38 / 72
38.親スノーベアーの傷の理由、突然現れたオークとゴブリン
しおりを挟む
「なんだって? オークのちょっとした群れと、その中にオークジェネラル居たって? それにゴブリン達も一緒だった?」
『ああ、そうなんだ。それで運悪く見つかってしまってな。俺は息子を守ろうとしてあの傷を』
「そうか、オークジェネラルが。じゃああの傷くらいですんで良かったな。良かった? 違うな運が良かったな。他にもいたんだしな。群れで来られていたら今頃」
『ああ、本当に助かって良かった。が、あのオーク達とゴブリン達、どうにも動きがおかしくてな』
「どういうことだ?」
移動しながらどうしてあんな怪我をしたのか聞いた僕。そうすると予想外の答えが返ってきたんだ。
このほとんど危険がない森に、オークの群れとその中にオークジェネラルが。そしてゴブリンも一緒にいたって言うんだ。親スノーベアーは、そのオークジェネラルに襲われたらしい。
もちろんこの森にもゴブリンはいる。だがそのいつものゴブリンよりも、かなりレベルが高かったらしく。挙句いないはずのオーク達までいたなんて。
そんな話しは今までに1度も聞いたことはない。僕がここへ転生してくる前には、もしかしたらそういう事もあったかもしれないが。僕が生まれてからは1度もない。
しかもそのオーク達とゴブリン達は、変な動きをしていたと言うんだ。親ベアーは、以前この森に来た事があるらしく。また時々この森を通り過ぎる事があったため。
この森に住んでいる魔物達に関しては、ちゃんと理解していて。この森のレベルについてもしっかりと把握していて。
だからお母さんに会いにくる時も、安全な森から森へ進み、最後はこの森へとやって来て。そして歩きながら、どうやって街の中に入るか、お母さんに連絡を取るかうを考えいた。
が、森の中間位まで来た時、それは突然起こった。スノーベアー親子のすぐ近くに、オークとゴブリン達の気配が突然現れたと。本当に突然で。あまりのことに親ベアーもかなり驚いたって。
その驚きにより、逃げるのが一瞬遅れてしまった親ベアー。それでオーク達に見つかってしまい、子ベアーを守るためにあの傷を負ったたんだ。オーク達もゴブリン達も、出会った者が誰だろうと攻撃するからな。
傷を負った親ベアーは最初は何とか対抗していたけど、やっぱり傷のせいで動けなくなってきて。最後はここまでかと、諦めかけたらしい。だが、ここでまた、おかしな事が起こった。
オークジェネラルが親ベアーに、さらに攻撃を加えようとした時、ピタッ! と動きを止め。ある方向をジッと見つめた後。
何もなかったように、親子スノーベアーの存在などないかのように、2匹を無視して、見つめていた方へ歩き始め、そのままどこかへ行ったらしい。
そしてオーク達の気配はどんどん離れていき、ある場所で少しだけ止まった後、また突然気配が消えたって言うんだ。
「そんな事が? 僕はもちろん、この森のことを知っているつもりだ。それに他の森もそうだと思うけど。そんないきなり魔物が現れるなんてことはあるのか? 自分の警戒が甘くて、相手に気づかずに接近してしまうことはあるけれど。ただ親ベアーは僕のような普通の人間と違って、敵の気配に気づかないなんてことないだろう?」
『勿論だ。俺はある程度の距離ならば、ちゃんと気配を察知でき、避ける事ができる』
「だよね」
『気配を隠す事ができる魔物なら別だが。オークでもゴブリンでそれができる奴は居ない。いや絶対とは言い切れないが。ただ、今までに見たことはない』
「親ベアーがそう言うならそうなんだよね。普通は、最初からその気配が分かっていれば、森には入らなかっただろう?」
『ああ、俺だけなら自由に動けるから、奴らに近づかない限り自由動くが。息子がいたからな』
「森に入ってから、もし森に同じようにオーク達やゴブリン達が入って来ても、逃げるだろう?」
『ああ、それも勿論』
「だよね。……急に現れるなんて。親ベアーの言ったとおり、僕も奴らには無理だと思うんだよね」
『オークジェネラルは別として、あれらは魔物中でも最弱だからな』
「でも、突然現れたと」
『後の可能性としては突然変異か。だが、全員が突然変異するなど、それもあり得ないはずだ』
突然変異。それは普通の魔物が、突然あり得ないくらいのくらいの力を得て、進化るることだ。同じ魔物でも全然レベルが違くなるし、見た目が変わる者も。
街を襲ってこようものなら、普通の魔物であれば簡単に相手をできる魔物であっても、突然変異の魔物だと街の半分が一瞬にして破壊されることもあるんだ。
それが元々力のある魔物だったら? 今までに壊滅させられた村や街がどれだけあるか。俺がここに転生してきてからは、村と街が1つずつ完璧になくなってしまった。
そんな魔物を倒すんだ。かなりの人員的な被害もかなり出るわけで。それは人の方だけではなく、魔物の方にも被害が出る。
『だから俺は今少し心配しているんだ。そんな魔物達が現れたら、どの森で暮らそうと、どんな場所で暮らそうと、勿論完璧に安全な場所などなしが。それでもゆっくりと暮らせなくなってしまう。それに息子や他の子供達も、伸び伸びと成長する事ができなくなってしまう』
と、そんな話しをしている時だった。前を歩いていたらセレン達が僕達を呼んだ。
『アーベル!! 草あった!!』
『残りの草、全部あるぞ!!』
『うん、完璧!!』
『どれどれぇ?』
『摘んでいい?』
「良いよ。でも積む前にもう1回確認してね」
『『『は~い!!』』』
『は~い?』
みななが見つけた草の方へ。みんなで確認して間違いなかったんだろう。それぞれ分かれて草を摘み始める。モグーは子ベアーの面倒を見てくれている。お兄ちゃんだって張り切っているんだ。
一応僕も草を確認して、間違いなかったから、草摘みはみんなに任せて、さっきの話しの続きをしようと、近くにちょうど良い感じの石があったからそっちへ。そしてその石に座り、話し続きをしようとした時だった。
『あっ!! アーベル!! なんか居るよ!!』
とセレンの声が。今度は何!?
『ああ、そうなんだ。それで運悪く見つかってしまってな。俺は息子を守ろうとしてあの傷を』
「そうか、オークジェネラルが。じゃああの傷くらいですんで良かったな。良かった? 違うな運が良かったな。他にもいたんだしな。群れで来られていたら今頃」
『ああ、本当に助かって良かった。が、あのオーク達とゴブリン達、どうにも動きがおかしくてな』
「どういうことだ?」
移動しながらどうしてあんな怪我をしたのか聞いた僕。そうすると予想外の答えが返ってきたんだ。
このほとんど危険がない森に、オークの群れとその中にオークジェネラルが。そしてゴブリンも一緒にいたって言うんだ。親スノーベアーは、そのオークジェネラルに襲われたらしい。
もちろんこの森にもゴブリンはいる。だがそのいつものゴブリンよりも、かなりレベルが高かったらしく。挙句いないはずのオーク達までいたなんて。
そんな話しは今までに1度も聞いたことはない。僕がここへ転生してくる前には、もしかしたらそういう事もあったかもしれないが。僕が生まれてからは1度もない。
しかもそのオーク達とゴブリン達は、変な動きをしていたと言うんだ。親ベアーは、以前この森に来た事があるらしく。また時々この森を通り過ぎる事があったため。
この森に住んでいる魔物達に関しては、ちゃんと理解していて。この森のレベルについてもしっかりと把握していて。
だからお母さんに会いにくる時も、安全な森から森へ進み、最後はこの森へとやって来て。そして歩きながら、どうやって街の中に入るか、お母さんに連絡を取るかうを考えいた。
が、森の中間位まで来た時、それは突然起こった。スノーベアー親子のすぐ近くに、オークとゴブリン達の気配が突然現れたと。本当に突然で。あまりのことに親ベアーもかなり驚いたって。
その驚きにより、逃げるのが一瞬遅れてしまった親ベアー。それでオーク達に見つかってしまい、子ベアーを守るためにあの傷を負ったたんだ。オーク達もゴブリン達も、出会った者が誰だろうと攻撃するからな。
傷を負った親ベアーは最初は何とか対抗していたけど、やっぱり傷のせいで動けなくなってきて。最後はここまでかと、諦めかけたらしい。だが、ここでまた、おかしな事が起こった。
オークジェネラルが親ベアーに、さらに攻撃を加えようとした時、ピタッ! と動きを止め。ある方向をジッと見つめた後。
何もなかったように、親子スノーベアーの存在などないかのように、2匹を無視して、見つめていた方へ歩き始め、そのままどこかへ行ったらしい。
そしてオーク達の気配はどんどん離れていき、ある場所で少しだけ止まった後、また突然気配が消えたって言うんだ。
「そんな事が? 僕はもちろん、この森のことを知っているつもりだ。それに他の森もそうだと思うけど。そんないきなり魔物が現れるなんてことはあるのか? 自分の警戒が甘くて、相手に気づかずに接近してしまうことはあるけれど。ただ親ベアーは僕のような普通の人間と違って、敵の気配に気づかないなんてことないだろう?」
『勿論だ。俺はある程度の距離ならば、ちゃんと気配を察知でき、避ける事ができる』
「だよね」
『気配を隠す事ができる魔物なら別だが。オークでもゴブリンでそれができる奴は居ない。いや絶対とは言い切れないが。ただ、今までに見たことはない』
「親ベアーがそう言うならそうなんだよね。普通は、最初からその気配が分かっていれば、森には入らなかっただろう?」
『ああ、俺だけなら自由に動けるから、奴らに近づかない限り自由動くが。息子がいたからな』
「森に入ってから、もし森に同じようにオーク達やゴブリン達が入って来ても、逃げるだろう?」
『ああ、それも勿論』
「だよね。……急に現れるなんて。親ベアーの言ったとおり、僕も奴らには無理だと思うんだよね」
『オークジェネラルは別として、あれらは魔物中でも最弱だからな』
「でも、突然現れたと」
『後の可能性としては突然変異か。だが、全員が突然変異するなど、それもあり得ないはずだ』
突然変異。それは普通の魔物が、突然あり得ないくらいのくらいの力を得て、進化るることだ。同じ魔物でも全然レベルが違くなるし、見た目が変わる者も。
街を襲ってこようものなら、普通の魔物であれば簡単に相手をできる魔物であっても、突然変異の魔物だと街の半分が一瞬にして破壊されることもあるんだ。
それが元々力のある魔物だったら? 今までに壊滅させられた村や街がどれだけあるか。俺がここに転生してきてからは、村と街が1つずつ完璧になくなってしまった。
そんな魔物を倒すんだ。かなりの人員的な被害もかなり出るわけで。それは人の方だけではなく、魔物の方にも被害が出る。
『だから俺は今少し心配しているんだ。そんな魔物達が現れたら、どの森で暮らそうと、どんな場所で暮らそうと、勿論完璧に安全な場所などなしが。それでもゆっくりと暮らせなくなってしまう。それに息子や他の子供達も、伸び伸びと成長する事ができなくなってしまう』
と、そんな話しをしている時だった。前を歩いていたらセレン達が僕達を呼んだ。
『アーベル!! 草あった!!』
『残りの草、全部あるぞ!!』
『うん、完璧!!』
『どれどれぇ?』
『摘んでいい?』
「良いよ。でも積む前にもう1回確認してね」
『『『は~い!!』』』
『は~い?』
みななが見つけた草の方へ。みんなで確認して間違いなかったんだろう。それぞれ分かれて草を摘み始める。モグーは子ベアーの面倒を見てくれている。お兄ちゃんだって張り切っているんだ。
一応僕も草を確認して、間違いなかったから、草摘みはみんなに任せて、さっきの話しの続きをしようと、近くにちょうど良い感じの石があったからそっちへ。そしてその石に座り、話し続きをしようとした時だった。
『あっ!! アーベル!! なんか居るよ!!』
とセレンの声が。今度は何!?
517
お気に入りに追加
1,501
あなたにおすすめの小説
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
水の中でも何処でももふもふ!! あたらしい世界はもふもふで溢れていました
ありぽん
ファンタジー
転生先は海の中? まさか!? 水の中でももふもふを堪能できるなんて!!
高橋碧(たかはしあおい)は、小説の設定で時々みる、ある状況に自分が直面することに。
何と神様の手違いで死んでしまったのだった。
神様のお詫びとして新しい世界へ送られ、新しい生活を送ることになった碧。しかし新しい世界へと転生すれば、またもや神様のせいでまずい状況に?
でも最悪な始まりをむかえた碧を、たくさんのもふもふ達がいやしてくれ。
もふもふパラダイスのこの世界で碧は、まったり? ゆっくり? もふもふを堪能できるのか。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)
ひなた
ファンタジー
…どうやら私、神様のミスで死んだようです。
流行りの異世界転生?と内心(神様にモロバレしてたけど)わくわくしてたら案の定!
剣と魔法のファンタジー世界に転生することに。
せっかくだからと魔力多めにもらったら、多すぎた!?
オマケに最後の最後にまたもや神様がミス!
世界で自分しかいない特殊個体の猫獣人に
なっちゃって!?
規格外すぎて親に捨てられ早2年経ちました。
……路上生活、そろそろやめたいと思います。
異世界転生わくわくしてたけど
ちょっとだけ神様恨みそう。
脱路上生活!がしたかっただけなのに
なんで無双してるんだ私???
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
異世界で新生活〜スローライフ?は精霊と本当は優しいエルフと共に〜
ありぽん
ファンタジー
社畜として働いていた大松祐介は、地球での30歳という短い寿命をまっとうし、天国で次の転生を待っていた。
そしてついに転生の日が。神によると祐介が次に暮らす世界は、ライトノベルような魔法や剣が使われ、見たこともない魔獣が溢れる世界らしく。
神の話しにワクワクしながら、新しい世界では仕事に追われずスローライフを送るぞ、思いながら、神によって記憶を消され、新しい世界へと転生した祐介。
しかし神のミスで、記憶はそのまま。挙句何故か森の中へ転生させられてしまい。赤ん坊姿のため、何も出来ず慌てる祐介。
そんな祐介の元に、赤ん坊の祐介の手よりも小さい蝶と、同じくらいの大きさのスライムが現れ、何故か懐かれることに。
しかしここでまた問題が。今度はゴブリンが襲ってきたのだ。転生したばかりなのに、新しい人生はもう終わりなのか? そう諦めかけたその時……!?
これは異世界でスローライフ?を目指したい、大松祐介の異世界物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる