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2 マキシマは俺のこと好きだろ、そうだろ、そうだって言え!
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アザクラちゃん……浅倉大志。あさくらたいし。20歳。大学生。172センチ。たぶん攻。
マキシマ……牧島充希。まきしまみつき。20歳。大学生。188センチ。おそらく受。
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[chapter:2 マキシマは俺のこと好きだろ、そうだろ、そうだって言え!]
────────────────
人畜無害を絵に描いたような男がマキシマだと思う。
[[rb:牧島充希 > まきしまみつき]]。学部が一緒の同級生。俺よりも背が高く、ひょろい。隣に立つと見上げるくらいの高さに顔がある。首ほっそい。たぶんだけど髭なんかもあんまり生えなさそう。肌白い。ニキビ痕もなさげ。無駄な肉が付いてなくて、姿勢がいいから遠目でもマキシマのことはすぐにわかる。それでいて、主張し過ぎない穏やかな空気感に俺はいつもほっとする。肌が馴染む、というか。
[[rb:清浄な空気 > マイナスイオン]]?
息がしやすくてマキシマと一緒にいると楽だ。だから好き。
表情の起伏はないけどだからといって感情の上下がないわけではない。むしろ好き嫌いはわかりやすい方でマキシマを見てればわかる。
何が好きか、何が嫌いか。
陽キャは苦手な癖に俺が声を掛ければちゃんとそこにいる。
そんなの俺が好きだからでしょ。ね、マキシマ?
そうだって言え。早く。早く。言え、言って、言えよ。待つけど。待っちゃうけど? マキシマ、言ってくれるまで俺は待ってやるけどさ?
「……うーん……いつも自家発電で足りちゃう、かなぁ」
「は、え、なにが」
「だから俺。そういうの、えーと、恋愛? とか」
「あ! 自慰が最高ってこと!?」
「……アザクラちゃんそういうこと大きい声で言わないで……」
「ひん……ごめん……ごめんって」
いやほらびっくりしたからじゃん。俺のせいか? ……俺のせいか。
「だからね、女の子とか別にいいから……今は授業でいっぱいいっぱいだし……」
なんだそれ。フラグじゃん。旗立ったじゃん。女の子いらないなら男でもいいってことっしょ? 俺にもワンチャンあるわけ??
イツメンにバババって女の子用意して飲み会セッティングしろってグループライン送る俺はバカみたいにドキドキしてる。
俺がマキシマを食うから、手伝えなんてバカみたいな作戦に二つ返事で協力してくれるイツメンはありがたい。面白がってるのもあると思うが知ったこっちゃねぇ!
「よっし、マキシマ!」
「ん?」
「今日の夜って空いてる?」
「……ん?」
ごそごそスマホ取り出してスケジュール確認するマキシマの指先は想像より骨ばっていて、大きい。身長もデカいだけあって、パーツのあちこちがデカいのだ。……シモのほうもそうかもしんない。今度連れションでもして確認してみるか。
「んー、あ、今日は何もな────」
「よかったじゃあ俺に付き合って!」
「……ん?」
びっくりしたように俺の顔を見つめるマキシマの目は綺麗だ。くりくりと丸い。飴のように艶やかで、舐めてみたいとも思う。
「合コンのメンバー足りないんだって! 俺の横で飯食うだけでいいからさー、ね! いいっしょ?」
────あわよくば俺の横で飯食うだけのマキシマを取って食いたい俺だけど、そんなことは[[rb:噯 > おくび]]にも出さない。可愛い可愛そうなマキシマ。ねぇ、俺のマキシマ。
お前、ほんとさぁ……美味しそうなんだって自覚してくれる?
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アザクラちゃん……浅倉大志。あさくらたいし。20歳。大学生。172センチ。たぶん攻。
マキシマ……牧島充希。まきしまみつき。20歳。大学生。188センチ。おそらく受。
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[chapter:2 マキシマは俺のこと好きだろ、そうだろ、そうだって言え!]
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人畜無害を絵に描いたような男がマキシマだと思う。
[[rb:牧島充希 > まきしまみつき]]。学部が一緒の同級生。俺よりも背が高く、ひょろい。隣に立つと見上げるくらいの高さに顔がある。首ほっそい。たぶんだけど髭なんかもあんまり生えなさそう。肌白い。ニキビ痕もなさげ。無駄な肉が付いてなくて、姿勢がいいから遠目でもマキシマのことはすぐにわかる。それでいて、主張し過ぎない穏やかな空気感に俺はいつもほっとする。肌が馴染む、というか。
[[rb:清浄な空気 > マイナスイオン]]?
息がしやすくてマキシマと一緒にいると楽だ。だから好き。
表情の起伏はないけどだからといって感情の上下がないわけではない。むしろ好き嫌いはわかりやすい方でマキシマを見てればわかる。
何が好きか、何が嫌いか。
陽キャは苦手な癖に俺が声を掛ければちゃんとそこにいる。
そんなの俺が好きだからでしょ。ね、マキシマ?
そうだって言え。早く。早く。言え、言って、言えよ。待つけど。待っちゃうけど? マキシマ、言ってくれるまで俺は待ってやるけどさ?
「……うーん……いつも自家発電で足りちゃう、かなぁ」
「は、え、なにが」
「だから俺。そういうの、えーと、恋愛? とか」
「あ! 自慰が最高ってこと!?」
「……アザクラちゃんそういうこと大きい声で言わないで……」
「ひん……ごめん……ごめんって」
いやほらびっくりしたからじゃん。俺のせいか? ……俺のせいか。
「だからね、女の子とか別にいいから……今は授業でいっぱいいっぱいだし……」
なんだそれ。フラグじゃん。旗立ったじゃん。女の子いらないなら男でもいいってことっしょ? 俺にもワンチャンあるわけ??
イツメンにバババって女の子用意して飲み会セッティングしろってグループライン送る俺はバカみたいにドキドキしてる。
俺がマキシマを食うから、手伝えなんてバカみたいな作戦に二つ返事で協力してくれるイツメンはありがたい。面白がってるのもあると思うが知ったこっちゃねぇ!
「よっし、マキシマ!」
「ん?」
「今日の夜って空いてる?」
「……ん?」
ごそごそスマホ取り出してスケジュール確認するマキシマの指先は想像より骨ばっていて、大きい。身長もデカいだけあって、パーツのあちこちがデカいのだ。……シモのほうもそうかもしんない。今度連れションでもして確認してみるか。
「んー、あ、今日は何もな────」
「よかったじゃあ俺に付き合って!」
「……ん?」
びっくりしたように俺の顔を見つめるマキシマの目は綺麗だ。くりくりと丸い。飴のように艶やかで、舐めてみたいとも思う。
「合コンのメンバー足りないんだって! 俺の横で飯食うだけでいいからさー、ね! いいっしょ?」
────あわよくば俺の横で飯食うだけのマキシマを取って食いたい俺だけど、そんなことは[[rb:噯 > おくび]]にも出さない。可愛い可愛そうなマキシマ。ねぇ、俺のマキシマ。
お前、ほんとさぁ……美味しそうなんだって自覚してくれる?
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