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第108話 さてと、最初は冒険者ギルドへと報告しますか。
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前回のあらすじ:フロストの町へと戻ってきた。大勢出迎えてくれた。
フェラー族長に側仕えしているライラが、冒険者ギルドのギルド長を呼びに行っている間に、勇者(笑)達が引き起こしたモンスタートレインについて話を聞いていた。彼らが敵わずに逃げた魔物というのが、アンバードラゴンというBランク相当の魔物だったらしい。ちなみにアンバードラゴンという魔物はドラゴンという名前は付いているが、実際にはトカゲの一種であるらしく、平たく言うと石化能力のないバジリスクのような存在だそうだ。
そのトカゲが単体で屯していたところを腕試しということで仕掛けたところ、近くに仲間がいたらしく、一気に形勢逆転し、逃げまくった挙げ句の出来事だったようだ。アンバードラゴンは基本大人しい性格且つ、草食らしいので、弱い魔物、例えばファーラビットクラスの魔物ですら、アンバードラゴンが近づいても逃げることはないらしいが、攻撃されて怒り状態になっていたため、こういう事態に陥ったらしい。
モンスタートレインといっても、1000匹程度なら、うちの領民達だけで十分お釣りが来る程度だそうだけど、困ったことに思った以上に広範囲になってしまい、トリニトの町へも被害が及んだらしい。幸いにもトリニトの町は現在、弟のアッシュが領主代理として治めているようで、すぐさま冒険者ギルドの通信機能を利用してフロストの町に援軍を呼んだため、トリニトの町自体は混乱こそある程度あったが、人的被害は軽傷のものがそこそこ出たものの、重傷者や死者はでなかったらしい。アッシュよ、よくやった。てか、親父何してるんだよ、、、。こういうときこそ、自慢の火魔法を使って先頭に立って魔物を蹴散らして回らないといかんでしょうに、、、。まあ、その辺は帝都に行きがてら、アッシュに会って話しを聞くとしましょうかね。トリニトの町がどうなってしまったか確認しないとならないしね。
ちなみに援軍であるが、率いていったのがフェラー族長、もちろんセバスチャンモードで行ってもらったようだ。本来ならエーリッヒさんが率いていくのが最も効率がよかったのだけど、残念ながらエーリッヒさんは前世はともかく、今は紛れもなくゴブリンである。我が町であれば問題ないけど、流石にトリニトの町ではゴブリンが援軍を率いてきたというのはまずい。更に混乱をもたらすのは火を見るより明らかだ。一応カモフラージュ用にラヒラス特製の全身鎧になる魔導具はゴブリン族全員に支給されているが、隊を率いる総大将は兜をとらないとならないから、結局はゴブリンだとバレてしまうのだ。
じゃあ、人族が率いれば良いじゃん、ということだけど、残念ながらウルヴもアインもラヒラスも今回はタンヌ王国に行っている。集落出身の村長もいるにはいるけど、当人は固辞して一般住民として過ごしている状態だし、実際にカムドさんやフェラー族長のような内政をしたりなどの能力は残念ながらなかったので、こういう状態になっている。ということで、急遽フェラー族長が率いることになったようだ。フェラー族長が部隊を率いるのは大変ということで、実際にはエーリッヒさんが部隊の隊長をするということで、トリニトの町へと援軍を出すことにしたらしい。
フロストの町から出した援軍は、全軍の3分の1のようで、部隊編成もしっかりとそれぞれの部隊を綺麗に3分の1にしてトリニトの町へと行ったそうだ。ゴブリン族はもちろん、獣人も人族も、さらには、ウサギ族やコカトリス達まで3分の1ずつに分けて繰り出したらしい。念のために、ウサギ族からはレオが援軍に加わっていたので、作戦指揮が非常にラクだったとエーリッヒさんは言っていたらしい。
トリニトの町では城壁の一方面と城門がやばいことになってしまったようだが、アッシュが心を入れ替えて戦闘訓練に励み、それにつられてトリニトの守備兵達も日頃の訓練を怠っていなかった甲斐もあり、どうにか持ちこたえている状況だったようだ。そんな折に、我がフロストの町から援軍が到着したということで、形成が一気に逆転して、どうにか殲滅できたようだ。この大きな活躍によって、フロスト領におけるゴブリン族や獣人達はもちろん、ウサギ族やコカトリス達までも大きな歓待を受けたそうだ。特に、ウサギ族に関して言えば、強さはもちろんだが、あの愛くるしい見た目にやられた人達も大勢いたそうだ。また、ゴブリン達はアッシュが積極的に接触していたこともあり、全身鎧の魔導具を解除して姿を表しても、最初こそ驚かれたが、人語も問題なく話せるのもあり、守備兵達に特に受け入れられていた。中にはエーリッヒさんに戦闘訓練や戦術眼を習うものも出てきたようだ。
これはモンスタートレインであったが、スタンピードに近いものだったので、魔物の数も多く、手に入った素材や肉も、その分大量に手に入ったけど、トリニトの町で倒した魔物達に関しては、その大部分をトリニトの住民達に提供したようだ。流石はフェラー族長、見事な判断である。ちなみに、その判断はフェラー族長だけでなく、援軍として行った住民達全員も同じ考えだったらしい、というのも、彼らはただ暴れたかっただけのようで、魔物の強さはともかく、思いっきり戦えたので満足したらしい。
フロストの町でも、援軍に向かったメンバーがいたので、1人の担当する数がその分多くなったため、暴れ回ることができて満足したようだ。アンバードラゴンについてだけど、もちろん我が住民達では役不足だったようで、問題なく仕留めたそうだ。
ちなみにアンバードラゴンの皮は需要がかなりあるらしく、冒険者ギルドの職員がホクホク顔で回収していったようだ。肉についてだが、淡泊な味わいの鶏みたいで、オーク肉などよりは少し旨味は落ちるようだけど、他の町ではそこそこの値段で売れるようなので、こちらもギルド職員が回収していった。
モンスタートレインを引き起こした当人達である勇者パーティだが、モンスター達を殲滅した後、勝手にこの場所を離れようとしたが、カムドさんの威圧であっさりと動けなくなったらしい。まあ、アンバードラゴン程度にびびって逃げ出すような連中が、ゴブリンエンペラー(しかも個体種)であるカムドさんの威圧に耐えられるわけがない、というのはフェラー族長の話だ。ってか、カムドさんをそこまで怒らせるというのは、あいつらどれだけカムドさんに失礼なことをしたんだろうと思った。実際にエーリッヒさん達からも、カムドさんが怒ったという話は一度も聞いたことがなく、実の娘であるカムイちゃんですら、カムドさんが怒ったところは一度も見たことがないそうなのだ。
カムドさん曰く、あそこまで失礼な相手は見たことがない、らしいです。そういう訳で、フロストの町やトリニトの町に大きな迷惑をかけた連中のことは後回しにしても反対意見を出さなかったのはそういう理由らしいですよ。ちなみに今夜はオークエンペラーのお肉で焼き肉パーティを開きますが、彼らにはもちろん肉のひとかけらもやるつもりはありません。まあ、外に出す気ゼロですしね。
そんな話をしていたら、ギルド長が息を切らした状態でこちらにやって来た。
「フロスト伯爵、お待たせしてしまい申し訳ありませんでした!」
「いや、大量の魔物の素材を処理していたのですから、大変だったでしょう。こちらこそ、そんなときに呼び出して申し訳なかったね。」
「いえ! こんな時に私を呼び出したのですから、何かもの凄くいい話に決まっております! フロスト伯爵がこういう状況なのを承知で私を呼び出したのですから!!」
ギルド長の言ったことに嘘は感じられず、疲れている表情ではあるが、その目は非常に生き生きとしていた。とはいえ、こんなくそ忙しいときに呼んでしまって申し訳ないとは思った。私はギルド長がそこまで忙しい状態だというのは全く頭になかったのだけど、考えてみれば、モンスタートレインによる大量の魔物の襲撃が終わって間もないのだ。普段であればフェラー族長が状況を説明してくれるので、それを聞いていれば呼び出さなかったのだが、そのフェラー族長が止めずに、むしろ控えにいるライラさんに命じてまでギルド長を呼び出したのだ。まあ、いい話には違いないと思いますので、、、。
「お疲れでしょうから、まず水を1杯飲んで落ち着きましょう。」
私はギルド長を労うために、空間収納から水筒を取り出す。そばに控えていたカムイちゃんが水飲み用のボウルを持ってきてくれたので、水筒に入っている水をボウルにいれる。もちろんこの水はねぐらから直に汲んできた湧き水である。ちなみにこの水筒は、外見は竹のようなものになっているが、もちろんマーブルの空間魔法が付与されており、見た目とは比べものにならないくらいの水が蓄えられている。言うまでもなく時間停止状態になる優れものだ。
「伯爵自ら注いで下さるとは、ありがとうございます。・・・これは! 今まで飲んでみた水のなかでもこれほど美味い水を飲んだのは初めてです。フロスト伯爵、この水は一体?」
「これは、アマデウス神殿の水場で流れている水の源流から汲んできたものです。とは言っても、アマデウス神殿の水場もこれと同じくらい上質な水が湧いておりますよ。アマデウス神殿へと行ったら、水場に足を運んでみては?」
「おお、そうでしたか! いや、私もアマデウス神殿には何度も足を運んでおりますが、アマデウス神の像に祈り、いえ、日々の活動報告をするだけで、そのまま出てしまうんですよね。領民の皆さんが報告が終わっても別の場所に行ってしまうのはそちらに行っていたのですね。これからは、そちらに足を運んでから戻るとしますよ。」
「そうして下さい。まあ、この話はそのくらいにして。お忙しいようですので、単刀直入に言います。ギルド長を呼んだのは、我が領に新たなダンジョンが見つかったからですよ。」
「新たなダンジョンですか! それは凄いですね!! 本来、1つの領地に2つのダンジョンが見つかるのはとても珍しいのです。それで、フロスト伯爵、それを私に話してくれたと言うことは、そのダンジョンを冒険者ギルド、いえ、通常の冒険者にも開放していただける、ということでよろしいですか?」
「はい、その通りです。先日同行してもらった『恵みのダンジョン』ですが、あれは、大量に出回ってしまうといろいろヤバイものが揃っていたので、我が領民専用にしましたが、こちらのダンジョンは間口を広げても問題のないダンジョンでしたので、日頃からお世話になっておりますので、冒険者ギルドが中心となって進めてもらおうと思いまして。」
「ありがとうございます! ところで、フロスト伯爵、その口ぶりから察しますと、フロスト伯爵はそのダンジョンをすでに踏破されているようですが。」
「はい、お察しの通り、あのダンジョンはほぼ探索を終えております。ある程度の情報でしたら提供致しますよ。」
「ありがとうございます。それで、そのある程度というのはどの程度なのでしょうか?」
「そうですね、あのダンジョンは一応、地下3階までとなっております。まあ、ほとんどの人は地下12階までと感じてしまうかも知れませんけどね。」
「・・・? 仰る意味がわかりませんけど、、、。」
「まあ、そうでしょうね。本来は地下3階までですが、体感的には地下12階まであると考えてくれると混乱しなくて済みますよ。というのも、この地下3階部分が全部で10階層に分かれておりまして、その構造のせいで地下12階まであると感じてしまうんですよね。」
「そういうことですか。それでは、一応ギルドとしましては、地下12階まであるという発表でよろしいでしょうか?」
「それでいいと思います。仮に地下3階の構造について理解した方がいたら、実は地下3階が10階層に別れているという説明をすれば良いだけの話だと思います。」
「なるほど、わかりました。しかし、フロスト伯爵、一応地下3階までというお話には裏がある気がするのですが、よろしければお聞かせ願えませんか?」
「ほう、そこに気付くとは、流石はギルド長ですね。別に隠すつもりはあまりないのですが、実はですね、その地下3階の下にもまだ続きはあるんですよ。」
「そうなんですか? でも、そうでしたら、別にまだ続きがあると仰って頂ければ、、、。」
「まあ、普通ならそうなんですけど、地下3階の下はかなりヤバイ場所でして。」
「フロスト伯爵ほどの方がヤバイ場所と仰るのは、、、。」
「先に言っておきますと、実は地下6階まで確認しております。恐らくですが、地下6階が最下層で間違いないと思います。ですが、、、。」
「ですが?」
「地下4階からは、出てくる魔物の強さが桁違いです。少なくとも、マーブル達と同等クラス、いや、単体でドラゴンを楽勝で倒せる程度の強さでないと正直言って無理ですね。我が領民ですら厳しいでしょう。ギリギリで戦姫の3人がどうにか1戦できるくらいのレベルですかね。」
「え? 戦姫の3人でも1戦がやっとの状態なのですか? マーブルちゃん達ってそこまで強いのですか?」
ギルド長が驚きを隠せずに言うと、こちらでも少し驚いていた感じだったアンジェリカさんが話し出した。
「ええ、マーブルちゃんとジェミニちゃんの強さは、ワタクシ達3人が束になっても、とうてい敵いませんわ。ライムちゃんでしたら、ワタクシ達でも勝負になりますが、恐らくギリギリでしょうね。そして、そのマーブルちゃん、ジェミニちゃん、ライムちゃんの3人でもアイスさんにはとうてい敵わないのですわ。」
はい? 私がマーブル達より強いって? それはない。って、何でマーブル達まで頷いているの? 私そこまで強くないよ? 君達の方が強いに決まっているじゃん。
「アイスさん、そんなに驚くことですか? 私の見立てでも、マーブル殿達よりもアイスさんの方が強いのは明白ですよ。」
カムドさんまで、、、。みんな過大評価過ぎるのですが、、、。まあ、マーブル達と戦うなんてありえないからいいか。
「フロスト伯爵の強さはわかりました。どちらにしろ、地下4階以降がそれだけ危ないところ、というのはわかりました。しかし、地下4階へ行けるものが現れた場合は?」
「一応、地下4階への入り口は、とある条件を満たしたものだけが通れる仕様になっておりますので、それだけの条件を満たせる程の腕があれば、どうにか、という感じでしょうかね。一応ギルドでは地下4階への挑戦は禁止しておいてください。それ以降は領主の許可がいるということにして頂ければ。」
「わかりました。地下3階までは冒険者ギルドの管轄とさせて頂きまして、地下4階以降はフロスト伯爵の権限ということにさせて頂いてもよろしいですか?」
「ええ、それで構いません。」
「ところで、フロスト伯爵、そこのダンジョンは何が手に入るのですか? 一応売りといいますか、何かの特色が欲しいところです。」
「そうですね、そのダンジョンは採掘ポイントが存在します。こちらで確認したのは、銅鉱石と鉄鉱石、あとは黒鉱石ですかね。ダンジョンの採掘ポイントですので、掘り尽くしたと思っても、ダンジョンから脱出すれば採掘ポイントは復活するようですね。」
「鉱山の採掘ポイントですか? 銅鉱石とはいえ、復活する採掘ポイントなんて聞いたことありませんよ!! それだけでも、凄いダンジョンですよ!!」
「それでですね、地下3階までとはいっても、1階がそれぞれかなり広いです。地下1階や2階には罠は存在しませんが、地下3階には罠が存在しておりますので、マッピング要員とスカウト技能の優れたメンバーが必須ですね。特に地下3階は魔物が宝箱を出す場所が多いので。」
「なるほど。情報提供ありがとうございます。もし、ですけれど、できましたらギルド用に地図をいただけませんでしょうか?」
「地図ですか。恐らく私が潜ったときの地下1階と地下2階とは異なりますね。地下3階については冒険者各自で作ってくれた方がいいと思いますよ。」
「そうですか、それは残念です。」
「まあ、状況が落ち着いたらでかまわないので、冒険者を派遣して探索されてみては?」
「はい、そのように致します。良い情報ありがとうございました! 何かありましたら、相談に伺ってもよろしいでしょうか?」
「ええ、私がいる時でしたら、いつでもいらっしゃって下さい。私の方でも領民達に訓練がてら潜ってもらうつもりですから。」
あとは少し内容を詰めてからギルド長は戻っていった。あ、周りから詳しい内容について聞きたそうな視線を感じる、特にそこにいる美女3人から強い視線を感じる、、、。うーん、これから宴会の準備を始めたいのだけどね、、、。その前に、帝都に行く準備を進めないとね。
フェラー族長に側仕えしているライラが、冒険者ギルドのギルド長を呼びに行っている間に、勇者(笑)達が引き起こしたモンスタートレインについて話を聞いていた。彼らが敵わずに逃げた魔物というのが、アンバードラゴンというBランク相当の魔物だったらしい。ちなみにアンバードラゴンという魔物はドラゴンという名前は付いているが、実際にはトカゲの一種であるらしく、平たく言うと石化能力のないバジリスクのような存在だそうだ。
そのトカゲが単体で屯していたところを腕試しということで仕掛けたところ、近くに仲間がいたらしく、一気に形勢逆転し、逃げまくった挙げ句の出来事だったようだ。アンバードラゴンは基本大人しい性格且つ、草食らしいので、弱い魔物、例えばファーラビットクラスの魔物ですら、アンバードラゴンが近づいても逃げることはないらしいが、攻撃されて怒り状態になっていたため、こういう事態に陥ったらしい。
モンスタートレインといっても、1000匹程度なら、うちの領民達だけで十分お釣りが来る程度だそうだけど、困ったことに思った以上に広範囲になってしまい、トリニトの町へも被害が及んだらしい。幸いにもトリニトの町は現在、弟のアッシュが領主代理として治めているようで、すぐさま冒険者ギルドの通信機能を利用してフロストの町に援軍を呼んだため、トリニトの町自体は混乱こそある程度あったが、人的被害は軽傷のものがそこそこ出たものの、重傷者や死者はでなかったらしい。アッシュよ、よくやった。てか、親父何してるんだよ、、、。こういうときこそ、自慢の火魔法を使って先頭に立って魔物を蹴散らして回らないといかんでしょうに、、、。まあ、その辺は帝都に行きがてら、アッシュに会って話しを聞くとしましょうかね。トリニトの町がどうなってしまったか確認しないとならないしね。
ちなみに援軍であるが、率いていったのがフェラー族長、もちろんセバスチャンモードで行ってもらったようだ。本来ならエーリッヒさんが率いていくのが最も効率がよかったのだけど、残念ながらエーリッヒさんは前世はともかく、今は紛れもなくゴブリンである。我が町であれば問題ないけど、流石にトリニトの町ではゴブリンが援軍を率いてきたというのはまずい。更に混乱をもたらすのは火を見るより明らかだ。一応カモフラージュ用にラヒラス特製の全身鎧になる魔導具はゴブリン族全員に支給されているが、隊を率いる総大将は兜をとらないとならないから、結局はゴブリンだとバレてしまうのだ。
じゃあ、人族が率いれば良いじゃん、ということだけど、残念ながらウルヴもアインもラヒラスも今回はタンヌ王国に行っている。集落出身の村長もいるにはいるけど、当人は固辞して一般住民として過ごしている状態だし、実際にカムドさんやフェラー族長のような内政をしたりなどの能力は残念ながらなかったので、こういう状態になっている。ということで、急遽フェラー族長が率いることになったようだ。フェラー族長が部隊を率いるのは大変ということで、実際にはエーリッヒさんが部隊の隊長をするということで、トリニトの町へと援軍を出すことにしたらしい。
フロストの町から出した援軍は、全軍の3分の1のようで、部隊編成もしっかりとそれぞれの部隊を綺麗に3分の1にしてトリニトの町へと行ったそうだ。ゴブリン族はもちろん、獣人も人族も、さらには、ウサギ族やコカトリス達まで3分の1ずつに分けて繰り出したらしい。念のために、ウサギ族からはレオが援軍に加わっていたので、作戦指揮が非常にラクだったとエーリッヒさんは言っていたらしい。
トリニトの町では城壁の一方面と城門がやばいことになってしまったようだが、アッシュが心を入れ替えて戦闘訓練に励み、それにつられてトリニトの守備兵達も日頃の訓練を怠っていなかった甲斐もあり、どうにか持ちこたえている状況だったようだ。そんな折に、我がフロストの町から援軍が到着したということで、形成が一気に逆転して、どうにか殲滅できたようだ。この大きな活躍によって、フロスト領におけるゴブリン族や獣人達はもちろん、ウサギ族やコカトリス達までも大きな歓待を受けたそうだ。特に、ウサギ族に関して言えば、強さはもちろんだが、あの愛くるしい見た目にやられた人達も大勢いたそうだ。また、ゴブリン達はアッシュが積極的に接触していたこともあり、全身鎧の魔導具を解除して姿を表しても、最初こそ驚かれたが、人語も問題なく話せるのもあり、守備兵達に特に受け入れられていた。中にはエーリッヒさんに戦闘訓練や戦術眼を習うものも出てきたようだ。
これはモンスタートレインであったが、スタンピードに近いものだったので、魔物の数も多く、手に入った素材や肉も、その分大量に手に入ったけど、トリニトの町で倒した魔物達に関しては、その大部分をトリニトの住民達に提供したようだ。流石はフェラー族長、見事な判断である。ちなみに、その判断はフェラー族長だけでなく、援軍として行った住民達全員も同じ考えだったらしい、というのも、彼らはただ暴れたかっただけのようで、魔物の強さはともかく、思いっきり戦えたので満足したらしい。
フロストの町でも、援軍に向かったメンバーがいたので、1人の担当する数がその分多くなったため、暴れ回ることができて満足したようだ。アンバードラゴンについてだけど、もちろん我が住民達では役不足だったようで、問題なく仕留めたそうだ。
ちなみにアンバードラゴンの皮は需要がかなりあるらしく、冒険者ギルドの職員がホクホク顔で回収していったようだ。肉についてだが、淡泊な味わいの鶏みたいで、オーク肉などよりは少し旨味は落ちるようだけど、他の町ではそこそこの値段で売れるようなので、こちらもギルド職員が回収していった。
モンスタートレインを引き起こした当人達である勇者パーティだが、モンスター達を殲滅した後、勝手にこの場所を離れようとしたが、カムドさんの威圧であっさりと動けなくなったらしい。まあ、アンバードラゴン程度にびびって逃げ出すような連中が、ゴブリンエンペラー(しかも個体種)であるカムドさんの威圧に耐えられるわけがない、というのはフェラー族長の話だ。ってか、カムドさんをそこまで怒らせるというのは、あいつらどれだけカムドさんに失礼なことをしたんだろうと思った。実際にエーリッヒさん達からも、カムドさんが怒ったという話は一度も聞いたことがなく、実の娘であるカムイちゃんですら、カムドさんが怒ったところは一度も見たことがないそうなのだ。
カムドさん曰く、あそこまで失礼な相手は見たことがない、らしいです。そういう訳で、フロストの町やトリニトの町に大きな迷惑をかけた連中のことは後回しにしても反対意見を出さなかったのはそういう理由らしいですよ。ちなみに今夜はオークエンペラーのお肉で焼き肉パーティを開きますが、彼らにはもちろん肉のひとかけらもやるつもりはありません。まあ、外に出す気ゼロですしね。
そんな話をしていたら、ギルド長が息を切らした状態でこちらにやって来た。
「フロスト伯爵、お待たせしてしまい申し訳ありませんでした!」
「いや、大量の魔物の素材を処理していたのですから、大変だったでしょう。こちらこそ、そんなときに呼び出して申し訳なかったね。」
「いえ! こんな時に私を呼び出したのですから、何かもの凄くいい話に決まっております! フロスト伯爵がこういう状況なのを承知で私を呼び出したのですから!!」
ギルド長の言ったことに嘘は感じられず、疲れている表情ではあるが、その目は非常に生き生きとしていた。とはいえ、こんなくそ忙しいときに呼んでしまって申し訳ないとは思った。私はギルド長がそこまで忙しい状態だというのは全く頭になかったのだけど、考えてみれば、モンスタートレインによる大量の魔物の襲撃が終わって間もないのだ。普段であればフェラー族長が状況を説明してくれるので、それを聞いていれば呼び出さなかったのだが、そのフェラー族長が止めずに、むしろ控えにいるライラさんに命じてまでギルド長を呼び出したのだ。まあ、いい話には違いないと思いますので、、、。
「お疲れでしょうから、まず水を1杯飲んで落ち着きましょう。」
私はギルド長を労うために、空間収納から水筒を取り出す。そばに控えていたカムイちゃんが水飲み用のボウルを持ってきてくれたので、水筒に入っている水をボウルにいれる。もちろんこの水はねぐらから直に汲んできた湧き水である。ちなみにこの水筒は、外見は竹のようなものになっているが、もちろんマーブルの空間魔法が付与されており、見た目とは比べものにならないくらいの水が蓄えられている。言うまでもなく時間停止状態になる優れものだ。
「伯爵自ら注いで下さるとは、ありがとうございます。・・・これは! 今まで飲んでみた水のなかでもこれほど美味い水を飲んだのは初めてです。フロスト伯爵、この水は一体?」
「これは、アマデウス神殿の水場で流れている水の源流から汲んできたものです。とは言っても、アマデウス神殿の水場もこれと同じくらい上質な水が湧いておりますよ。アマデウス神殿へと行ったら、水場に足を運んでみては?」
「おお、そうでしたか! いや、私もアマデウス神殿には何度も足を運んでおりますが、アマデウス神の像に祈り、いえ、日々の活動報告をするだけで、そのまま出てしまうんですよね。領民の皆さんが報告が終わっても別の場所に行ってしまうのはそちらに行っていたのですね。これからは、そちらに足を運んでから戻るとしますよ。」
「そうして下さい。まあ、この話はそのくらいにして。お忙しいようですので、単刀直入に言います。ギルド長を呼んだのは、我が領に新たなダンジョンが見つかったからですよ。」
「新たなダンジョンですか! それは凄いですね!! 本来、1つの領地に2つのダンジョンが見つかるのはとても珍しいのです。それで、フロスト伯爵、それを私に話してくれたと言うことは、そのダンジョンを冒険者ギルド、いえ、通常の冒険者にも開放していただける、ということでよろしいですか?」
「はい、その通りです。先日同行してもらった『恵みのダンジョン』ですが、あれは、大量に出回ってしまうといろいろヤバイものが揃っていたので、我が領民専用にしましたが、こちらのダンジョンは間口を広げても問題のないダンジョンでしたので、日頃からお世話になっておりますので、冒険者ギルドが中心となって進めてもらおうと思いまして。」
「ありがとうございます! ところで、フロスト伯爵、その口ぶりから察しますと、フロスト伯爵はそのダンジョンをすでに踏破されているようですが。」
「はい、お察しの通り、あのダンジョンはほぼ探索を終えております。ある程度の情報でしたら提供致しますよ。」
「ありがとうございます。それで、そのある程度というのはどの程度なのでしょうか?」
「そうですね、あのダンジョンは一応、地下3階までとなっております。まあ、ほとんどの人は地下12階までと感じてしまうかも知れませんけどね。」
「・・・? 仰る意味がわかりませんけど、、、。」
「まあ、そうでしょうね。本来は地下3階までですが、体感的には地下12階まであると考えてくれると混乱しなくて済みますよ。というのも、この地下3階部分が全部で10階層に分かれておりまして、その構造のせいで地下12階まであると感じてしまうんですよね。」
「そういうことですか。それでは、一応ギルドとしましては、地下12階まであるという発表でよろしいでしょうか?」
「それでいいと思います。仮に地下3階の構造について理解した方がいたら、実は地下3階が10階層に別れているという説明をすれば良いだけの話だと思います。」
「なるほど、わかりました。しかし、フロスト伯爵、一応地下3階までというお話には裏がある気がするのですが、よろしければお聞かせ願えませんか?」
「ほう、そこに気付くとは、流石はギルド長ですね。別に隠すつもりはあまりないのですが、実はですね、その地下3階の下にもまだ続きはあるんですよ。」
「そうなんですか? でも、そうでしたら、別にまだ続きがあると仰って頂ければ、、、。」
「まあ、普通ならそうなんですけど、地下3階の下はかなりヤバイ場所でして。」
「フロスト伯爵ほどの方がヤバイ場所と仰るのは、、、。」
「先に言っておきますと、実は地下6階まで確認しております。恐らくですが、地下6階が最下層で間違いないと思います。ですが、、、。」
「ですが?」
「地下4階からは、出てくる魔物の強さが桁違いです。少なくとも、マーブル達と同等クラス、いや、単体でドラゴンを楽勝で倒せる程度の強さでないと正直言って無理ですね。我が領民ですら厳しいでしょう。ギリギリで戦姫の3人がどうにか1戦できるくらいのレベルですかね。」
「え? 戦姫の3人でも1戦がやっとの状態なのですか? マーブルちゃん達ってそこまで強いのですか?」
ギルド長が驚きを隠せずに言うと、こちらでも少し驚いていた感じだったアンジェリカさんが話し出した。
「ええ、マーブルちゃんとジェミニちゃんの強さは、ワタクシ達3人が束になっても、とうてい敵いませんわ。ライムちゃんでしたら、ワタクシ達でも勝負になりますが、恐らくギリギリでしょうね。そして、そのマーブルちゃん、ジェミニちゃん、ライムちゃんの3人でもアイスさんにはとうてい敵わないのですわ。」
はい? 私がマーブル達より強いって? それはない。って、何でマーブル達まで頷いているの? 私そこまで強くないよ? 君達の方が強いに決まっているじゃん。
「アイスさん、そんなに驚くことですか? 私の見立てでも、マーブル殿達よりもアイスさんの方が強いのは明白ですよ。」
カムドさんまで、、、。みんな過大評価過ぎるのですが、、、。まあ、マーブル達と戦うなんてありえないからいいか。
「フロスト伯爵の強さはわかりました。どちらにしろ、地下4階以降がそれだけ危ないところ、というのはわかりました。しかし、地下4階へ行けるものが現れた場合は?」
「一応、地下4階への入り口は、とある条件を満たしたものだけが通れる仕様になっておりますので、それだけの条件を満たせる程の腕があれば、どうにか、という感じでしょうかね。一応ギルドでは地下4階への挑戦は禁止しておいてください。それ以降は領主の許可がいるということにして頂ければ。」
「わかりました。地下3階までは冒険者ギルドの管轄とさせて頂きまして、地下4階以降はフロスト伯爵の権限ということにさせて頂いてもよろしいですか?」
「ええ、それで構いません。」
「ところで、フロスト伯爵、そこのダンジョンは何が手に入るのですか? 一応売りといいますか、何かの特色が欲しいところです。」
「そうですね、そのダンジョンは採掘ポイントが存在します。こちらで確認したのは、銅鉱石と鉄鉱石、あとは黒鉱石ですかね。ダンジョンの採掘ポイントですので、掘り尽くしたと思っても、ダンジョンから脱出すれば採掘ポイントは復活するようですね。」
「鉱山の採掘ポイントですか? 銅鉱石とはいえ、復活する採掘ポイントなんて聞いたことありませんよ!! それだけでも、凄いダンジョンですよ!!」
「それでですね、地下3階までとはいっても、1階がそれぞれかなり広いです。地下1階や2階には罠は存在しませんが、地下3階には罠が存在しておりますので、マッピング要員とスカウト技能の優れたメンバーが必須ですね。特に地下3階は魔物が宝箱を出す場所が多いので。」
「なるほど。情報提供ありがとうございます。もし、ですけれど、できましたらギルド用に地図をいただけませんでしょうか?」
「地図ですか。恐らく私が潜ったときの地下1階と地下2階とは異なりますね。地下3階については冒険者各自で作ってくれた方がいいと思いますよ。」
「そうですか、それは残念です。」
「まあ、状況が落ち着いたらでかまわないので、冒険者を派遣して探索されてみては?」
「はい、そのように致します。良い情報ありがとうございました! 何かありましたら、相談に伺ってもよろしいでしょうか?」
「ええ、私がいる時でしたら、いつでもいらっしゃって下さい。私の方でも領民達に訓練がてら潜ってもらうつもりですから。」
あとは少し内容を詰めてからギルド長は戻っていった。あ、周りから詳しい内容について聞きたそうな視線を感じる、特にそこにいる美女3人から強い視線を感じる、、、。うーん、これから宴会の準備を始めたいのだけどね、、、。その前に、帝都に行く準備を進めないとね。
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不定期更新です。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
アイスさんの転生記 ~今回は食堂のオヤジです~
うしのまるやき
ファンタジー
郡 元康(こおり、もとやす)は、齢45にしてアマデウス神という創造神の一柱に誘われ、アイスという冒険者に転生した。転生後に猫のマーブル、ウサギのジェミニ、スライムのライムを仲間にして冒険者として活躍していたが、またもやアマデウス神より転生の打診を受ける。いつも通り、マーブル達と一緒に生活することを条件に渋々引き受けることにした。聞けば、神々の世界で異動があったらしく、その世界では、下っ端ではなく最上級の神として担当することになったようで、道連れとして一緒に連れて行くそうだ。
今回は再び35のオッサンに戻って食堂の主人(ぼっち)として生活する。アイスですから、もちろん街中などの人が大勢いたりする比較的安全な場所ではなく、4つの国の国境にまたがるような場所に緩衝地帯として存在するような所であり、強力な魔物はもちろん、国の紛争にも巻き込まれそうな場所で、どんな暮らしをしていくのか、、、。
反則的な強さを持つメンバーなので、もちろん苦戦などはせず、基本のんびりまったりな生活をお送りできたらな、と思います。あと、食堂なので料理関係の話も出てきますが、レシピや作り方については、適当な部分もあるので、それについての指摘はご勘弁を。
※完全に不定期更新ですので、気長にお待ち頂けますと幸いです。また、私の作品の内容とかぶる部分もでてくると思いますが、完全スルーの方向でお願いします。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
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