Story Of HINAO

ひなお

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第2章 myself

第2話 反対のワタシ

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_ねぇ…どんな感じだった?_

鏡の中のワタシが不気味な笑みを浮かべた。
「わた…し?」
首を右にかしげて聞くと、
_そう、ワタシは、お前だ。_
ワタシが真似をして答えた。
「どんな感じだったって、どういうこと?」
首を元に戻すと、
_両親を殺した気分だよ。_
ワタシも戻した。どうやら、会話ができること以外は普通の鏡らしい。
「なんでそんなこと聞くの?」
私は、鏡に顔を近づけた。
_気になるからだよ。さぁ…どんな感じだったか、教えてくれないか?_
ワタシの顔も近づいた。
同じ顔なのに、少し…不気味に見えた。
「…物を捨てるのに感情がいると思う?…飲み終わったペットボトル、食べ終わったお菓子の袋…それらを【大切だ】なんて思うの?私は思わないな~。」
私は、鏡から離れ、腕組をした。
ワタシも真似をする。
_なるほど…お前にとって家族とは【使い捨て】なのだな。_
「そんな感じかな~。じゃ、今度は私が質問するね。」
ワタシに会って、浮かんだ疑問コト
…これを私の心にささやきかけたのは…あなた?」
_…クッククク……。よく分かったな。そう…ワタシだ_
私は、うつむいて肩をふるわせた。
_どうした。ワタシがにくいか?…殺したいか?_
俯いたからワタシの顔は見えなかったけど…もう真似はしてない…そんな気がした。
「…ぁははははっ!!そう!あなただったんだ!」
私は、こらえきれず顔を上げ、声を出して笑った。
_何がおかしい?_
顔を上げてわかった。
ほんとに、ワタシは私の真似をしていなかった。今は、少し驚いた顔をしている。
「いや~まさか、ほんとにあなただったなんて思わなくて、思わず笑っちゃった。」
_な、カマかけたのか!_
さっきよりも目が開かれ、さらに驚いた表情に変わった。
「そ~だよ~。ふふっ…おかしかった~。」
私は、その様子がおかしくて、涙が出ていた。
_わ、笑うな!
ワタシは、ほおを赤く染め、恥ずかしがっていた。
「ごめんごめん。向こう向かないでよ~。」
私は鏡を軽くノックした。すると、ハッとしたような顔のワタシが振り向いた。
_…って!そんなことより、早く寝ないと、明日学校だろう?_
私もハッとした。そう言えば、明日も学校があるんだった…。
「忘れてた!!ありがとう!おやすみ。」
_あぁ…よく寝て…明日頑張れ





                    復讐ふくしゅうの始まりだ。_
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