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48.セレンの今までの努力が実を結ぶ時
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「え?」
『『『え?』』』
「わあぁぁぁ!! セレンお兄ちゃん凄い!! シュッ!! って一瞬で全部取っちゃった!!」
驚いて止まっていた、僕とセレン達。僕達とは違い、初めて見た光景だったのか、ビックリした顔をして止まっていた子ベアー。でもすぐの復活。セレンに抱きついて凄い凄いと言い始めた。
そんな抱きつかれているセレンだけど、ビックリの顔から今度は何が起きたんだって顔で、じっと今自分が取った野菜を見ていた。僕とモグーとハピちゃんも同じだけど。
『あれ?』
『どうしたの? セレンお兄ちゃん?』
『うん、ちょっと』
『ぼく、こんなに早い動き見たの初めて!! パパも早く動けるけど、ドドドドドッ!! ってちょっと重たい感じなの。でもセレンお兄ちゃんは、シュシュシュッ!! って軽い感じ。パパも凄いけど、セレンお兄ちゃんも凄い!!』
『なぁ、セレン、お前、いつからそんなに早く動けるようになったんだ?』
子ベアーがセレンを誉めていると、モグーとハピちゃんが2匹に寄って行って、セレンに質問をした。
『ボクも知らない。できるならいつもやる』
待ってハピちゃん。そんな何でできるのにやらないんだよ、みたいな目が据わった顔でセレンを見ないであげて。もしかしたら、最近できるようになって、僕達をビックリさせようと思って、内緒にしていたのかもしれないよ。
……まぁ、さっきのセレンの様子と、今の様子から、それはないかもしれないけど。これから話しを聞いてみるから待っててあげて。僕はセレンに詳しく話しを見いてみる事にした。
「セレン、こんなに素晴らしい動きができるなんて。いつからできるようになったの?」
『あのねアーベル。僕、いつもと同じにしただけなの。何も違う事してないし、できるようにもなってなかった。この前の畑のお仕事の時、いつもと同じだったでしょう?』
「何も違わない? 本当につい最近できるようになったんじゃないのか? この前の時はできなくても、その後にできるようになっていたとか」
『うんん。この前の畑のお仕事のあ後、何もやってないもん。それぞれ引っ掻くと走ると風魔法は、別々には練習してたけど。合わせては練習してなかった』
本当に秘密にしていて、僕達をビックリさせようとしたんじゃないのか? なら突然? もしかして今までの訓練が身を結んで、技のレベルが上がったとか? それが今日たまたまだった?
実は僕が、小学校のような所に通い始めた頃。セレンは僕が魔法の練習をしているのを見て、自分も色々やってみたい、ムーンラビット両親みたいな、カッコの良い技を使ってみたいって思っていたみたいで。
その後、僕達の所にモグーが来て、みんなで学校に行けるようになって、僕の授業を見ているうちに、その思いはどんどん強くなって。それはモグーも同じだったらしく、誰に言われる事なく、自主的に訓練を始めたんだよ。
それを見ていたお父さん達や、ムーンラビット両親が、セレン達の先生になってくれて。ある時は俺が授業を受けている時に、一緒に訓練したり、ある時は家でみんなで訓練したり。他にもそれぞれ個人で訓練をして。
ハピちゃんが来てからは、ハピちゃんも加わって、遊び時間はしっかりととって、それ以外の自由な時間に、いつも頑張って訓練していたんだ。
だからもしかしたら、その訓練が今になって身を結んで、そして技同士がしっかりと合わさって、あの動きができるようになった可能性が。
『僕、もう1回やってみたい。あの雑草刈ってみる』
そう言ったセレン、すぐに移動して、またいつも通りやってみる事に。その結果、さっきと変わらずに、綺麗な素早い動いで、雑草を刈ることができたんだ。うん、やっぱり今までの成果が出るようになったんだよ。
『僕、動ける?』
「うん」
『前よりもシュッ!! って動ける?』
「うん」
『僕、訓練頑張ったから?』
「うん、そうだよ。訓練を頑張ったから、できるようになったんだよ」
『訓練……、できるようになった……。う~っ、やったぁ~!!』
セレンが喜びを爆発させて、思い切りジャンプした。そして僕とセレンの話しを聞いていたモグーとハピちゃんも一緒に喜び始めて。
どういうことか分かっていない、さっきまで凄い凄いって騒いでいた子ベアーが、今度はどうしたの? と不思議な顔をして静かになったよ。
『セレン、やったな!!』
『セレン、凄い!!』
『うん!! 僕頑張った!!』
セレンの頭を思い切り撫でてあげる僕。本当に、セレン頑張ったな! 僕がセレンの頭を撫でてあげると、セレンはさらに嬉しそうに笑って。その後みんなとまた喜び始め。僕は分かっていない子ベアーに分かるように説明してあげた。
そうしたら何となくだけど分かってくれた子ベアーが、またみんなが喜びあっている所に混ざって、一緒に喜んで。
みんなが落ち着くまで、15分くらいだったかな。それでもまだガヤガヤしながら、今セレンが切り落としてくれた野菜をみんなで集めて籠へ。いらない根っこや葉っぱは、後で肥料の材料にするから、全部取って別の場所へ移動した。
ここまで終わったら次の作業だ。次の作業は順番通り土を耕す。これはモグーが得意だからな、岩堀モグラで岩を掘り進むことが元々得意なモグー。でも土を耕すのもとっても上手で。子ベアーに教えた後は、僕達よりも早いスピードで土を耕し始めた。
と、この時俺はちょっと違和感を感じていて。なんかモグーの耕す速さが、いつもよりも速く感じたんだ。ただ、本当に速くなったのかと言われると微妙なくらいで。でもやっぱり早い気もするし。
気になりモグーを様子を見ながら土を耕していた僕。そんな僕の隣で子ベアーが声をあげた。
『アーベル、なんか固いよぉ』
「固い? もしかして大きな石が出てきちゃったかな? 本当に毎回耕すのに、何で出てくるんだか」
子ベアーが教えてくれた場所を調べると、何と僕の顔の4倍の石が出てきた。だから何で、毎回耕している場所から、こんな大きな石が出てくるんだよ!
『『『え?』』』
「わあぁぁぁ!! セレンお兄ちゃん凄い!! シュッ!! って一瞬で全部取っちゃった!!」
驚いて止まっていた、僕とセレン達。僕達とは違い、初めて見た光景だったのか、ビックリした顔をして止まっていた子ベアー。でもすぐの復活。セレンに抱きついて凄い凄いと言い始めた。
そんな抱きつかれているセレンだけど、ビックリの顔から今度は何が起きたんだって顔で、じっと今自分が取った野菜を見ていた。僕とモグーとハピちゃんも同じだけど。
『あれ?』
『どうしたの? セレンお兄ちゃん?』
『うん、ちょっと』
『ぼく、こんなに早い動き見たの初めて!! パパも早く動けるけど、ドドドドドッ!! ってちょっと重たい感じなの。でもセレンお兄ちゃんは、シュシュシュッ!! って軽い感じ。パパも凄いけど、セレンお兄ちゃんも凄い!!』
『なぁ、セレン、お前、いつからそんなに早く動けるようになったんだ?』
子ベアーがセレンを誉めていると、モグーとハピちゃんが2匹に寄って行って、セレンに質問をした。
『ボクも知らない。できるならいつもやる』
待ってハピちゃん。そんな何でできるのにやらないんだよ、みたいな目が据わった顔でセレンを見ないであげて。もしかしたら、最近できるようになって、僕達をビックリさせようと思って、内緒にしていたのかもしれないよ。
……まぁ、さっきのセレンの様子と、今の様子から、それはないかもしれないけど。これから話しを聞いてみるから待っててあげて。僕はセレンに詳しく話しを見いてみる事にした。
「セレン、こんなに素晴らしい動きができるなんて。いつからできるようになったの?」
『あのねアーベル。僕、いつもと同じにしただけなの。何も違う事してないし、できるようにもなってなかった。この前の畑のお仕事の時、いつもと同じだったでしょう?』
「何も違わない? 本当につい最近できるようになったんじゃないのか? この前の時はできなくても、その後にできるようになっていたとか」
『うんん。この前の畑のお仕事のあ後、何もやってないもん。それぞれ引っ掻くと走ると風魔法は、別々には練習してたけど。合わせては練習してなかった』
本当に秘密にしていて、僕達をビックリさせようとしたんじゃないのか? なら突然? もしかして今までの訓練が身を結んで、技のレベルが上がったとか? それが今日たまたまだった?
実は僕が、小学校のような所に通い始めた頃。セレンは僕が魔法の練習をしているのを見て、自分も色々やってみたい、ムーンラビット両親みたいな、カッコの良い技を使ってみたいって思っていたみたいで。
その後、僕達の所にモグーが来て、みんなで学校に行けるようになって、僕の授業を見ているうちに、その思いはどんどん強くなって。それはモグーも同じだったらしく、誰に言われる事なく、自主的に訓練を始めたんだよ。
それを見ていたお父さん達や、ムーンラビット両親が、セレン達の先生になってくれて。ある時は俺が授業を受けている時に、一緒に訓練したり、ある時は家でみんなで訓練したり。他にもそれぞれ個人で訓練をして。
ハピちゃんが来てからは、ハピちゃんも加わって、遊び時間はしっかりととって、それ以外の自由な時間に、いつも頑張って訓練していたんだ。
だからもしかしたら、その訓練が今になって身を結んで、そして技同士がしっかりと合わさって、あの動きができるようになった可能性が。
『僕、もう1回やってみたい。あの雑草刈ってみる』
そう言ったセレン、すぐに移動して、またいつも通りやってみる事に。その結果、さっきと変わらずに、綺麗な素早い動いで、雑草を刈ることができたんだ。うん、やっぱり今までの成果が出るようになったんだよ。
『僕、動ける?』
「うん」
『前よりもシュッ!! って動ける?』
「うん」
『僕、訓練頑張ったから?』
「うん、そうだよ。訓練を頑張ったから、できるようになったんだよ」
『訓練……、できるようになった……。う~っ、やったぁ~!!』
セレンが喜びを爆発させて、思い切りジャンプした。そして僕とセレンの話しを聞いていたモグーとハピちゃんも一緒に喜び始めて。
どういうことか分かっていない、さっきまで凄い凄いって騒いでいた子ベアーが、今度はどうしたの? と不思議な顔をして静かになったよ。
『セレン、やったな!!』
『セレン、凄い!!』
『うん!! 僕頑張った!!』
セレンの頭を思い切り撫でてあげる僕。本当に、セレン頑張ったな! 僕がセレンの頭を撫でてあげると、セレンはさらに嬉しそうに笑って。その後みんなとまた喜び始め。僕は分かっていない子ベアーに分かるように説明してあげた。
そうしたら何となくだけど分かってくれた子ベアーが、またみんなが喜びあっている所に混ざって、一緒に喜んで。
みんなが落ち着くまで、15分くらいだったかな。それでもまだガヤガヤしながら、今セレンが切り落としてくれた野菜をみんなで集めて籠へ。いらない根っこや葉っぱは、後で肥料の材料にするから、全部取って別の場所へ移動した。
ここまで終わったら次の作業だ。次の作業は順番通り土を耕す。これはモグーが得意だからな、岩堀モグラで岩を掘り進むことが元々得意なモグー。でも土を耕すのもとっても上手で。子ベアーに教えた後は、僕達よりも早いスピードで土を耕し始めた。
と、この時俺はちょっと違和感を感じていて。なんかモグーの耕す速さが、いつもよりも速く感じたんだ。ただ、本当に速くなったのかと言われると微妙なくらいで。でもやっぱり早い気もするし。
気になりモグーを様子を見ながら土を耕していた僕。そんな僕の隣で子ベアーが声をあげた。
『アーベル、なんか固いよぉ』
「固い? もしかして大きな石が出てきちゃったかな? 本当に毎回耕すのに、何で出てくるんだか」
子ベアーが教えてくれた場所を調べると、何と僕の顔の4倍の石が出てきた。だから何で、毎回耕している場所から、こんな大きな石が出てくるんだよ!
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