上 下
4 / 356
第1話「ランチ休憩に、蜜」

ランチ休憩に、蜜(4)

しおりを挟む
「んなの、いい。それより早く……」

「有夏……」

 幾ヶ瀬は苦笑する。

「早く、何?」

 苛立ったように有夏が息を吐いた。

「……知ってるくせに」

 言ってくれなきゃ分かんないなぁ、と幾ヶ瀬の口調は今度は意地の悪いものとなる。

「触ってほしいの? それとも舐めてほしい?」

「……幾ヶ瀬ぇ?」

「どっち? 触るか舐めるか……有夏が決めて」

「さ、わる……」

 か細い声。

「どこを触るの? 乳首? それともこっち?」

「うあっ、あぁ……んっ」

 有夏の腰が跳ねた。

 咄嗟に片手で己の口を押さえるが、漏れる喘ぎは隠せない。

「ココなんだ。有夏、気持ちよさそう……」

 幾ヶ瀬の左手の中指。

 その先が有夏の入口を弄う。

 指を動かすたびに有夏の唇からは熱い息が漏れる。

 じわじわと指先は有夏の内部に侵入し、中指の爪が見えなくなるくらいの処で、一旦引き返す。

「いっ……く、せっ、ヤぁだっ!」

「ん? 何が嫌なの?」

 同じ箇所を何度も出入れするたびに、有夏は腰をくねらせた。

 目元が赤く染まり、途切れ途切れの喘ぎ声は徐々に高くなっていく。

「う……ん、んっ……!」

 有夏の前から先走りが迸り、ドロリとした液体が股を伝って下りてくる。

「有夏、感じすぎ。そんなに俺に触ってほしかったの?」

「ちがうしっ!」

「違わないでしょ」

 垂れてきた白濁液に指を絡めて、滑りを良くした幾ヶ瀬の手の動きは少しずつ速さを増していった。

「や、あっ……んあっ」

 徐々に奥深く挿ってくる指から逃げるように腰を引くのを、まるで捕まえるように幾ヶ瀬の右手が有夏の左手に絡まる。

「有夏、指……何本挿ってるか、分かる?」

「やめっ……そっゆうの……ヤだっ、んっ」

 有夏、かわいい──見下ろす幾ヶ瀬が頬を歪める。

「ほら、何本? そんなに感じてるんだから分かるでしょ? 当てるまでこのままだよ? 有夏の欲しいの、挿れてあげられないよ?」

 存在感を示すつもりか、指先が内部でくねくねと動く。

 その度に有夏の液は飛び散り、腰は崩れる。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

くまさんのマッサージ♡

はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。 2024.03.06 閲覧、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。 2024.03.10 完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m 今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。 2024.03.19 https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy イベントページになります。 25日0時より開始です! ※補足 サークルスペースが確定いたしました。 一次創作2: え5 にて出展させていただいてます! 2024.10.28 11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。 2024.11.01 https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2 本日22時より、イベントが開催されます。 よろしければ遊びに来てください。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる

天災
BL
 高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる。

いつもは我慢してるのにきもちよすぎて♡喘ぎしちゃう話

Laxia
BL
いつもはセックスの時声を我慢してる受けが、気持ち良すぎて♡喘ぎしちゃう話。こんな声だしたことなくて嫌われないかなって思いながらもめちゃくちゃ喘ぎます。 1話完結です。 よかったら、R-18のBL連載してますのでそちらも見てくださるととっても嬉しいです!

処理中です...