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吸血スキルで勇者スキルを手に入れた日
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スキルコレクトオンライン。稀代のクソゲーとして稼働するやいなやバグ連発でメンテに入り、さらに再開後、ガチャでしか手に入らないレアなスキルがダンジョンで通常ドロップするということで、メンテに入り、バグらせた状態でスキルを使うと普通手に入らない隠しスキルが手に入るなど、バグが連発し、メンテに入り、ゲーマーのおもちゃに散々されて、最後はサービス終了になったという誰も覚えていないクソゲー中のクソゲーである。そして、なぜかそのゲームを極めた男が、同じような世界に転生してしまった。
「素晴らしいわ。どうやって、こんな料理を・・・・・・。」
「それは秘密でございます。さて、それでは、鑑定をかけていただいてください。マダム。」
「わかったわ。お願い。」
執事風の男が、有閑マダム風の貴族の女性に近づいて鑑定を始める。
「間違いございません。美肌、若返り(小)のスキルが身についております。」
「おほほほ。これで、我が美しさは永遠に。これは褒美です。受け取りなさい。」
俺は、白金貨20枚を手に入れた。
「それで、わらわに仕える気はないかの?」
「最初に誘っていただいた時もお伝えした通り、まだすることがありますので・・・・・。」
「ふん、そうか。」
口元をナプキンで拭った女性は、興味を失ったように、席を立った。
「美味であった。またいつか会えるといいの。」
「はっその節はよろしくお願いいたします。」
みんなが引き上げて、食器の片付けをしていると後ろから声がした。
「主様、外で隠れて待っている者が・・・・・。」
「ああ、気がついている。口止めか、それとも白金貨が惜しくなったか。いずれにせよ、帝国の皇女とはいえ、やることがセコイな。」
「主様が、勧誘をあんな形で断るからでは?貴族の誘いを2度断るというのは平民であれば殺してくれと行っているようなものです。」
「ふふふ。そうだな。じゃ、どんな奴が待ち受けているか、会いに行ってみるか。」
外に出るといきなり斬りかかって来た。
「問答無用というわけか。ひどいな。」
「・・・・・・・・・・・」
「やれやれ、声すらかけてもらえないのか。悲しいじゃないか。」
「皇女様を辱めた天誅である。」
「くだらない。」
俺は、縮地で間を詰めると、鎧の隙間に細い刀を通した。
刀についた血を舐めると新しいスキルが手に入った。
「ぼう?ただの聖騎士ではなかったか。不壊の守りと不退転の決意か。勇者スキルということは、その末裔か。」
「き、貴様、血を舐めてスキルを得るとは、あの小汚い吸血鬼だったか。」
「いや、ただの主人だ。」
「何?」
その瞬間、男は崩れ去った。
「この男の血、不味そうだけど、これで今晩の食事は手をうつことにしますか。」
さっきから俺を主と呼ぶこの豪勢な美女こそ、真祖吸血鬼ラミラだ。俺はこいつから血をもらって吸血のスキルを手に入れた。便利なスキルだ。人間からならスキルを得られるからな。でも俺は調理師。どんな魔物でも美味しく調理し、スキルを手にいれることができる。さっきの若返りも毒青蛙の持つ固有スキル。食したら普通は5秒で死んでしまう猛毒だが、俺ならそれをキャンセルして美味しく食べることができる。
「思わぬところで欲しかったスキルを手に入れたし、今度は王国にでも行くか。」
そうだ、王国の聖女が持つ聖なる守り、聖なる祈りを手に入れれば、神国を覆う結界を突破し中で活動できるはずだ。
「のんびりしていますね。主様は。」
「まあ、お前のお陰で不老不死になったからな。時間だけは腐るほどある。」
そして俺たちは闇に溶け込んだ。
「素晴らしいわ。どうやって、こんな料理を・・・・・・。」
「それは秘密でございます。さて、それでは、鑑定をかけていただいてください。マダム。」
「わかったわ。お願い。」
執事風の男が、有閑マダム風の貴族の女性に近づいて鑑定を始める。
「間違いございません。美肌、若返り(小)のスキルが身についております。」
「おほほほ。これで、我が美しさは永遠に。これは褒美です。受け取りなさい。」
俺は、白金貨20枚を手に入れた。
「それで、わらわに仕える気はないかの?」
「最初に誘っていただいた時もお伝えした通り、まだすることがありますので・・・・・。」
「ふん、そうか。」
口元をナプキンで拭った女性は、興味を失ったように、席を立った。
「美味であった。またいつか会えるといいの。」
「はっその節はよろしくお願いいたします。」
みんなが引き上げて、食器の片付けをしていると後ろから声がした。
「主様、外で隠れて待っている者が・・・・・。」
「ああ、気がついている。口止めか、それとも白金貨が惜しくなったか。いずれにせよ、帝国の皇女とはいえ、やることがセコイな。」
「主様が、勧誘をあんな形で断るからでは?貴族の誘いを2度断るというのは平民であれば殺してくれと行っているようなものです。」
「ふふふ。そうだな。じゃ、どんな奴が待ち受けているか、会いに行ってみるか。」
外に出るといきなり斬りかかって来た。
「問答無用というわけか。ひどいな。」
「・・・・・・・・・・・」
「やれやれ、声すらかけてもらえないのか。悲しいじゃないか。」
「皇女様を辱めた天誅である。」
「くだらない。」
俺は、縮地で間を詰めると、鎧の隙間に細い刀を通した。
刀についた血を舐めると新しいスキルが手に入った。
「ぼう?ただの聖騎士ではなかったか。不壊の守りと不退転の決意か。勇者スキルということは、その末裔か。」
「き、貴様、血を舐めてスキルを得るとは、あの小汚い吸血鬼だったか。」
「いや、ただの主人だ。」
「何?」
その瞬間、男は崩れ去った。
「この男の血、不味そうだけど、これで今晩の食事は手をうつことにしますか。」
さっきから俺を主と呼ぶこの豪勢な美女こそ、真祖吸血鬼ラミラだ。俺はこいつから血をもらって吸血のスキルを手に入れた。便利なスキルだ。人間からならスキルを得られるからな。でも俺は調理師。どんな魔物でも美味しく調理し、スキルを手にいれることができる。さっきの若返りも毒青蛙の持つ固有スキル。食したら普通は5秒で死んでしまう猛毒だが、俺ならそれをキャンセルして美味しく食べることができる。
「思わぬところで欲しかったスキルを手に入れたし、今度は王国にでも行くか。」
そうだ、王国の聖女が持つ聖なる守り、聖なる祈りを手に入れれば、神国を覆う結界を突破し中で活動できるはずだ。
「のんびりしていますね。主様は。」
「まあ、お前のお陰で不老不死になったからな。時間だけは腐るほどある。」
そして俺たちは闇に溶け込んだ。
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