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Sクラスの異変
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「ほ、本当ですね、エルセリア様」
「ああ、嘘はいわん。椅子から解放してやる。もし、言うことを聞けばだがな。」
エルセリアは、ロドリゲスをスパイとして働くなら椅子から解放すると約束し、それにロドリゲスは飛びついた。
「転移で逃げられると思うなよ。転移なら、こっちもできるからな。」
「は、はい、も、もちろんでございます。」
「ではいけ!我がしもべよ!」
ロドリゲスは、だれがしもべやねんとおもったが口に出すと粛清されそうなので、「はっ!」と一言言って転移した。
「やったーただでしもべゲットー!しかも、相手を魅了して、いろいろ聴き出してくれるだろうから、嬉しいな。」
それを冷ややかに見つける妖精。
「ねえ。主神様、いいんですか。ロドリゲス様、手下にされちゃいましたよ、ねえ、あ、また切りやがった!」
自分は何も聞いてませーん、と耳をふさぐ主神であった。武神は、キャハハウフフしているし、ロドリゲスは手下になるしで頭が痛い主神であった。
その頃、アレックスやヒューイットが所属するSクラスでは異変が起こっていた。皆、自分の力不足を口々に言い、Aクラスへと移動していったのだ。
「と、とてもアレックス様やヒューイット様がいるSクラスにはいられません。」
「私の力不足で、はい、Aクラスへと。」
なんのことはない。絶えずする異臭に耐えられなくなったのだ。
本来なら、エルセリアもいるはずなのだが、教員を初日に全員叩き伏せて、出席がなくても卒業できる権利を勝ち取ったので、好きな時に出席することになったのだ。とはいえ、アレックスに加えてヒューイットまで漏らしているので、もうエルセリアをみることはないだろう。
もともと10人だった大きな部屋には、もう4人しかいない。
1人は、剣聖を目指す少女で、彼女は、1つ体の大切な感覚を犠牲にすることで、剣術の力を高めていた。そして、その犠牲にしたのが嗅覚であったため、異臭にも気がつかなかったのだ。
そして、もう1人は、賢者候補である。この賢者が曲者で、普通は、世俗を捨てることで賢者になるのだが、それはなかなか実際問題難しい。そこで、古から伝わる方法で賢者になっていたのだ。
それは、絶頂に達した後、賢者タイムに賢者になるというある意味邪道な方法であった。そして、この男、グリバートは、アレックスやヒューイットに負けず劣らずのツワモノで、美少年に異常な執着があった。そして、このアレックスとヒューイットは、見かけは本当に優れているので、ぐふふふふう眼福眼福、と言いながら二人をニタリニタリと見ていたのである。はっきり言ってちょっとおかしかった。
そんな中、教師たちは、防壁をはり、異臭を遮断し、授業をしていた。しかしそれでも服に異臭がつくと、薄給のサラリーでいつもいつも新しい服なんか買えねえよ、と泣きながら生活魔法をかけたり、服を洗ったりしているのであった。
「ああ、嘘はいわん。椅子から解放してやる。もし、言うことを聞けばだがな。」
エルセリアは、ロドリゲスをスパイとして働くなら椅子から解放すると約束し、それにロドリゲスは飛びついた。
「転移で逃げられると思うなよ。転移なら、こっちもできるからな。」
「は、はい、も、もちろんでございます。」
「ではいけ!我がしもべよ!」
ロドリゲスは、だれがしもべやねんとおもったが口に出すと粛清されそうなので、「はっ!」と一言言って転移した。
「やったーただでしもべゲットー!しかも、相手を魅了して、いろいろ聴き出してくれるだろうから、嬉しいな。」
それを冷ややかに見つける妖精。
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自分は何も聞いてませーん、と耳をふさぐ主神であった。武神は、キャハハウフフしているし、ロドリゲスは手下になるしで頭が痛い主神であった。
その頃、アレックスやヒューイットが所属するSクラスでは異変が起こっていた。皆、自分の力不足を口々に言い、Aクラスへと移動していったのだ。
「と、とてもアレックス様やヒューイット様がいるSクラスにはいられません。」
「私の力不足で、はい、Aクラスへと。」
なんのことはない。絶えずする異臭に耐えられなくなったのだ。
本来なら、エルセリアもいるはずなのだが、教員を初日に全員叩き伏せて、出席がなくても卒業できる権利を勝ち取ったので、好きな時に出席することになったのだ。とはいえ、アレックスに加えてヒューイットまで漏らしているので、もうエルセリアをみることはないだろう。
もともと10人だった大きな部屋には、もう4人しかいない。
1人は、剣聖を目指す少女で、彼女は、1つ体の大切な感覚を犠牲にすることで、剣術の力を高めていた。そして、その犠牲にしたのが嗅覚であったため、異臭にも気がつかなかったのだ。
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それは、絶頂に達した後、賢者タイムに賢者になるというある意味邪道な方法であった。そして、この男、グリバートは、アレックスやヒューイットに負けず劣らずのツワモノで、美少年に異常な執着があった。そして、このアレックスとヒューイットは、見かけは本当に優れているので、ぐふふふふう眼福眼福、と言いながら二人をニタリニタリと見ていたのである。はっきり言ってちょっとおかしかった。
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