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第3話 ほう、お肉がやってきましたか。
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いろいろと水術で遊んでいたら、いつの間にか疲れ果てて眠ってしまったようだ。気がついたら外が明るくなっていた。幸いにも寒さは感じなかったが、地べたで寝落ちした感じになってしまったので、少々背中が痛かったりする。今は干し肉以外は食べるものがないので、干し肉をかじろうと思ったが、ふと気づいたことを思わず口にする。
「昨日試した水術で干し肉を煮てみたらどうなりますかね? 水の量は、鍋半分くらいの量でいいでしょう。よし準備完了。ゆっくり煮たいから、先に干し肉を投入っと。」
取り出した水の中に干し肉を入れてみたのだが、残念ながら干し肉は落ちてしまった(泣)。
「うまくいけば食器いらずだったけど、そんなに甘くはないですね。」
今はあきらめて落ちた干し肉を拾うと、付いてしまった土を水で洗い流して食べた。水で洗い流したことにより、ある程度の塩分もとれたため案外おいしかったのは嬉しい誤算だった。
さて、これからの予定ではあるが、運がいいのか悪いのかまだ一度もこちらに害意をもつ獣や魔物と出会ったことがない。いや、安全な方がいいに決まっているが、食料が心許ない。木の実を食べるという選択肢はもちろんあるが、やはり肉がないと始まらない。
また、自分がどれだけ戦えるのか非常に気になるところ。最低限自分の身は自分で守れるようにしたい。周辺探索のついでにいろいろと鑑定してみますか。お願いだからアマデウスさん、コメントは最低限でお願いします。頭の中が文字だらけになりそうなので。
周辺を探索しながらこまめに鑑定していると、案外食べられそうなものは多かった。元の世界でいうところの山菜が結構あった。ただ、山菜や木の実を鑑定すると『食べられる』『食べられない』『食べられないこともない』の3種類のみであった。確かに最低限でお願いしますと思いましたよ。でも、最低限過ぎるでしょ。せめて、おいしいかそうでないかの区別くらいは付けてほしかった。と考えていると、昨日と同様に突っ込みならぬ追加のコメントが現れた。『お主の希望通りに最低限にしてみたぞい。細かい植物の名前なぞ一々覚えておらんわい。食べられるかどうかで十分じゃろう。うまいかどうかなんて、ワシ、もともとそういったもの食わんしわからんよ。』うーん、納得できるようなできないような。
気を取り直して鑑定通りに食べられるものを確認して、おいしそうなもの、あるいは前世でおいしかったものに似ているものを優先で採取していった。かなりの量が採れたので、しばらくは食料的には困ることはなさそうかな。ただ、肉、肉がほしいです(切実)。
というわけで、残った時間で獲物を探しに探索範囲を広げて行動開始。昨日探索していた範囲には印を付けておいたけど、今日はさらに遠くを探索するため警戒をしながらゆっくりめに山中を歩いた。もちろんナイフを使っての目印は忘れていない。目印によって侵入者が現れることよりも、ねぐらに帰れないことの方が問題だと個人的には思いますかね。
移動中でも水術を練習することは忘れていない。足下と靴底を凍らせながら移動すると普通に滑るようにしかも高速で移動できることがわかった。わかったけど、今は急いでいないので自分の足で歩く。そうしないと鍛錬にならないし、『おっさん』なので油断するとすぐに衰えてくる気がする(泣)。とはいえ、普通に歩くだけというのも芸がないので、靴底に水分を纏わせてできるだけ音がしないように動くことにした。
いつもなら足音で小動物が逃げていくのだが、気配を感じる距離まで近づかないと逃げ出さなくなっていた。そのおかげで立ち止まると小動物が餌を探して動き回ったり、こちらに害意をもたない動物の子達が戯れているのを心ゆくまで眺めることができた。
「あー、癒やされますなあ。」
個人的にほっこりしていると、ガサッという音とともに、眺めていた動物たちが一斉に四方に散っていった。
「あっ、癒やしが逃げていく(泣)、、、。」
癒やしがいきなり離れていったので多少怒りを覚えたが、よくよく考えれば動物たちが逃げていったということは、敵が近づいてきたということ。ということは、ついに初戦闘ですか? 今の私でも倒せる敵だといいのですが、はてさて。不意打ちだけは食らわないように周辺を警戒としますか。
相手がどこから来るのかはある程度見当は付いていた。動物たちが低地へ逃げていったからだ。ということは高地から逆落としのような感じで来そうだ。って、逆落とし? どこか古代の国でそれやって壊滅的な打撃を被った話を思い出した。敵さん、自分でそういったフラグ立ててるの? とはいえ相手は人ではなく動物か何かだろう。フラグなんて知らないだろう。逆に知っていたら怖い。
といったことを思い出して思わず吹き出したおかげで、余裕が出てきて迎撃する心構えができた。
折角のスキルだから使わないとね。今使えるものはできるだけ使用していくので、敵さんよろしくお願いしますね。お肉は責任もっていただくので、安心して召されてください。ということで準備を行いますか。
まず考えることは、敵の大きさについてだ。動物たちは逃げていったが、地響きは感じない。ただ鈍感なだけかもしれないけど、地響きを感じないということは巨大ではないということ。
次に数であるが、これはわからないから、さっきの地響きのことを踏まえて1~5体くらいで考える。言うまでもなく初戦闘で複数を相手にするなんてことは自殺行為以外の何物でもないので、分断して1体ずつ片付ける方針でいく。
分断のやり方であるが、正面のみそのままにしておき、正面以外の前面に対しては、思いっきり水分を含ませて沼に近い状態に持ち込み、沈んだところでその周りをピンポイントで凍らせる。うまくできるかどうかはわからないが、5体までなら対処できると思う。幸いにもこの辺の土はいい具合に水分を含んでいるので今のショボい状態の自分でもどうにかなると思う。実際採取しながら実験はしているが、結構思い通りにできた。
方針が決まったところで、自分がどう攻撃していくかだ。水術が主体ではあるが、折角の格闘術も使わないともったいないし、生前では危険すぎて試せなかった技もここではかけ放題だ。通じるかどうかはわからないが、とりあえずやってみるとしますか。
「よし、作戦開始です。」
自分一人しかいないのに号令もくそもないが、こういったものはノリですノリ。異論は受け付けない。
「さて、何が出てきますか。期待半分、不安半分といったところですかね。」
自分を落ち着かせるために敢えて思っていることを言葉に出して前方を注視していると、▼のような陣形で下ってくるウサギ。そう、ウサギです。角が生えております。そして結構おっきいです。でも正直ちょっとかわいいと思ってしまった。相手はこちらに気づいて速度を上げて突進してきます。その数3体。3体なら作戦通りに事が運べそうです。頼むぞ、水術。左右の2体を思いっきり沈めてやっておしまいなさい。というわけで、準備完了。あとは格闘術が通用するかどうかです。
段々と距離が近づいており、いやでも緊張感が増してきます。でも、肉のためにやらなければならない。相手も同じ考えのはず。やるしかない。覚悟を決めると左右の2体のことは放って於いて正面の1体のみに集中する。わかっていることは、突進を喰らったら終わりということ。対策とシュミレーションはできている。問題は思った通りに動けるかどうかだ。動くしかないというところまで自分を追い込む。集中力を極限まで高めていく。距離は段々と縮まってきている。
「よし、ここだ。」
気合いのかけ声とともに体を横に向け、角の突進を避けつつ、かち上げエルボーの要領でウサギの首を攻撃する。そのまま頭部を抱えつつフ○イングメーヤーからドラ○ンスリーパーの形に持って行く。ド○ゴンスリーパーはこのまま頸動脈を圧迫していくが、今回は膝を支点にして、てこの原理で首の骨を折ってやろうという寸法だ。ここで、前世の知識と経験や格闘術のスキルが生きてくる。このまま絞めていくと、いい手応えを感じた。
無事に1体目を仕留めると、残りの2体は無事即席の沼にはまってもがいていたので、沼を凍らせて動きを止める。このまま凍死させるのも考えたが、自分の食事のためということもあり、できるだけ苦しませずに倒すのも礼儀と思い、残りの2体も絞め技で一息に倒した。ウサギがかわいそうだと少しは思ったが、気を抜けば死ぬのは自分の方だ。肉に限らずできるだけ使える部位は大切に使うことにしてウサギへのお礼としますか。というわけで、残りの2体は駱駝固めのような技で1体ずつ仕留めた。
3体は今の私には大漁といわざるを得ないが、戦闘後もあって腕がやばいことになっていた。1体でも大変なのに3体を運び込むのは不可能に近い、しかも場所はそこそこ遠い。少しでも軽くするためにとりあえずは血抜きだ。ここでは水術が非常に役に立つ。とりあえず首の部分をナイフで切り取って血抜きをする。水分が含まれていれば水術が使えることが分かるとあとは簡単だ。水術を使って血を残らず出し、ついでに広範囲にばらまいておいた。血のにおいをたどるにしても、広範囲すぎて特定は難しいだろう。あとは、どうやって持ち帰るか、ですな。
血抜きを済ませて軽くはなったとはいえ、それでも重たい。3体分ともなるとなおさらだ。どうやって運ぶかいろいろ考えた結果、どうせ食べきれないから一旦凍らせて少しずつ解凍して食べるつもりだったことを思い出して、ここでまとめて凍らせて接地面も凍らせて運べばいいんじゃね? と思いつき試してみたところ、もの凄く楽チンだった。坂を上るときも後ろに歯止めできるようにすれば、平らなところと大差はなかった。これでラクに帰れるな。
帰り道でヤシの実のような堅い実が落ちていた。ナイフでも頑張ればいけそうだったので、これも持ち帰ることにした。それ以外は特に何かが起こったわけでもなく順調にねぐらに戻ることができた。さて、日はまだ明るいけど解体やそのほかに試したいこと、確認しておきたいことはたくさんある。
「では、頑張るとしますか。」
自分に喝をいれるべく、敢えて声に出してみました。
「昨日試した水術で干し肉を煮てみたらどうなりますかね? 水の量は、鍋半分くらいの量でいいでしょう。よし準備完了。ゆっくり煮たいから、先に干し肉を投入っと。」
取り出した水の中に干し肉を入れてみたのだが、残念ながら干し肉は落ちてしまった(泣)。
「うまくいけば食器いらずだったけど、そんなに甘くはないですね。」
今はあきらめて落ちた干し肉を拾うと、付いてしまった土を水で洗い流して食べた。水で洗い流したことにより、ある程度の塩分もとれたため案外おいしかったのは嬉しい誤算だった。
さて、これからの予定ではあるが、運がいいのか悪いのかまだ一度もこちらに害意をもつ獣や魔物と出会ったことがない。いや、安全な方がいいに決まっているが、食料が心許ない。木の実を食べるという選択肢はもちろんあるが、やはり肉がないと始まらない。
また、自分がどれだけ戦えるのか非常に気になるところ。最低限自分の身は自分で守れるようにしたい。周辺探索のついでにいろいろと鑑定してみますか。お願いだからアマデウスさん、コメントは最低限でお願いします。頭の中が文字だらけになりそうなので。
周辺を探索しながらこまめに鑑定していると、案外食べられそうなものは多かった。元の世界でいうところの山菜が結構あった。ただ、山菜や木の実を鑑定すると『食べられる』『食べられない』『食べられないこともない』の3種類のみであった。確かに最低限でお願いしますと思いましたよ。でも、最低限過ぎるでしょ。せめて、おいしいかそうでないかの区別くらいは付けてほしかった。と考えていると、昨日と同様に突っ込みならぬ追加のコメントが現れた。『お主の希望通りに最低限にしてみたぞい。細かい植物の名前なぞ一々覚えておらんわい。食べられるかどうかで十分じゃろう。うまいかどうかなんて、ワシ、もともとそういったもの食わんしわからんよ。』うーん、納得できるようなできないような。
気を取り直して鑑定通りに食べられるものを確認して、おいしそうなもの、あるいは前世でおいしかったものに似ているものを優先で採取していった。かなりの量が採れたので、しばらくは食料的には困ることはなさそうかな。ただ、肉、肉がほしいです(切実)。
というわけで、残った時間で獲物を探しに探索範囲を広げて行動開始。昨日探索していた範囲には印を付けておいたけど、今日はさらに遠くを探索するため警戒をしながらゆっくりめに山中を歩いた。もちろんナイフを使っての目印は忘れていない。目印によって侵入者が現れることよりも、ねぐらに帰れないことの方が問題だと個人的には思いますかね。
移動中でも水術を練習することは忘れていない。足下と靴底を凍らせながら移動すると普通に滑るようにしかも高速で移動できることがわかった。わかったけど、今は急いでいないので自分の足で歩く。そうしないと鍛錬にならないし、『おっさん』なので油断するとすぐに衰えてくる気がする(泣)。とはいえ、普通に歩くだけというのも芸がないので、靴底に水分を纏わせてできるだけ音がしないように動くことにした。
いつもなら足音で小動物が逃げていくのだが、気配を感じる距離まで近づかないと逃げ出さなくなっていた。そのおかげで立ち止まると小動物が餌を探して動き回ったり、こちらに害意をもたない動物の子達が戯れているのを心ゆくまで眺めることができた。
「あー、癒やされますなあ。」
個人的にほっこりしていると、ガサッという音とともに、眺めていた動物たちが一斉に四方に散っていった。
「あっ、癒やしが逃げていく(泣)、、、。」
癒やしがいきなり離れていったので多少怒りを覚えたが、よくよく考えれば動物たちが逃げていったということは、敵が近づいてきたということ。ということは、ついに初戦闘ですか? 今の私でも倒せる敵だといいのですが、はてさて。不意打ちだけは食らわないように周辺を警戒としますか。
相手がどこから来るのかはある程度見当は付いていた。動物たちが低地へ逃げていったからだ。ということは高地から逆落としのような感じで来そうだ。って、逆落とし? どこか古代の国でそれやって壊滅的な打撃を被った話を思い出した。敵さん、自分でそういったフラグ立ててるの? とはいえ相手は人ではなく動物か何かだろう。フラグなんて知らないだろう。逆に知っていたら怖い。
といったことを思い出して思わず吹き出したおかげで、余裕が出てきて迎撃する心構えができた。
折角のスキルだから使わないとね。今使えるものはできるだけ使用していくので、敵さんよろしくお願いしますね。お肉は責任もっていただくので、安心して召されてください。ということで準備を行いますか。
まず考えることは、敵の大きさについてだ。動物たちは逃げていったが、地響きは感じない。ただ鈍感なだけかもしれないけど、地響きを感じないということは巨大ではないということ。
次に数であるが、これはわからないから、さっきの地響きのことを踏まえて1~5体くらいで考える。言うまでもなく初戦闘で複数を相手にするなんてことは自殺行為以外の何物でもないので、分断して1体ずつ片付ける方針でいく。
分断のやり方であるが、正面のみそのままにしておき、正面以外の前面に対しては、思いっきり水分を含ませて沼に近い状態に持ち込み、沈んだところでその周りをピンポイントで凍らせる。うまくできるかどうかはわからないが、5体までなら対処できると思う。幸いにもこの辺の土はいい具合に水分を含んでいるので今のショボい状態の自分でもどうにかなると思う。実際採取しながら実験はしているが、結構思い通りにできた。
方針が決まったところで、自分がどう攻撃していくかだ。水術が主体ではあるが、折角の格闘術も使わないともったいないし、生前では危険すぎて試せなかった技もここではかけ放題だ。通じるかどうかはわからないが、とりあえずやってみるとしますか。
「よし、作戦開始です。」
自分一人しかいないのに号令もくそもないが、こういったものはノリですノリ。異論は受け付けない。
「さて、何が出てきますか。期待半分、不安半分といったところですかね。」
自分を落ち着かせるために敢えて思っていることを言葉に出して前方を注視していると、▼のような陣形で下ってくるウサギ。そう、ウサギです。角が生えております。そして結構おっきいです。でも正直ちょっとかわいいと思ってしまった。相手はこちらに気づいて速度を上げて突進してきます。その数3体。3体なら作戦通りに事が運べそうです。頼むぞ、水術。左右の2体を思いっきり沈めてやっておしまいなさい。というわけで、準備完了。あとは格闘術が通用するかどうかです。
段々と距離が近づいており、いやでも緊張感が増してきます。でも、肉のためにやらなければならない。相手も同じ考えのはず。やるしかない。覚悟を決めると左右の2体のことは放って於いて正面の1体のみに集中する。わかっていることは、突進を喰らったら終わりということ。対策とシュミレーションはできている。問題は思った通りに動けるかどうかだ。動くしかないというところまで自分を追い込む。集中力を極限まで高めていく。距離は段々と縮まってきている。
「よし、ここだ。」
気合いのかけ声とともに体を横に向け、角の突進を避けつつ、かち上げエルボーの要領でウサギの首を攻撃する。そのまま頭部を抱えつつフ○イングメーヤーからドラ○ンスリーパーの形に持って行く。ド○ゴンスリーパーはこのまま頸動脈を圧迫していくが、今回は膝を支点にして、てこの原理で首の骨を折ってやろうという寸法だ。ここで、前世の知識と経験や格闘術のスキルが生きてくる。このまま絞めていくと、いい手応えを感じた。
無事に1体目を仕留めると、残りの2体は無事即席の沼にはまってもがいていたので、沼を凍らせて動きを止める。このまま凍死させるのも考えたが、自分の食事のためということもあり、できるだけ苦しませずに倒すのも礼儀と思い、残りの2体も絞め技で一息に倒した。ウサギがかわいそうだと少しは思ったが、気を抜けば死ぬのは自分の方だ。肉に限らずできるだけ使える部位は大切に使うことにしてウサギへのお礼としますか。というわけで、残りの2体は駱駝固めのような技で1体ずつ仕留めた。
3体は今の私には大漁といわざるを得ないが、戦闘後もあって腕がやばいことになっていた。1体でも大変なのに3体を運び込むのは不可能に近い、しかも場所はそこそこ遠い。少しでも軽くするためにとりあえずは血抜きだ。ここでは水術が非常に役に立つ。とりあえず首の部分をナイフで切り取って血抜きをする。水分が含まれていれば水術が使えることが分かるとあとは簡単だ。水術を使って血を残らず出し、ついでに広範囲にばらまいておいた。血のにおいをたどるにしても、広範囲すぎて特定は難しいだろう。あとは、どうやって持ち帰るか、ですな。
血抜きを済ませて軽くはなったとはいえ、それでも重たい。3体分ともなるとなおさらだ。どうやって運ぶかいろいろ考えた結果、どうせ食べきれないから一旦凍らせて少しずつ解凍して食べるつもりだったことを思い出して、ここでまとめて凍らせて接地面も凍らせて運べばいいんじゃね? と思いつき試してみたところ、もの凄く楽チンだった。坂を上るときも後ろに歯止めできるようにすれば、平らなところと大差はなかった。これでラクに帰れるな。
帰り道でヤシの実のような堅い実が落ちていた。ナイフでも頑張ればいけそうだったので、これも持ち帰ることにした。それ以外は特に何かが起こったわけでもなく順調にねぐらに戻ることができた。さて、日はまだ明るいけど解体やそのほかに試したいこと、確認しておきたいことはたくさんある。
「では、頑張るとしますか。」
自分に喝をいれるべく、敢えて声に出してみました。
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