14 / 247
第1章1節 学園生活/始まりの一学期
第13話 武術と家政学
しおりを挟む
エプロンを買って次の月曜日。たった今授業が終わり、生徒達は次の教室に向けて移動を開始する時間になった。
「アーサー、次の授業何だっけ」
「武術だ」
「武術か。じゃあわたしの授業は……」
「男が武術で女が家政学だ」
「そうそう。だからわたしは家政学の授業で……五階の裁縫室に行くんだ。そしてアーサーが外の演習場」
「死ぬなよ」
「そんな物騒なことにはならないよ」
話をしているとカタリナが、ぽんぽんと肩を叩いてくる。
「……エリス。その……一緒に行かない? あたしも裁縫、同じ教室、だから」
「いいよ、一緒に行こう。じゃあわたし達もう行ってるね」
「わかった」
アーサーは座ったままエリスとカタリナを見送る。
(……あいつはもう外に出たか。オレも行こう)
二人が出ていった頃合いを見て教室を出て、カヴァスがそれを早足で追っていく。
校舎を出て正門の少し前に道が整備されている。そこに入って整備されている通りに進んでいけば、校舎の隣にある演習場にはすぐ到着できた。
アーサーが来る頃には既にたくさんの男子生徒が集まっていた。生徒達は大体が真っ直ぐに並んでおり、その先頭には立て看板が設置されている。
(科目ごとに教員の前に並ぶ……か)
教員を眺めながらハインリヒからの指示を思い出す。
「この学園には武術という授業があります。剣、槍、斧、弓、そして格闘術から一つ選んで学ぶことになっているのですが……貴方は剣以外の武術を選択するようにしてください。既に極めている武術を取るよりは触れたことがないものを選んだ方が、為になりますからね」
(……ならばこれだな。これならあいつも来ないだろ)
アーサーは格闘術と書かれた張り紙の列に並んだ。
「よぉアーサー、オマエも格闘術にしたのか?」
手前の生徒が、並んだ瞬間に後ろを振り向き話しかけてきた。なんとイザークである。
あいつは来ない、と踏んだあいつが目の前にいたのである。
「あれ? なんつー表情しているんだよオマエ。ボクがいたのがそんなに予想外?」
「……剣術にするんじゃなかったのか」
「え、そんなこと一言も言ってないぜ。迷っているとは言ったけど。ガイダンスでは迷ったら剣術にしとけって言われたけど。でも悩んだ末に格闘術にしたよ?」
「……はぁ……」
「……なあ、あんた」
溜息をついている所に、今度は後ろの生徒が肩を叩いて話しかけてきた。
紺色のツンツン頭で、黒い子竜を連れた生徒である。
「ま、また、会ったな。えっと、おれ、料理部、えーっと……」
「……」
再び会話の花が枯れると思われたが、今度は正面から大雨が降り注ぐ。
「おっ? 何だアーサー、課外活動でも知り合い出来てんじゃん」
「……あんたには関係ない」
「関係あるって。知り合いの知り合いは知り合い! ボクはイザーク、こっちの黒いのがサイリ。んでコイツがアーサーだ。下にいる犬がナイトメアなんだってさ」
「ワン!」
「……」
アーサーは終始無言を貫き、腕を組んでいる。イザークはやれやれと溜息をついた。
「……オマエさあ、同じ活動のヤツぐらいには挨拶した方がいいぞ。ボクは気にしないからいいけど、殆どの連中はそうじゃないんだぜ」
「挨拶する義理がない」
「ハッ、くだらねえな。そんなの行動を共にするだけだからでいいだろうが」
「……」
素っ気ない態度のイザークを、半目になって見つめるアーサー。
「まあいいや。武術頑張って行こうな、えーと……」
「……ルシュド、こっちがジャバウォック」
「よろしく、ルシュド。ていうか課外活動一緒ならアーサーの名前知ってるじゃねえか。今気付いたわ、てへっ」
「そうだ。おれ、気、付いた。アーサー、会った、嬉しい。だから、おれ、忘れた」
「ははは、面白いヤツめぇ。それじゃあ握手しようぜ握手」
「あ、握手……?」
「初めましてとこれからよろしくの握手だ」
アーサーの横で握手を交わす二人。イザークは笑顔で、ルシュドはどこか戸惑いながら。
「ついでだからオマエも握手しろよ。ルシュドも終わったらボクともな」
「断る」
「何でぇ!? やる流れだろ今のは!」
「関係ないことだ」
「……はぁ。マジで人間関係が危ういぞ、オマエ」
そうしていると、周囲が静かになり始め、代わりに教員たちの声が響く。
そしてアーサー達の方にに大きな耳と尻尾を生やした青年が近付いてくる。彼の足元には派手な色の亀がのっそりとついてきていた。
「この辺りにいるのは格闘術希望の生徒で間違いないな?」
「そうだと思いますよ」
「よし、じゃあ一旦向こうに移動しよう。っとその前に……俺の名前はクラヴィル、格闘術を担当することになった。それ以外にも剣術も教えられるから、まあよろしくな」
「でもってあたいはアネッサ。こいつのナイトメアさ」
足元の亀はそう言うと大きく身体を起こす。彼女なりに挨拶を行っている様だった。
「よろしくお願いしまーす」
「よ、よろしく、お願いします!」
「……」
「うん、いい返事だ。一部そうじゃなかったが……まあいいか。俺についてきてくれ」
エリスとカタリナが五階の裁縫室に入ると、そこは花園と形容せざるを得ない空間だった。生徒は女子しかいないため、花の様に可憐な会話が飛び交っている。
黒板の前には教員と思われる女性が立っていて生徒達に声をかけながら授業の準備をしていた。
「空いている席……あそこしかないかな」
二人は座れそうなテーブルを見つけて座る。そこには既に一人の生徒がおり、机に顔を突っ伏していた。
「ん……おい起きろクラリア。人が来たぞ」
「もがー!?」
狼の耳と尻尾が生えた彼女は、二人を見るや否や生徒に声をかけた。クラリアと呼ばれた生徒は咄嗟に顔を上げ二人を見つめる。
「おう! お前らよろしくな! アタシはクラリア、こっちがクラリスだ!」
「よ、よろしく……」
「全く、声が大きすぎるぞ。まあとにかく座るといい」
クラリスに声をかけられ、二人は腰を落ち着ける。
クラリアとクラリスは並ぶと非常に似ている顔付きだった。クラリアを五、六歳程度に幼くするとクラリスになるのではないかと、自然にそう思える程だ。
「わたしはエリス・ペンドラゴン……ナイトメアは恥ずかしがり屋だから出てこないんだ」
「そうなのか!? でもアタシ会ってみたいぞ! そんな風に言われたらすげー興味ある!」
「あ、えっと、それは……」
「やめておけ。人には人の事情があるんだ、容易く首を突っ込んでいいものじゃない」
「ぶー。でも、クラリスが言うなら我慢するぜ! お前は?」
「……カタリナ。こっちがセバスン」
「皆様よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく」
クラリスとセバスンはちょこんと机の上に乗り、そして互いに会釈をする。その間もエリスはクラリアの顔をじっと見つめていた。
灰色のベリーショートの髪で、橙色の目をしているが、何よりも特徴的なのは頭から生えている大きい耳と、毛がふっさりと生えている手だった。
「ん? アタシの耳に興味あるのか? アタシは獣人なんだ! それも狼のな! でも野生の奴とかワーウルフと違って人は襲わないぜ!」
「……そうなんだ。えっと、これまでにも何回か大きい耳が生えている人は見たことはあるけど、こんなに近くで見ると違うなって……」
「触るか? 触ってもいいぞ?」
「え、ちょ、ちょっと……そ、それじゃあ遠慮なく……」
クラリアは顔を机につけ、耳をエリスに向ける。恐る恐る耳に触れると――
「……すごく、もふもふしている……」
「だろー!? 獣人はもふもふしている奴がレベル高いんだぜ! カタリナも触れよ!」
「あ、ありがとう……」
カタリナが耳に触れている最中に、生徒達は喋るのをやめて黒板に身体を向けていた。
「……始まるみたいだぞ」
「そうか! んじゃこれからよろしくな!」
「よろしくね、クラリア」
「よ、よろしくお願いします……」
「アーサー、次の授業何だっけ」
「武術だ」
「武術か。じゃあわたしの授業は……」
「男が武術で女が家政学だ」
「そうそう。だからわたしは家政学の授業で……五階の裁縫室に行くんだ。そしてアーサーが外の演習場」
「死ぬなよ」
「そんな物騒なことにはならないよ」
話をしているとカタリナが、ぽんぽんと肩を叩いてくる。
「……エリス。その……一緒に行かない? あたしも裁縫、同じ教室、だから」
「いいよ、一緒に行こう。じゃあわたし達もう行ってるね」
「わかった」
アーサーは座ったままエリスとカタリナを見送る。
(……あいつはもう外に出たか。オレも行こう)
二人が出ていった頃合いを見て教室を出て、カヴァスがそれを早足で追っていく。
校舎を出て正門の少し前に道が整備されている。そこに入って整備されている通りに進んでいけば、校舎の隣にある演習場にはすぐ到着できた。
アーサーが来る頃には既にたくさんの男子生徒が集まっていた。生徒達は大体が真っ直ぐに並んでおり、その先頭には立て看板が設置されている。
(科目ごとに教員の前に並ぶ……か)
教員を眺めながらハインリヒからの指示を思い出す。
「この学園には武術という授業があります。剣、槍、斧、弓、そして格闘術から一つ選んで学ぶことになっているのですが……貴方は剣以外の武術を選択するようにしてください。既に極めている武術を取るよりは触れたことがないものを選んだ方が、為になりますからね」
(……ならばこれだな。これならあいつも来ないだろ)
アーサーは格闘術と書かれた張り紙の列に並んだ。
「よぉアーサー、オマエも格闘術にしたのか?」
手前の生徒が、並んだ瞬間に後ろを振り向き話しかけてきた。なんとイザークである。
あいつは来ない、と踏んだあいつが目の前にいたのである。
「あれ? なんつー表情しているんだよオマエ。ボクがいたのがそんなに予想外?」
「……剣術にするんじゃなかったのか」
「え、そんなこと一言も言ってないぜ。迷っているとは言ったけど。ガイダンスでは迷ったら剣術にしとけって言われたけど。でも悩んだ末に格闘術にしたよ?」
「……はぁ……」
「……なあ、あんた」
溜息をついている所に、今度は後ろの生徒が肩を叩いて話しかけてきた。
紺色のツンツン頭で、黒い子竜を連れた生徒である。
「ま、また、会ったな。えっと、おれ、料理部、えーっと……」
「……」
再び会話の花が枯れると思われたが、今度は正面から大雨が降り注ぐ。
「おっ? 何だアーサー、課外活動でも知り合い出来てんじゃん」
「……あんたには関係ない」
「関係あるって。知り合いの知り合いは知り合い! ボクはイザーク、こっちの黒いのがサイリ。んでコイツがアーサーだ。下にいる犬がナイトメアなんだってさ」
「ワン!」
「……」
アーサーは終始無言を貫き、腕を組んでいる。イザークはやれやれと溜息をついた。
「……オマエさあ、同じ活動のヤツぐらいには挨拶した方がいいぞ。ボクは気にしないからいいけど、殆どの連中はそうじゃないんだぜ」
「挨拶する義理がない」
「ハッ、くだらねえな。そんなの行動を共にするだけだからでいいだろうが」
「……」
素っ気ない態度のイザークを、半目になって見つめるアーサー。
「まあいいや。武術頑張って行こうな、えーと……」
「……ルシュド、こっちがジャバウォック」
「よろしく、ルシュド。ていうか課外活動一緒ならアーサーの名前知ってるじゃねえか。今気付いたわ、てへっ」
「そうだ。おれ、気、付いた。アーサー、会った、嬉しい。だから、おれ、忘れた」
「ははは、面白いヤツめぇ。それじゃあ握手しようぜ握手」
「あ、握手……?」
「初めましてとこれからよろしくの握手だ」
アーサーの横で握手を交わす二人。イザークは笑顔で、ルシュドはどこか戸惑いながら。
「ついでだからオマエも握手しろよ。ルシュドも終わったらボクともな」
「断る」
「何でぇ!? やる流れだろ今のは!」
「関係ないことだ」
「……はぁ。マジで人間関係が危ういぞ、オマエ」
そうしていると、周囲が静かになり始め、代わりに教員たちの声が響く。
そしてアーサー達の方にに大きな耳と尻尾を生やした青年が近付いてくる。彼の足元には派手な色の亀がのっそりとついてきていた。
「この辺りにいるのは格闘術希望の生徒で間違いないな?」
「そうだと思いますよ」
「よし、じゃあ一旦向こうに移動しよう。っとその前に……俺の名前はクラヴィル、格闘術を担当することになった。それ以外にも剣術も教えられるから、まあよろしくな」
「でもってあたいはアネッサ。こいつのナイトメアさ」
足元の亀はそう言うと大きく身体を起こす。彼女なりに挨拶を行っている様だった。
「よろしくお願いしまーす」
「よ、よろしく、お願いします!」
「……」
「うん、いい返事だ。一部そうじゃなかったが……まあいいか。俺についてきてくれ」
エリスとカタリナが五階の裁縫室に入ると、そこは花園と形容せざるを得ない空間だった。生徒は女子しかいないため、花の様に可憐な会話が飛び交っている。
黒板の前には教員と思われる女性が立っていて生徒達に声をかけながら授業の準備をしていた。
「空いている席……あそこしかないかな」
二人は座れそうなテーブルを見つけて座る。そこには既に一人の生徒がおり、机に顔を突っ伏していた。
「ん……おい起きろクラリア。人が来たぞ」
「もがー!?」
狼の耳と尻尾が生えた彼女は、二人を見るや否や生徒に声をかけた。クラリアと呼ばれた生徒は咄嗟に顔を上げ二人を見つめる。
「おう! お前らよろしくな! アタシはクラリア、こっちがクラリスだ!」
「よ、よろしく……」
「全く、声が大きすぎるぞ。まあとにかく座るといい」
クラリスに声をかけられ、二人は腰を落ち着ける。
クラリアとクラリスは並ぶと非常に似ている顔付きだった。クラリアを五、六歳程度に幼くするとクラリスになるのではないかと、自然にそう思える程だ。
「わたしはエリス・ペンドラゴン……ナイトメアは恥ずかしがり屋だから出てこないんだ」
「そうなのか!? でもアタシ会ってみたいぞ! そんな風に言われたらすげー興味ある!」
「あ、えっと、それは……」
「やめておけ。人には人の事情があるんだ、容易く首を突っ込んでいいものじゃない」
「ぶー。でも、クラリスが言うなら我慢するぜ! お前は?」
「……カタリナ。こっちがセバスン」
「皆様よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく」
クラリスとセバスンはちょこんと机の上に乗り、そして互いに会釈をする。その間もエリスはクラリアの顔をじっと見つめていた。
灰色のベリーショートの髪で、橙色の目をしているが、何よりも特徴的なのは頭から生えている大きい耳と、毛がふっさりと生えている手だった。
「ん? アタシの耳に興味あるのか? アタシは獣人なんだ! それも狼のな! でも野生の奴とかワーウルフと違って人は襲わないぜ!」
「……そうなんだ。えっと、これまでにも何回か大きい耳が生えている人は見たことはあるけど、こんなに近くで見ると違うなって……」
「触るか? 触ってもいいぞ?」
「え、ちょ、ちょっと……そ、それじゃあ遠慮なく……」
クラリアは顔を机につけ、耳をエリスに向ける。恐る恐る耳に触れると――
「……すごく、もふもふしている……」
「だろー!? 獣人はもふもふしている奴がレベル高いんだぜ! カタリナも触れよ!」
「あ、ありがとう……」
カタリナが耳に触れている最中に、生徒達は喋るのをやめて黒板に身体を向けていた。
「……始まるみたいだぞ」
「そうか! んじゃこれからよろしくな!」
「よろしくね、クラリア」
「よ、よろしくお願いします……」
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ちょっとエッチな執事の体調管理
mm
ファンタジー
私は小川優。大学生になり上京して来て1ヶ月。今はバイトをしながら一人暮らしをしている。
住んでいるのはそこらへんのマンション。
変わりばえない生活に飽き飽きしている今日この頃である。
「はぁ…疲れた」
連勤のバイトを終え、独り言を呟きながらいつものようにマンションへ向かった。
(エレベーターのあるマンションに引っ越したい)
そう思いながらやっとの思いで階段を上りきり、自分の部屋の方へ目を向けると、そこには見知らぬ男がいた。
「優様、おかえりなさいませ。本日付けで雇われた、優様の執事でございます。」
「はい?どちら様で…?」
「私、優様の執事の佐川と申します。この度はお嬢様体験プランご当選おめでとうございます」
(あぁ…!)
今の今まで忘れていたが、2ヶ月ほど前に「お嬢様体験プラン」というのに応募していた。それは無料で自分だけの執事がつき、身の回りの世話をしてくれるという画期的なプランだった。執事を雇用する会社はまだ新米の執事に実際にお嬢様をつけ、3ヶ月無料でご奉仕しながら執事業を学ばせるのが目的のようだった。
「え、私当たったの?この私が?」
「さようでございます。本日から3ヶ月間よろしくお願い致します。」
尿・便表現あり
アダルトな表現あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる