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4章 卑屈ルート、美紗の幸せルート、凱の超超超頑張りルート!
19話 凱の超超超頑張りルート 9
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「映像?」
零の意図がわからない。
「実は二つ用意してるんだぁ、どっちからが良いかなぁ」
なんで、そんなに愉しそうなんだ、零は。
「あはははっ。そんなに身構えないでくれよ。ちょっとした動画鑑賞をしようって提案してるんだよ?君とて穏便に済むならそちらの方が良いでしょ?」
「そう、だね。でも、急ぎたいんだ」
「分かってるよ」
本当は時間が惜しいが故に、こんなことに時間を割くなんて嫌だが、穏便に済ませるには……仕方がない。零との戦闘は避けたいし。
「俺のスマホで良い?」
「構わないよ」
「そう?じゃあ、見よっか」
どんな映像なんだ?多分、インターネット上の動画ではない。普通なら映像ではなく、動画と称する筈だから。つまり、美紗関連の映像だろう。
「愉しみだなぁ」
「…………?」
なにがだ?まぁ、良いか。
「じゃあ。スタート!」
「……………!!!」
美紗!
『君が凱の彼女かい?』
『…………はい』
『旦那、俺は見張り行ってきます』
『分かった。この女は任せておけ』
旦那?ということはさっきの男性か?じゃあ、もう一人は零のお父さんか?
『凱に言いたいことある?俺が届けるよ?』
この声は………零か?
『凱くん。私は大丈夫だから………私のこと、見捨てて……凱くんまで酷い目に遭う必要はないんだよ……。私は大丈夫だから』
『この子、いいね。ねぇ、僕の…………………』
?音が消えた?
「ここまでみたいだね。じゃあ次だね」
なんだろうか?最後の方に違和感があったような……。
「スタート」
『凱くん。私、最低なんだよ……私……零くんのことが…………す、……好きみたいでさ………。ごめんね……』
泣いていた、のか?もしかして………本当に……。
「らしいよ?チョロい彼女を持ったね。けど、安心してをぼ………俺がしっかり面倒をみるよ。まぁ、意味ないだろうけど、美紗と会いたいだろ?付いてきな」
「………………」
最後の映像、違和感があったような……。変な間が多かった。いや………そう思いたいだけか。美紗が零のことを好きだと理解したくないだけだろうな。
「さぁ。ここだよ」
「…………ありがと。ちょっと二人だけで話していいかな?積もる話があるんだ」
「ん?いいよ。僕はここを動かないから」
「ん?ありがとう」
人って、何か企んでいるとそれが良くも悪くもいろんなところに影響が及ぶんだな。
ガチャ。
「美紗、居るかい?」
「か、い君なの?」
「そうだよ。なんだか久し振りな気がするね」
「そうだね」
「美紗………今まで楽しかったよ」
「えっ?」
「零のことが………好きなんだろ?」
「………………そんなこと、ないよ」
「嘘、つかないでよ」
「嘘なんて……ついてないよ?」
「じゃあ、なんでそんなに動揺してるの?」
「……!!ち、違うの……本当に……私は凱くんだけが、好きなの……」
「はぁ…………この色目使い女が」
「………!!!な、なんでそんなことを言うの?」
「はっ?本当のことを言ったまでだ。美紗…………君も本音を言えば?どうせ、無理だろうけど」
「…………凱くんは、なんでもお見通しなの?」
「そんな超能力はないが、君が関わってるんだ。僕が君をどれだけ信用していたか………」
「凱くんは、俳優になれるよ」
「…………ふっ。そんなこと言って話題を反らせると思ったのか?なぁ………君には幻滅したよ………じゃあね」
「…………うん。……………から」
とても小さかったけど、僕は聞き取ることができた。
ガチャ
「おや?もう終わりかい?」
「そんな反応しても分かるから。さっきまで、ここに兵士が居ただろ?僕がドアの近くに来たから撤退させた。違う?」
「よく分かったね。美紗が君に変なことを吹き込んだときにね。僕は動けないからね」
「だろうと思ったよ」
さて、これからどうしたものか。
~~~~~~~~~~~~~~~
次の話を長くすればなんとか次回で終わる感じですね。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
零の意図がわからない。
「実は二つ用意してるんだぁ、どっちからが良いかなぁ」
なんで、そんなに愉しそうなんだ、零は。
「あはははっ。そんなに身構えないでくれよ。ちょっとした動画鑑賞をしようって提案してるんだよ?君とて穏便に済むならそちらの方が良いでしょ?」
「そう、だね。でも、急ぎたいんだ」
「分かってるよ」
本当は時間が惜しいが故に、こんなことに時間を割くなんて嫌だが、穏便に済ませるには……仕方がない。零との戦闘は避けたいし。
「俺のスマホで良い?」
「構わないよ」
「そう?じゃあ、見よっか」
どんな映像なんだ?多分、インターネット上の動画ではない。普通なら映像ではなく、動画と称する筈だから。つまり、美紗関連の映像だろう。
「愉しみだなぁ」
「…………?」
なにがだ?まぁ、良いか。
「じゃあ。スタート!」
「……………!!!」
美紗!
『君が凱の彼女かい?』
『…………はい』
『旦那、俺は見張り行ってきます』
『分かった。この女は任せておけ』
旦那?ということはさっきの男性か?じゃあ、もう一人は零のお父さんか?
『凱に言いたいことある?俺が届けるよ?』
この声は………零か?
『凱くん。私は大丈夫だから………私のこと、見捨てて……凱くんまで酷い目に遭う必要はないんだよ……。私は大丈夫だから』
『この子、いいね。ねぇ、僕の…………………』
?音が消えた?
「ここまでみたいだね。じゃあ次だね」
なんだろうか?最後の方に違和感があったような……。
「スタート」
『凱くん。私、最低なんだよ……私……零くんのことが…………す、……好きみたいでさ………。ごめんね……』
泣いていた、のか?もしかして………本当に……。
「らしいよ?チョロい彼女を持ったね。けど、安心してをぼ………俺がしっかり面倒をみるよ。まぁ、意味ないだろうけど、美紗と会いたいだろ?付いてきな」
「………………」
最後の映像、違和感があったような……。変な間が多かった。いや………そう思いたいだけか。美紗が零のことを好きだと理解したくないだけだろうな。
「さぁ。ここだよ」
「…………ありがと。ちょっと二人だけで話していいかな?積もる話があるんだ」
「ん?いいよ。僕はここを動かないから」
「ん?ありがとう」
人って、何か企んでいるとそれが良くも悪くもいろんなところに影響が及ぶんだな。
ガチャ。
「美紗、居るかい?」
「か、い君なの?」
「そうだよ。なんだか久し振りな気がするね」
「そうだね」
「美紗………今まで楽しかったよ」
「えっ?」
「零のことが………好きなんだろ?」
「………………そんなこと、ないよ」
「嘘、つかないでよ」
「嘘なんて……ついてないよ?」
「じゃあ、なんでそんなに動揺してるの?」
「……!!ち、違うの……本当に……私は凱くんだけが、好きなの……」
「はぁ…………この色目使い女が」
「………!!!な、なんでそんなことを言うの?」
「はっ?本当のことを言ったまでだ。美紗…………君も本音を言えば?どうせ、無理だろうけど」
「…………凱くんは、なんでもお見通しなの?」
「そんな超能力はないが、君が関わってるんだ。僕が君をどれだけ信用していたか………」
「凱くんは、俳優になれるよ」
「…………ふっ。そんなこと言って話題を反らせると思ったのか?なぁ………君には幻滅したよ………じゃあね」
「…………うん。……………から」
とても小さかったけど、僕は聞き取ることができた。
ガチャ
「おや?もう終わりかい?」
「そんな反応しても分かるから。さっきまで、ここに兵士が居ただろ?僕がドアの近くに来たから撤退させた。違う?」
「よく分かったね。美紗が君に変なことを吹き込んだときにね。僕は動けないからね」
「だろうと思ったよ」
さて、これからどうしたものか。
~~~~~~~~~~~~~~~
次の話を長くすればなんとか次回で終わる感じですね。
面白いと思っていただけたらこれからもよろしくお願いします。
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