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月明かりの下で(2)

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ベンからのキスが止まず、シエルは教えられたとおりに鼻で息をしながら必死に応えていた。
肌を覆い隠していたものはすべて取り払われて、ベッドの上には二人の裸体が浮かび上がっている。
赤く腫れた唇をぺろりと舐めると、ベンはようやく次の愛撫に移る。
手のひら全体でふくよかなふくらみを揉みしだき、谷間を作るように寄せたかと思うと、つんと立った乳首を口に含んで吸い上げる。

「あぁ…ん!」

ちゅぱちゅぱとわざとらしく音を立てながら交互にしゃぶられて、その度に腰が浮いてしまう。
悩ましい声を上げるシエルに興奮を高めたベンが舌先でゆっくりと乳輪をなぞり、焦らした後に一気に吸い付くと、予想通りに嬌声を上げた。

「あっ…やああぁぁっ…!」

舐めている間中ずっと声を上げていたせいか、シエルが喘ぐ途中でんっと息を詰まらせる。
喉を引きつらせながらも声が我慢できないシエルに、ベンは口内を潤すように深くキスをした。

「んっ…んっん…」

舌を舐め合うように動かしてお互いの唾液を共有する。
シエルの喉の乾きが潤ったところで、ベンは乳首には戻らずに利き手の中指をシエルの蜜壷に忍び込ませた。
くちゅっと水音が聞こえたことで準備ができていることを確認した彼はそのままぐぐっと根本まで押し込んだ。

「はっあ…!ああ…!」

背中をしならせて喘ぐシエルを一瞥して口角を上げると、膣内で関節を折り曲げる。
曲げ伸ばしを何度か繰り返して引き抜いていくと、愛液をまとった肉壁が彼の指を追いかけるように吸い付てくる。

「やあぁ!やあっ…はぁ、ぁっ!」
「すごい濡れてるな…聞こえるか?」

緩急をつけて抜き差しして、わざとシエルに聞かせるように激しく音を立てる。
快感に身体を捩る度にぐちゅ、くちゅ、と卑猥な音が響いた。

「ほら…お前の音だ、シエル」
「やっ…あ…!」
「こんなに呑み込んで…もっと欲しそうだな…」

ベンは中に入れる指を2本に増やし、ぐっと奥まで押し込むと指先で上の肉壁をこすり上げた。
同時に親指の先で蜜壷の上にあるコリコリとした蕾を刺激する。

「あッ…あぁあああ!!」

全身に電気が走り、その強い快感にシエルが身体を反らした。

「あっ、あっ!あああっやあっ」

無意識に腰が浮かび、ベッドの上で身体が跳ね上がる。
ベンが指を引き抜いても、その余韻で身体はびくびくと震えた。
今までの快感で疼いた身体は刺激を求めてうずうずと蠢き出す。

「あ…ぁ…」

もどかしさに声が出てしまい、シエルは涙目になりながら湧き上がる性欲を必死で堪えた。
もっと、もっとと思ってしまう自分が恥ずかしい。
彼女の反応から絶頂をしたことを察したベンは、ひっそりと口元を緩めた。
目を閉じて快感に耐えている彼女に悟られないように腰を屈めて、髪と同じ色の茂みに顔を埋める。
くちゅりとひだを広げて、蜜口を舌でべろりと舐め上げた。
生ぬるくて柔らかい、ざらざらしたものがシエルの敏感なところを刺激する。

「ひぁあ?!あっ、はぁん!あっあっ」

先程よりもぷっくり膨れた陰核を舌でつつき飴のように舐めた後でちゅっと吸うと、膣内がひくひくと痙攣した。
誘われるがままに人差し指と中指を奥まで差し入れ、蕾を舌で転がしながら抽送を繰り返すと、さっきよりずっと強い刺激にシエルの身体が跳ね上がった。

「はぁあ!あっゃっそ、れ…!いゃああぁ!」

一際大きく啼いた後、止むことのない刺激に続けて甘美の声が上がる。

「あっ、やあ…も…っや、め、ぇ…!あぁん!」

太ももを掴まれて両足を持ち上げられ、舌が蜜壷の入り口を擦る。
愛液がたっぷり溢れ出してお尻の穴まで流れていくのを感じた。
いつしか指と一緒に舌も侵入し、ベンの唾液とシエルの愛液が混ざり合ってシーツに染みをつくっていく。
はぁと息を上げながら舌と指を引き抜いたベンは、ぐんと伸び上がった陰茎をシエルの蜜口にあてがった。
その先端は誰が触れたわけでもないのに透明な汁で濡れていた。

「シエル…いいか?」

感じすぎてくったりとしているシエルに了承を取ると、彼女は頷きながらも不安に瞳を揺らした。

「大丈夫だ。ゆっくりするからな…」
「ん…ふ…」

ベンが宥めるように優しくキスをすれば、シエルの表情が少しだけ和らぐ。
そのままキスを繰り返しながら肉棒の先を探るように入口に擦り付けると、愛液の滑りを利用して押し込んだ。
十分に潤ってはいるもののまだ男を知らないそこはきつく、予想以上に狭い。

「いっ…ぁ…いた…い…っ」

骨と骨の間を無理やりこじ開けられるような、カネルにされた時とはまた違う痛みがシエルを襲う。
思わず呻いてしまったものの、肉を引き裂かれるような痛みと共にぞくぞくと快感が押し寄せてくる。
苦痛の中に甘い声が混ざり合い、次第に嬌声に変わった。

「あっ…ふ、ぅ!あっあ…んっ、ぁん…」
「…っ、く…シエル…っ」

ゆっくりと抽挿し、キスで緊張をほぐしながら奥へ奥へと進んでいく。
シエルには余裕そうに見えているベンも初めての刺激に彼女以上に耐え難い快感を覚えていた。
熱くてぬるぬるの狭い肉壁に竿を擦られて、すぐにでも射精してしまいそうだった。
一度止まった方がいいと思うのに気持ち良すぎて止まれない。
シエルの可愛い声と凶悪な締め付けに追い詰められたベンは、堪えきれずに尻を震わせた。

「く、ぅっ…ぁ…!」

びゅくびゅくとシエルの膣内に精を吐き出し、快感に顔を歪ませる。
こんなふうに達するつもりはなかったが、とにかく気持ちが良くて我慢できなかった。
ふうふうと呼気を荒げながらもそのまま腰を動かし続ける。
一度出したことで少し萎えたものの、自分のとシエルのとでどろどろになった膣内は想像を絶する気持ち良さで、すぐに硬さを取り戻した。

シエルはベンが中でイったことになんとなく気がついてはいたが、抽挿が止まらないので半信半疑になっていた。
先程よりも滑りがよくなったせいか動きが速くなり、シエルの心も体も柔らかくほぐされていく。
彼女の反応を見ていよいよ奥に到達できそうだと見越したベンは、引いた腰を叩きつけるようにして最奥に押し込んだ。

「ああっ、ん!!」
「はぁ…根元まで入ったぞ……シエル、平気か…?」
「んん…っん…はふ…」

少しでも痛みを和らげようと舌を絡めれば、覿面に力が抜けていく。
その間も抜き差しを止めずに快感を送り付けていると、シエルの表情に苦痛以外の感情が生まれてきた。
彼女の声が甘く蕩け出したのを皮切りに、ベンは欲望のままに腰を打ち付けはじめる。

「あっ?!やっ、あっあっあッ…は、げ、し…ぃぃ!」
「ッ…はぁっ…ハァ…」
「あっアッ…アア…!」

蜜壷がベンの剛直でぐちゃぐちゃに掻き回され、愛液が泡立って卑猥な音を奏でた。
両足を持ち上げてなりふり構わず奥に先端を打ち付ける。
ぱんぱんと肌と肌がぶつかり合う音もふたりの興奮を高めた。
強い刺激に頭が真っ白になりそうになりながら、溢れ出る快感を体中で受け止めて、喘ぐ。

「あんぁ、ぁん、あぁんっ…!」
「っく…はぁ…お前のナカ…いい…」
「んっ、ぁ…んっんっ…ベンんっ…」
「っ…そんな…締めるな…っ」
「んっ…あ、ああぁ…あぁ…!!」

シエルの強烈な締め付けに、ベンは二度目の絶頂が迫って腰を打ち付けるスピードを速めた。
子宮口にベンの亀頭が何度もぶつかり、逃さないといわんばかりに収縮する。

「あぅっ、あっ、んっ、ん、や、やぁあ!」
「あぁ…シエルっ…!」

ベンが覆い被さってきてお互いの息を吐きかけるようにキスを交わせば、ベンの胸で乳首が擦れて気持ち良さに何かが弾けた。

「アッぁ!きちゃう…!なん、かぁ…あああ!」
「っは…イク…!出るっ!シエル、シエル…ッ!」
「ああぁあぁぁ―――!!」
「くっ……!」

シエルの膣内がびくびくと痙攣するのと同時に、ベンもぶるぶると震えて白濁した粘液を再び中に吐き出した。
シエルに全てを搾り取られた彼は、未だに己を締め上げ続けている蜜壷から名残惜しさを断ち切るように引き抜いた。
ピンクに色づいた蜜口から血の混じったどろどろの愛液と精液が流れ落ちるのを見届けて、満足そうに微笑む。
後処理も構わずシエルを腕に抱き込んでキスの雨を降らせた。

「んっ…は、ん…はぁ…」
「シエル…」

汗で額に張り付いた髪を優しく払い、乱れた髪を指で撫で梳く。
シエルは頬を上気させたまま恍惚とベンを見上げた。

「ベン…」
「ん?」

絶頂の余韻に浸りながら愛しい彼の名前を呼ぶと、まるで恋人に向けるような穏やかな笑みが返ってきてハッと我に返る。
ベンと最後まで性行為をしてしまったことにおののいたシエルは、慌てて下敷きになっていたパジャマを体の下から引っ張り出して今更ながらに裸体を隠した。
きょとんとした顔でベンに見つめられ、真っ赤になった顔を見られたくなくて両手のひらで覆い隠す。
ベンを好きな気持ちが溢れて止まらなくて、このまま視線を合わせていたら悟られてしまいそうだった。
ピロートークも早々に切り上げて慌てはじめたシエルの様子にはじめは呆気に取られていたベンも、そのうちおかしく思えてきて堪えきれずに小さく噴き出した。

「どうしたんだよ」

当たり前のように触れられて、くしゃくしゃと頭を撫でられて混乱しそうになる。
シエルは指の隙間からベンを覗き見たが、とても顔を合わせられなくてぎゅっと目を閉じた。
どうして今まで何とも思わなかったのか、どうしてあんな声を出してしまったのか、思い返すだけで恥ずかしすぎてどこかに消えてしまいたくなる。
何も言わずにぷるぷると震えていると、ベンがベッドにどさりと横たわった。
腕を引き寄せられたシエルは抗えずに彼の胸に飛び込むような形で倒れ込む。
驚いてその顔を見上げると、眠っているわけではなさそうだが双眸を閉じて静かに呼吸をしている。
シエルが胸板にそっと触れると、待っていたと言わんばかりにぎゅうと抱き込まれてしまった。

「ベン…?」

ドクドクと心臓が高鳴る。
ベンからの返答はない。
寝てしまったのかと思うと、そのうちに鼓動は収まって、シエルは大人しく彼の逞しい胸に顔を埋めた。
その穏やかな鼓動を聞くうちに、ゆっくりと眠りに落ちていく。
狸寝入りをしていたベンは腕の中ですーすーと寝息を立て始めたシエルを優しい眼差しで見つめた。
起こさないようにそっと頬にキスを落とし、愛おしそうに頭を撫でて彼も眠りについた。


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