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第1章2節 学園生活/慣れてきた二学期
第79話 騎士王心と秋の空
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「……君大丈夫?」
「はうわっ!?」
見知らぬ生徒の声を聞いて、エリスはやっと我に返った。壇上に用意された舞台装置、張りぼての背景が、人工の照明に照らされ幻想的に輝いている。
「急に固まったから心配したぞ……」
「あっ、ああっ、アーサー……ごめんね! 何だか心配させちゃって!」
「いや……構わん。よくわからんが無事でよかった」
眼前にいた生徒は二人の様子を見て笑う。葡萄のような紫色のぼさついた髪――いわゆる天然パーマで、横に広がった垂れ目が特徴的だった。
「あっはっは。気付いてたよ、こっちの方じーっと見ちゃってさ。食い入るように見るもんだから意地悪してみたら、ぜーんぜん気付かないんだもん。なあアラト?」
「ふぇ?」
生徒はエリスの頭に向かって声をかけていたので、その方向を目で追う。
そして初めて頭の上に何かが乗っていることに気付いた。
「へにゃーっ!?」
びっくりしてそれを落とそうとすると、それは自分から落ちていった。
黄色いメガホンが一人でに動いて生徒の手に戻っていく。
「僕のナイトメアだよ! 自立稼働式メガホン、名をアラト! でもって僕はマイケルさ。二年生で見ての通り演劇部。よろしく」
「わ、わたしはエリスです。こっちがアーサーです」
「ふーん、いい名前だね! 僕らはこれにて顔見知りになったってことで訊いちゃうんだけど、夢中になる程そんなに面白かったかな、『フェンサリルの姫君』は?」
その単語が出てきた途端、無表情だったアーサーが目を見開く。そしてエリスとマイケルが話している隣で、壇上を含めた正面の光景を見回す。
今見た演劇こそが『フェンサリルの姫君』。あの絵本の内容が彩られて再現されているのである。
「は、はい……! その、わたしの好きなお話だったから……!」
「あーそういうね。ならどうだったかな、話の内容知ってる人として」
「そ、その……役者さんの演技力が、すごくって……本物みたいでした!!」
「今の台詞を聞かせてあげたい。きっと喜ばれるぞ~」
「やべえぞマイケルー! 衣装破れたー!」
ステージの上から生徒が走り寄ってくる。革の鎧を着た生徒で、恐らく先程オージンを演じていた生徒だろう。
兜に隠れていた紺色の長髪を露わにし、きりっと整った赤い瞳が印象的だ。
「ええ!? 衣装破れたって……何やったんだよ!?」
「いや、さっきの練習前にさ、屈んだ瞬間にビリっといった! 今はやり過ごせたけど次は無理だわ!」
「くそっ、お前の筋肉量が想定を超えていたか。それはともかくまた直してもらわないと……」
「それならわたくしがやりましょうか、ダレン?」
その次にやってきたのは、白いドレスを着たままの女生徒。こちらはフリッグを演じた生徒だとすぐに理解できた。
(……)
(はわぁ……)
透き通るような白い肌にブロンドの髪。吸い込まれそうな淡い緑の瞳。耳は長く背中からは妖精の翅が生えている。
彼女はエリスの視線に気付いたのか、そっと微笑みかけてきた。
「はうっ!」
「……」
エリスは堪らず顔を両手で覆い、目線を生徒から背けてしまう。
アーサーはエリスの隣で口を少し開けたままその生徒を見つめる。唖然としている様子だった。
「いやいや、アザーリアには頼めないよ。生徒会の方でも忙しいのに、こっちで仕事増やすわけにはいかないいかない」
「大丈夫ですわ。そっちはルサールカに片手間に行ってもらいますから!」
「それを差し引いてもなー。お前に頼むと報酬がとんでもないことになりそうだしなー」
「あら、それはどういうことですの?」
「文字通りの意味ですー! とりあえずダレン、どこが破けたか見せてみろ!」
「わかった!」
マイケルはぶつぶつ言いながらステージに戻っていく。ダレンもその後を追っていった。
「まああの二人ったら! 忘れ物をしていますわ! ぷんすこぷんすこなのですわ!」
アザーリアはそう言うと、エリスとアーサーの方に振り向く。
「ねえ貴女達、お名前は何て言いますの?」
「は、はいっ!?」
アザーリアはエリスの正面に移動して、見上げるような形で問いかけた。
「え、えーと、えとととと……!」
「うふふ、緊張しないで。ゆっくり、ゆっくりと、ね?」
「はうぅぅぅ……」
エリスの肩を愛でるように優しく叩く。出会って数十秒で確信できる――この先輩、後輩の扱いに慣れていると。
(はふぅわぁ~……)
いい香りが鼻を刺激する。それによって、体温がどんどん高くなっていくのを感じた――
「……えっと、わたしはエリスで、こっちがアーサーで……あ、あと一年生ですぅ……」
「ふむふむ、覚えましたわ。苺のように可愛らしいエリスちゃん。それでエリスちゃん、わざわざ完成していない演劇を見るためにこちらにいらしたの?」
「え、えーとそれは……あれ? どうしてここに来たんだっけ?」
アーサーはエリスからの尋ねるような視線を感じると、少し驚いたような表情をしながらも答えた。
「……料理部の使いだ。魔術粘着剤が演劇部の方に持っていかれていると聞いて、それで借りに来た」
「まあそうでしたの! 確かにニース先生なら一週間は許してくれるだろうと話していましたが……他の課外活動の方は盲点でしたわ! それでしたら、わたくしがご案内するのでどうぞこちらにー!」
二人はアザーリアについていく。彼女が着用している白いドレスは、本当に衣装なのかと疑いたくなる程よくできている。
その道中、アザーリアはエリスの耳元でそっと呟いた。
「後でチケットを差し上げますわ。よろしければ当日も見に来てくださいね、エリスちゃん」
「は……はひぃ……」
熟れた苺のように真っ赤になるエリスであったが、アーサーはそんな彼女を終始真顔で見ていた。意味が分からないとでも言うかのように。
こうして目的の魔術粘着剤も入手しあとは帰るだけ。エリスは若干名残惜しそうにしていた。
とうとう耐えかねたアーサー、美術室に戻る最中でエリスに尋ねる。
「お前、あの女の先輩が来た途端態度が変わったな。会ったことあるのか」
「全然そんなことないよ? ただ素敵だなあって、そう思っただけ」
「……」
アーサーにはわかんないかもね~とエリスは調子が良さそうだ。
「あ、でもアーサーだってそういう経験するかもよ? 男の先輩で、かっこいいなーって思うかもしれない」
「するはずないだろう」
「わかんないよー、まだまだ半年なんだし。例えばさっきの……ダレン先輩とか、すっごく整った顔付きでかっこよくなかった?」
「わからない」
「そっかー、そっかそっかー」
話している間に美術室は目と鼻の先に来た。
アーサーはそこに入っていく直前、窓から秋晴れの空を見遣る。
「んー? どうしたのー?」
「……」
何の変哲もない、普段より雲量が多いとか少ないとかもない、至って普通の青空だが、
アーサーにとっては何かを感じさせるもののようだ――
「……」
「今、こうして学園祭の準備ができるのも」
「昔にオレが聖杯を守ったからなんだよな」
エリスにだけ聞こえる声で、アーサーはそう言った。
「……うん。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。騎士王伝説はあくまで伝説であって、史実ではないから」
「……だとしても多くの人々がそう思ってる」
「それはそう。でも、それはそれこれはこれだよ。アーサーが今ここにいること自体が謎なんだから、昔のことだって謎めいたままだもん」
「……」
空はいつだって青い。千年前でも現在でも。
千年前にいたであろう自分も、この青い空を見ていたのだろうか――
「……オレが今ここにいる理由もそうだが」
「オレはどうしていなくなったのか……それも気になる所だ」
(……秋空は人をおセンチにするっていうけど)
(アーサー、騎士王でもそうなるんだ……これは後でハインリヒ先生に報告かな?)
「ワンワン……」
「アオーン!!!」
開き放しにしていた美術室の扉。
そこから白い犬が突進してきたことに、衝突されるまで気付かなかった。
「ぐおっ!?」
「バウッ!!! ハッハッハッ……キャイン!!!」
「あ、カヴァス。ほったらかしにしててごめん」
「ワオーン!! ワンワン!!」
カヴァスはアーサーの背中にしがみつき、肩によじ登った後これでもかと叩く。
「重いから降りろ」
「ワンワン!!!」
「放置してる方が悪い、だって」
「……わかるのか?」
「わかんないけど、この状況と態度で言ってる台詞ってそれかなーって」
「ワンワン~……」
わかってんじゃねえかと言いたげな顔をエリスに見せた後、再びアーサーを叩く作業に戻るカヴァス。
「さて、カヴァスも突っ込んできたとこだし。感傷に浸るのはおしまいだよ。学園祭の準備準備!」
「……そうだな」
たとえ自分の過去に何があったとしても――
今の自分の使命は学生として、主君と共に日々を過ごすことだ。
「はうわっ!?」
見知らぬ生徒の声を聞いて、エリスはやっと我に返った。壇上に用意された舞台装置、張りぼての背景が、人工の照明に照らされ幻想的に輝いている。
「急に固まったから心配したぞ……」
「あっ、ああっ、アーサー……ごめんね! 何だか心配させちゃって!」
「いや……構わん。よくわからんが無事でよかった」
眼前にいた生徒は二人の様子を見て笑う。葡萄のような紫色のぼさついた髪――いわゆる天然パーマで、横に広がった垂れ目が特徴的だった。
「あっはっは。気付いてたよ、こっちの方じーっと見ちゃってさ。食い入るように見るもんだから意地悪してみたら、ぜーんぜん気付かないんだもん。なあアラト?」
「ふぇ?」
生徒はエリスの頭に向かって声をかけていたので、その方向を目で追う。
そして初めて頭の上に何かが乗っていることに気付いた。
「へにゃーっ!?」
びっくりしてそれを落とそうとすると、それは自分から落ちていった。
黄色いメガホンが一人でに動いて生徒の手に戻っていく。
「僕のナイトメアだよ! 自立稼働式メガホン、名をアラト! でもって僕はマイケルさ。二年生で見ての通り演劇部。よろしく」
「わ、わたしはエリスです。こっちがアーサーです」
「ふーん、いい名前だね! 僕らはこれにて顔見知りになったってことで訊いちゃうんだけど、夢中になる程そんなに面白かったかな、『フェンサリルの姫君』は?」
その単語が出てきた途端、無表情だったアーサーが目を見開く。そしてエリスとマイケルが話している隣で、壇上を含めた正面の光景を見回す。
今見た演劇こそが『フェンサリルの姫君』。あの絵本の内容が彩られて再現されているのである。
「は、はい……! その、わたしの好きなお話だったから……!」
「あーそういうね。ならどうだったかな、話の内容知ってる人として」
「そ、その……役者さんの演技力が、すごくって……本物みたいでした!!」
「今の台詞を聞かせてあげたい。きっと喜ばれるぞ~」
「やべえぞマイケルー! 衣装破れたー!」
ステージの上から生徒が走り寄ってくる。革の鎧を着た生徒で、恐らく先程オージンを演じていた生徒だろう。
兜に隠れていた紺色の長髪を露わにし、きりっと整った赤い瞳が印象的だ。
「ええ!? 衣装破れたって……何やったんだよ!?」
「いや、さっきの練習前にさ、屈んだ瞬間にビリっといった! 今はやり過ごせたけど次は無理だわ!」
「くそっ、お前の筋肉量が想定を超えていたか。それはともかくまた直してもらわないと……」
「それならわたくしがやりましょうか、ダレン?」
その次にやってきたのは、白いドレスを着たままの女生徒。こちらはフリッグを演じた生徒だとすぐに理解できた。
(……)
(はわぁ……)
透き通るような白い肌にブロンドの髪。吸い込まれそうな淡い緑の瞳。耳は長く背中からは妖精の翅が生えている。
彼女はエリスの視線に気付いたのか、そっと微笑みかけてきた。
「はうっ!」
「……」
エリスは堪らず顔を両手で覆い、目線を生徒から背けてしまう。
アーサーはエリスの隣で口を少し開けたままその生徒を見つめる。唖然としている様子だった。
「いやいや、アザーリアには頼めないよ。生徒会の方でも忙しいのに、こっちで仕事増やすわけにはいかないいかない」
「大丈夫ですわ。そっちはルサールカに片手間に行ってもらいますから!」
「それを差し引いてもなー。お前に頼むと報酬がとんでもないことになりそうだしなー」
「あら、それはどういうことですの?」
「文字通りの意味ですー! とりあえずダレン、どこが破けたか見せてみろ!」
「わかった!」
マイケルはぶつぶつ言いながらステージに戻っていく。ダレンもその後を追っていった。
「まああの二人ったら! 忘れ物をしていますわ! ぷんすこぷんすこなのですわ!」
アザーリアはそう言うと、エリスとアーサーの方に振り向く。
「ねえ貴女達、お名前は何て言いますの?」
「は、はいっ!?」
アザーリアはエリスの正面に移動して、見上げるような形で問いかけた。
「え、えーと、えとととと……!」
「うふふ、緊張しないで。ゆっくり、ゆっくりと、ね?」
「はうぅぅぅ……」
エリスの肩を愛でるように優しく叩く。出会って数十秒で確信できる――この先輩、後輩の扱いに慣れていると。
(はふぅわぁ~……)
いい香りが鼻を刺激する。それによって、体温がどんどん高くなっていくのを感じた――
「……えっと、わたしはエリスで、こっちがアーサーで……あ、あと一年生ですぅ……」
「ふむふむ、覚えましたわ。苺のように可愛らしいエリスちゃん。それでエリスちゃん、わざわざ完成していない演劇を見るためにこちらにいらしたの?」
「え、えーとそれは……あれ? どうしてここに来たんだっけ?」
アーサーはエリスからの尋ねるような視線を感じると、少し驚いたような表情をしながらも答えた。
「……料理部の使いだ。魔術粘着剤が演劇部の方に持っていかれていると聞いて、それで借りに来た」
「まあそうでしたの! 確かにニース先生なら一週間は許してくれるだろうと話していましたが……他の課外活動の方は盲点でしたわ! それでしたら、わたくしがご案内するのでどうぞこちらにー!」
二人はアザーリアについていく。彼女が着用している白いドレスは、本当に衣装なのかと疑いたくなる程よくできている。
その道中、アザーリアはエリスの耳元でそっと呟いた。
「後でチケットを差し上げますわ。よろしければ当日も見に来てくださいね、エリスちゃん」
「は……はひぃ……」
熟れた苺のように真っ赤になるエリスであったが、アーサーはそんな彼女を終始真顔で見ていた。意味が分からないとでも言うかのように。
こうして目的の魔術粘着剤も入手しあとは帰るだけ。エリスは若干名残惜しそうにしていた。
とうとう耐えかねたアーサー、美術室に戻る最中でエリスに尋ねる。
「お前、あの女の先輩が来た途端態度が変わったな。会ったことあるのか」
「全然そんなことないよ? ただ素敵だなあって、そう思っただけ」
「……」
アーサーにはわかんないかもね~とエリスは調子が良さそうだ。
「あ、でもアーサーだってそういう経験するかもよ? 男の先輩で、かっこいいなーって思うかもしれない」
「するはずないだろう」
「わかんないよー、まだまだ半年なんだし。例えばさっきの……ダレン先輩とか、すっごく整った顔付きでかっこよくなかった?」
「わからない」
「そっかー、そっかそっかー」
話している間に美術室は目と鼻の先に来た。
アーサーはそこに入っていく直前、窓から秋晴れの空を見遣る。
「んー? どうしたのー?」
「……」
何の変哲もない、普段より雲量が多いとか少ないとかもない、至って普通の青空だが、
アーサーにとっては何かを感じさせるもののようだ――
「……」
「今、こうして学園祭の準備ができるのも」
「昔にオレが聖杯を守ったからなんだよな」
エリスにだけ聞こえる声で、アーサーはそう言った。
「……うん。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。騎士王伝説はあくまで伝説であって、史実ではないから」
「……だとしても多くの人々がそう思ってる」
「それはそう。でも、それはそれこれはこれだよ。アーサーが今ここにいること自体が謎なんだから、昔のことだって謎めいたままだもん」
「……」
空はいつだって青い。千年前でも現在でも。
千年前にいたであろう自分も、この青い空を見ていたのだろうか――
「……オレが今ここにいる理由もそうだが」
「オレはどうしていなくなったのか……それも気になる所だ」
(……秋空は人をおセンチにするっていうけど)
(アーサー、騎士王でもそうなるんだ……これは後でハインリヒ先生に報告かな?)
「ワンワン……」
「アオーン!!!」
開き放しにしていた美術室の扉。
そこから白い犬が突進してきたことに、衝突されるまで気付かなかった。
「ぐおっ!?」
「バウッ!!! ハッハッハッ……キャイン!!!」
「あ、カヴァス。ほったらかしにしててごめん」
「ワオーン!! ワンワン!!」
カヴァスはアーサーの背中にしがみつき、肩によじ登った後これでもかと叩く。
「重いから降りろ」
「ワンワン!!!」
「放置してる方が悪い、だって」
「……わかるのか?」
「わかんないけど、この状況と態度で言ってる台詞ってそれかなーって」
「ワンワン~……」
わかってんじゃねえかと言いたげな顔をエリスに見せた後、再びアーサーを叩く作業に戻るカヴァス。
「さて、カヴァスも突っ込んできたとこだし。感傷に浸るのはおしまいだよ。学園祭の準備準備!」
「……そうだな」
たとえ自分の過去に何があったとしても――
今の自分の使命は学生として、主君と共に日々を過ごすことだ。
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