珈琲の匂いのする想い出

雪水

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その先は未知の領域(双葉視点)

光輝さんの手✦(ショタが抜かれます)

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※注意書きが遅れましたが本話はじめ、今後作品内に出てくる学校名、会社名などすべてフィクションとなっております。実在のものとは一切関連がありません(多少参考にしている部分はあるかもしれませんが)。ご了承ください。




昨日は深夜にちょっと目が覚めたからいつもよりも遅くまで寝てちゃってた僕とは対照的に何も知らない光輝さんはもうすでに起きて仕事を始めていた。

て、いうかもうお昼前だから大体の人は起きて活動し始めてるよね、ちょっと寝すぎちゃったかな。

でもまだこの光輝さんの匂いがする布団から出たくない僕はもう1回布団を頭まで被った。

...やばい、また寝ちゃってた。

今何時だろう、めちゃくちゃ不安。

恐る恐る時計を見ると

11:34

はい、寝坊です。

今までありがとうございました。

そして現実から目を背けるためにもう1度布団の中に潜ろうとしたときに寝室のドアが開いた。

開けたのは光輝さんしかいないのはわかってるけどびっくりした僕はそのまま布団に潜り込んじゃった。

すると光輝さんは布団を捲って僕の頭を撫でながら

「起きろ~、もうお昼の時間だぞ」

と優しく起こしてくれた。

僕はさも今起きましたよな感じでゆっくりと目を開く。

「おはよーこーきさーん」

「ん、おはよ。珍しいな、双葉がこんな時間まで寝てるなんて」

「えへ、たまにはいいかなって。そろそろ学校始まっちゃうからこうしてゆっくり寝れる機会も減っていくだろうし...ね?」

「それもそうだな、あと5日とかだろ?学校まで」

「うん、宿題はもう終わってるから大丈夫だけど学校始まったら光輝さんとのこの暮らしも終わっちゃうからまだ春休みのままがいいなぁって最近ずっと思ってる。」

「また夏休みにでもここで生活したらいいよ、何なら毎週金土日って泊まりに来てもいいんだぞ?」

「え!ほんと?」

「あぁ、俺も双葉と一緒にいたいからな」

「毎週金土日って泊まれるんだったら僕学校頑張れちゃうね」

「ていうか次中学だろ?定期テストとかあるじゃん」

「そういえばそんなのあるって聞いたような記憶が...あるようなないような」

「あるんだよ、それが。まぁまた勉強で詰まったところとかあったらいくらでも教えるからいつでも聞きにおいで」

「やっぱり光輝さんって頭いいよね」

「いや、うん、今更?」

「だってどこの大学かも教えてくれないし、高校の偏差値も教えてくれないじゃん」

「それはほら、双葉の中学受験のプレッシャーになったらだめだからさ」

「じゃ、いま」

「今?」

「うん、今教えて」

「別にいいけどあんまり期待されてもわざわざ人に言うほどの頭の良さでもないぞ?」

「別にいい!僕、双葉さんの後輩目指すから」

「大学は市立でせら学園、偏差値はだいたい67くらいだったかな。高校は公立で県立瑠璃咲るりさき高等学校、偏差値は71だよ」

「えぇ...?」

「ん?」

「それで別に人に言うほどの頭の良さじゃないとか言ってるの?」

「まぁだって県で1番の高校、大学に通ってたわけでもないし普通に勉強してたら通ったところだからなんとも」

「光輝さん、それをみんなは頭が良い人って呼ぶんだよ」

「ふーん」

「ふーんって...まぁいいや。なんで光輝さんがこんなに頭いいかもわかったしね、にしても想像以上だったけど」

「てか双葉」

「ん?」

「お腹すいたからお昼食べよ?」

「そういえば僕もお腹すいた」

「じゃあちょっと確かめるね」

「確かめるって...何を?」

「いいからいいから」

そう言ってまだベッドの上に座っていた僕を光輝さんは寝転ばせた。

そしていきなり上の服を捲くられた。

「えぇっ!?ちょ、待って!?」

そして光輝さんは僕のお腹を揉みだした。

「柔らか...」

「ちょっと待ってよ光輝さん、ちょ、恥ずかしいからぁ!!」

「これはお腹すいてるねぇ」

「触って何がわかるの?!」

「にしてもやっぱり双葉って肌白いよな。お腹とか真っ白だもんな」

「僕ちょっと気にしてるんだからあんまりそういうこと言わないでよ...」

「ごめんごめん」

「いいけ...どっ!!!!」

謝りながら光輝さんは僕のお腹に吸い付き出した。

「ほら、白いからキスマークがくっきりのこる」

「もぉ...」

もうここまでされると白い肌に感謝せざるを得ない。

だから感謝と仕返しを込めて僕は

「光輝さんのえっち」

そう言って唇に軽くキスをしてから部屋を出た。

光輝さんも僕に続いて部屋から出た。

「何食べたい?」

光輝さんが僕に問う。

ここで光輝さんを食べたいって答えたらどうなるだろう。

そんな好奇心が頭をもたげたけれどその先が怖すぎて口にする勇気が出なかった。

「んー、うどんとか?」

「おっけー、冷たいうどんでいい?」

「冷たいうどんだったらレタスとか入れてサラダうどんにしようよ」

「双葉天才、それにしよう」

「いぇーい」

光輝さんがうどんを茹でてる後ろで僕は少しむらむらしていた。

昨日の夜は結局発散できないまま終わってしまったから溜まったままなんだよね。

しかも起きてすぐから光輝さんにあんなことされたから...

光輝さんにぜひ責任を取ってもらいたいところだけど僕はまだそこまでの勇気を持てない。

かといって光輝さんは社会人だから絶対に光輝さんからは手を出してこない...気がする。

とすれば僕から手を出すしかないのに...

そんな不埒なことを考えているうちにいつの間にか僕のリクエストのサラダうどんが出来上がっていた。

うどんをちゅるちゅる啜っているうちに僕のむらむらも少し落ち着いた。

美味しい。

そうして日々光輝さんにどきどきぞくぞくしては勇気が出ないまま日々を過ごしていたらついに学校が始まる日になってしまった。

前日とかじゃないの、もう当日。

辛すぎ。

しかもこれを期に光輝さんも在宅からまた出社になったみたいで会えなくなってしまった。

このショックに加えて初めての中学生活で魂が入ってるようなそんなでもないようなそんな気持ちでなんとか一週間を乗り越え、やっと迎えた土曜日。

お泊り。

朝から光輝さんの家に行った。

インターホンを押したらもうすぐに光輝さんが出てきてあれよあれよと言う間に家の中に連れ込まれ強く抱きしめられた。

だから僕はまだ慣れてないけど深くて長いキスで応えた。

「んっ...ねぇ光輝さん、僕寂しかったんだけど」

「...俺も寂しかった」

僕の彼氏可愛すぎる、やべーよ。

全然歳上すぎるのにめちゃくちゃかわいい。

これは今なら誘っても許されるのでは...!?

でもきっと光輝さんは断ると思う。

だから僕は夜這いをする。

あんまり夜這いってのがなにかわかってないけど好きな人が寝てるところにこう、甘えに行くみたいなイメージで合ってるのかな。

とりあえず今日はそれをする。

朝から夕方までずっとべったりくっついて過ごして始めての中学生活がどうかとかを喋ってた。

晩ごはんも食べてまたゆっくりしていたらお風呂が溜まった。

「双葉、先にお風呂入っちゃいな」

「え」

「ん?あとで入る?」

「いや、一緒に入る」

「だめ」

「だめとかないから。僕寂しかったんだもん」

「俺も寂しかったけどそれとこれとは別」

「別じゃないもん」

「帰らせるよ?」

「...僕の裸、久しぶりに見なくていいの?」

...

「頭洗ってあげようか、光輝さん」

「あ、はい。おねがいします」

「じゃお湯かけるよ~」

やっぱり僕のまだ小さい手だとどうしても力が入り切らなくて変な洗い方になっちゃってる気がする。

だけど光輝さんは気持ちよさそうに目を瞑っている...あぁ普通に泡が目に入るからか。

ヘタでごめんね、光輝さん。

優しく流しながら光輝さんの顔に付いた水滴を手で払ってあげる。

体を洗おうとしたら全力で拒否られたから仕方なく、本当に仕方なく浴室の隅の方で立っていた。

逆に今度は光輝さんが僕の頭を洗ってくれることになった。

光輝さんの手は大きくて僕の頭をほとんど覆ってしまった。

もちろん僕より骨ばってるし指の皮も硬いからきっと優しい手じゃないんだろうけど僕にとっては世界で一番優しい手だ。

お父さんの手なんか覚えてないけれど、きっとそれとは違った優しさを持っている。

その手のことを考えると数日前のことを思い出して...

「じゃあ双葉、体も洗うから」

「あ、やだ待って!」

「え、見せてくれるって言ったじゃん」

「い、今はだ...」

そう言って制止する間もなく光輝さんは僕の前側に来てしまった。

「あー...」

「...」

あからさまに落胆した声を出した僕と僕の方を向いて微動だにしない光輝さん。

僕の方を向いてというか、僕の、その、あの、僕の~

「あんま僕のちんちん見ないでくれない?」

「...」

「ほら、いまちょっとさ...後でなら見てもいいから」

光輝さんは無言で手にボディーソープをつけ始め始めた。

光輝さんは僕の背中側に回って洗い始めた。

僕は僕で恥ずかしくて何も喋れないし光輝さんは後ろにいるから表情が見えなくて気まずい。

足もおしりも光輝さんに洗ってもらったあと、光輝さんはこっちを向けと要求してくる。

いや、無理でしょ。

どんだけ恥ずかしい思いさせられるんだろう。

まぁいいか、光輝さんだし。

覚悟を決めて光輝さんの方に向き直る。

光輝さんは上手い具合に僕のその...周りばっかり洗って全然触ってくれないからずっと興奮しすぎてなんなら痛くなってきた。

いや別に期待してたわけじゃないけど。

ぜんっぜん期待してなかったけどね!?

誰にどんな言い訳してるのかわかんなくなってきたなぁ、なんて思ってた矢先光輝さんの手が僕に...

「ひゃぁっ!!」

「どうしたの双葉」

「どうしたのじゃなくって...んぁ」

「大丈夫?顔赤いよ、双葉」

「わかってるくせにぃ...」

「かわいいね、双葉も双葉の反応も」

「そん...言わないでよぉっ」

「まだ小さいね、中学生なったばっかりだもんね」

「見ないでってばぁ...ぅっ」

「気持ちいい?」

「聞かないでぇ...ぅあっ」

恥ずかしいから声出したくないのに勝手に声出ちゃうし頭の中ぐるぐるするし体も熱くなってきちゃうし...

ボディソープついてるからすごいぬるぬるするしずっと触ってほしかった光輝さんの手だし...

「光輝さん、も、僕だめ」

「出していいよ、双葉」

お風呂場だから声がちょっと反響してすごくえっちに聞こえる。

その声で呼ばれた名前が僕の鼓膜を揺らしたとき、僕の頭の中で何かがばちばち言って眼の前がきらきらした。

光輝さんの手は僕の精液かボディソープかわからないけど白くてちょっとねばねばしてた。

手と僕の体を流してくれた光輝さんは僕に謝りながら、でも満足そうな顔をしていた。

「...浸かろっか、光輝さん」

「ん」

一緒に湯船に浸かるときは光輝さんが足を広げて座って、僕がその間に光輝さんに背中を向けて座るんだけど...

「ッ...!」

あたってる!

光輝さんの…やっぱり大きいな。

うー...さっき処理してもらったばっかりなのにまた…

やっぱり光輝さんは大人だから平気なのかな…

僕が恥ずかしくなってきた…

「寒くない?双葉」

「あ、うん、大丈夫」

「そっか、ならよかった」

「んぁ、ちょ、ちょっと!」

「んー?」

「いきなり抱きしめるのは反則だと思うんだけど」

「嬉しくないの?」

「――ッ!嬉しい...です」

「はぁぁ...」

光輝さんが深いため息を吐いたと思ったらいきなり僕の右肩に頭を乗せてきた。

「どうしたの?」

「なんでもない」

「そっかぁ」

僕はちょっとのぼせてきたから光輝さんにもたれかかった。

「ね、光輝さん」

「ん?」

「お風呂、温かいね?」

「はぁぁぁぁ...」

「わ、」

なんか抱きしめる力強くなってない?

僕は幸せだからいいんだけどね、抱きしめ返せないのがちょっと残念だなぁ。

そんなことを思っていたら光輝さんが話しかけてきた。

「双葉、俺と勝負しよっか」

「いいよ!」

「今から200秒お風呂に浸かれたら双葉の勝ち、浸かれなかったら俺の勝ち。どう?」

「やる!絶対勝つもん!」

「じゃあ数えるよ?1.2.3.4.5…」

ふふーん、浸かるだけなら絶対勝てるね。

勝ったら何おねだりしようかなぁ~

「27.28.29.30…暑そうだけど大丈夫?双葉」

「まだだいじょーぶだもん」

嘘、ちょっとしんどい。

だけど勝ちたい...

「56.57.58.59.60…もう出よっか、双葉」

「んぅ...まだ...」

「顔まっ赤だよ、出よ?」

「やだ、僕まだ入れるもん」

「はいはい」

あれ、なんか浮いてる?

あ、だっこされてる。

「えへ、光輝さんにだっこされてる」

「よかったね、頭拭くから立てる?」

「たてる」

「偉いね双葉」

「えへへ」

久しぶりに光輝さんに頭拭いて貰ってる。

「しあわせだなぁ…」

「幸せ?」

「うん~、光輝さん大好き」

「俺も大好きだよ、双葉」

僕は嬉しくなって光輝さんに抱きついた。

「うぉ、どうしたの」

「へへ、抱きつきたくなっちゃった」

そっかそっか、って言いながら光輝さんは僕の頭を撫でてくれた。

「でもほら、頭拭けないから離れてね」

「えー」

「後でいっぱいぎゅってしてあげるから」

「じゃぁいいよ、約束ね?」

「うん、約束」

光輝さんと約束をしながら僕は光輝さんから離れた。

もちろん今はお風呂上がり。

ということは僕はもちろん光輝さんも裸なわけで…

「やっぱり光輝さんの体かっこいい…あとおっきい…」

「ちょ、どこ見てんの双葉…って双葉!?」

光輝さんの体がかっこよすぎて頭がくらくらする。



あれ?

僕何して、あれ?

お風呂入ってて、光輝さんと勝負して…頭拭いてもらって…?

あ、それで光輝さんの体見てかっこよすぎて頭くらくらして…

のぼせちゃったのか。

「あ、起きた?双葉」

「ん、うん」

「いきなり顔真っ赤になったと思ったらふらふらしたからびっくりしたよ」

光輝さんの体見てのぼせたなんて口が裂けても言えない。

「あはは…ちょっと浸かり過ぎちゃったかな?」

「俺が勝負とか言ったからだね、ごめんよ」

「全然いいよ!次は絶対勝つもん」

「無理はしちゃダメだよ?」

「はーい」

ていうか僕服着てるんだけど…

「ねぇ光輝さん」

「ん?」

「なんで僕は服を着てるの?」

「あっ」

「もしかして僕が寝てる間に…」

「すみませんでした。」

「いや別に光輝さんだからいいよ、変なことしてない?」

「…して…しました」

「したの!?」

「えっと…」

「…何したの」

「き、キスしました…」

「どこに?」

「口…とお腹です」

「光輝さんほんと僕のお腹好きだよね」

「好き」

「なんで?別に腹筋割れてるわけでもないしぷにぷにしてるわけでもないけど」

「双葉は分かってないんだよ、双葉のしなやかなお腹の魅力を」

「分からなくていいかな」

「あ、はいごめんなさい」

「あと光輝さん」

「はい」

「口にキスしたいなら…」



「ん、…いつでもしてあげるからね」

「あ、ありがとうございます」

光輝さん顔真っ赤で可愛い。

大人なのに僕にちゅーされたら照れちゃうんだもんね、こういうところも大好き。

なんか先手を打たれた感もあるけど僕は僕で絶対今日夜這いして光輝さんとえっちするんだ!
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