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第56話 さてと、ダンジョン地下2階です。

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 テシテシ、テシテシ、ポンポン、いつもの朝起こしによって気分はすこぶるよろしい状態だ。水術で顔を洗ってサッパリしたところで、朝食の準備だ。しかし、今回は何故か知らないけど戦姫の3人とカムイちゃんがそろってこちらに来ていた。今日の泊まり組はフェラー族長であったが、何故か顔パスで通してくれたらしい。それぞれ挨拶を交わして、ふと疑問に思ったことを口にする。


「えーっと、皆さん、時間的にはまだ早いのですが、一体どうしたのですか?」


「そんなこと言うまでもありませんわ。折角ここに来たのですから、アイスさんのお作りになった朝食を頂かないと、と思いまして。」


「はゐ?」


「ですから、アイスさんの作った朝食を頂きに上がりましたの。」


 代表してアンジェリカさんがそう言うと、他の3人も頷いていた。まじかよ、、、。まあ、来てしまったものは仕方がない。それだけ期待してくれていると言うことで早速作るとしますか。マーブル達も待ちくたびれているようで、しきりに「ニャーニャー」鳴いては、こちらにすり寄ってくる。


「作ると言ってもあまり期待はしないでくださいね。」


「ええ、簡単なものでも別にかまいませんわ。」


 最近は大麦が安定して採れるようになったので、押し麦を米代わりにして食べることが多い。ただ、領民達はあまり食べていないそうだ、というのも、米のように食べる習慣がないらしく肉+採集物で満足してしまうことが多いからだ。別に領主権限で独占しているわけではないので、そこは勘違いしないで欲しい。


 そういえば、元いた世界では、ご飯+味噌汁+ウィンナーかツナ缶というのが私の朝飯の定番だったことを思い出し、ウィンナー用の腸さえ手に入れば何とかなりそうだと思った。ちなみに、普段から美味しく頂いているオークやボアなど今まで狩ってきた魔物や動物たちの腸は、厚いのでモツはともかく腸詰めに向いたものではなかったので、すっかり忘れていたようだ。そもそも以前いた世界では作り方は知っていても実際に作ったことがなかったのだから致し方ない。そんなことを考えながら、比較的あっさりしているウサギ肉を使ったどんぶりと、スープにした。


 評価はというと、なかなかだったので、ホッとしている自分がいた。ちなみに、マーブル達は何時も通りしっかり食べきって満足してくれていた。とはいえ、これからダンジョンアタックなので、もちろん腹一杯というわけではなく、少し少なめの量で出していた。


 マーブルは意外にも小食であり、ライムは別に食べなくても問題ないのだが、みんなで一緒に食べることが大事らしく、量的にはマーブルとほぼ同じ量だ。ジェミニは逆にたくさん食べる、といっても私と同じくらいの量だけど。数値で表すと、私1に対して、マーブルとライムは0.25~0.5くらいで、ジェミニが1くらいかな。そんなことはどうでもいいか。


 朝食が終わって少しまったりしてから出発した。折角転送ポイントを準備していたのに今回も普通に歩いて行くことになった。理由は簡単で、最初に豆柴たちに会いたいという女性陣の意見に押されたからだ。とはいえ、私も豆柴たちに会いたくないかと聞かれたら、もちろん会いたいに決まっている。つまり、強く反対できなかったからそういう結果となったのだ。


 ダンジョンに到着してから、入り口付近でマーブルに転送ポイントを設置してもらった。歩いて行くのが面倒とかではなく、純粋に時間がもったいないと思ったからだ。


 洞窟に入って先を進んでいくと、昨日と同じように最初の部屋には誰もおらず、2つ目の部屋で豆柴たちが出迎えてくれた。やはり可愛い。昨日取っておいた骨をあげると、豆柴たちは尻尾を振りながら骨を囓っていた。


 ひとしきり愛でた後、名残惜しい気持ちを抱えつつ、豆柴たちの見送りを受けて先に進む。先に気配を感じたので歩をゆっくりにして鑑定をすると、やはりダンジョントラッパーだったので、結界を張ってから部屋に近づいて氷の壁に突っ込ませてダメージを与えて、変身を解かせてから殲滅した。ドロップ品の骨はもちろんありがたく頂戴した。下り階段があるところまで進んで一息ついた。


 軽く休憩してから階段を降りると、そこは森のような景色だった。前の世界で小説を読んでいたのだが、実際にその光景を目の当たりにすると、驚くしかない。そりゃ、洞窟という土と石ころと申し訳程度の草しかないような場所で、自然の法則を無視するかのような森、しかも地下1階よりも明るい状態なのである。


 ただ、森と言っても、フロスト領から向かう森と大きく異なっているのは、獣系の魔物の気配を感じないのだ。遮蔽物がない状態なので、水術による気配探知の範囲が十分に発揮される状態であってもだ。探知できたのは恐らく虫たちの存在だと思う。気配探知で特に羽の動きがもの凄く、何か気持ち悪い感じなのだ。空を飛んでいて羽の動きがもの凄いものといえば、虫系以外にはありえない。いや、ハチドリなども探知に該当しそうではあるが、恐らくこの階層は虫系の魔物が多いのだろう。


 ちなみに、それをみんなに伝えると、戦姫の3人は嫌そうな顔をしていた。ムリもない、私も同じ気持ちだ。逆にカムイちゃんは平然としている。マーブルたちも同様に平然としていた。


「うーん、ここは森のエリアか。ちなみにこの階層では肉となる魔物の存在は確認できておりません。虫さんがたくさんいらっしゃいます。」


「虫ですか、、、。ワタクシは苦手ですわ。」


「私は平気だけど、できれば避けたいですね。」


「私も苦手。」


「私は問題ないから任せて!」


「とりあえず、この階層は何か採集できたらしていくということで。」


 私の意見に一同が頷いてくれたので、下り階段を目指して先を進むことにした。もちろん、方角なんかはわからないので、マーブルたちにお任せだ。


 しかし、こうした思いとは逆に、虫たちが襲ってくるわ、採集物が見つからないわで散々だったが、しかもその虫たちは倒してもほとんど落としてくれなかった。例外としてクモのモンスターから糸が手に入ったが、これが貴重な糸をたまに落としてくれたので、何とかテンションは保つことができた。とはいえ、正直精神的にきついものがあった。何せ私の体半分くらいの蚊や蝿がうじゃうじゃこちらに向かった来るのだ。もう、氷の塊を投げまくりでしたよ、ええ。そのおかげか投擲スキルが10まで上がるほどだったので、嬉しいような悲しいような複雑な気分だった。嫌々迎撃していた戦姫の3人も魔法スキルが結構上がったらしい。ちなみにカムイちゃんは短剣スキルが上がったと喜んでいたが、、、。


 そんな状況で先を進んでいると、何やら魔物同士で争っている状況が確認された。本来なら放っておくべきことなのだろうが、何となく目が離せなかった、というのは蜂同士で争っていたからだ。とはいえ、これって争っているというよりも、ほぼ一方的な展開だったという方が正しいか。それぞれ鑑定してみると、攻めている方は『キラーホーネット』という種類で、必死に防戦している方は『ハニービー』という種類だった。


 ん? ハニービー? ということは、ひょっとしたら蜂蜜が手に入るかもしれないということか、、、。そんなことを考えていると、アンジェリカさんが話しかけてきた。


「アイスさん、いきなり立ち止まって一体どうなさいましたの? あの蜂同士の争いが気になりましたの?」


「あ、アンジェリカさん、ひょっとしたらハチミツが手に入るのではないかと考えていたのです。」


「「「「ハ、ハチミツ!?」」」」


 女性陣がハチミツという言葉に反応した。


「はい、ハチミツです。攻められている方の蜂たちは『ハニービー』といいまして、あの巣にたくさんのハチミツを蓄えているのです。」


「なるほど、アイスさんの考えがわかりましたわ。攻めている蜂たちを倒して何とかハチミツを手に入れようと考えていらっしゃるのですね?」


「半分正解ですね。」


「半分ですの?」


「はい、半分です。というのは、単純にハチミツが欲しければ、両方とも殲滅すればいいのです。」


「なるほど、確かにそうですわね。では、何を考えられておりますの?」


「考えとしては、ハニービー達を守って、定期的に手に入れられないかと思いまして。」


「なるほど。でも、そういったことは可能ですの?」


「あくまで推測ですけどね。というのも、キラーホーネットとハニービーでは戦闘力では雲泥の差があります。普通に考えますと、ハニービー達はあの戦力差ではとっくにキラーホーネット達に倒されていてもおかしくありませんが、ああしてまだ耐えています。ということは、あそこにいるハニービー達はともかく、女王蜂、あるいは、あのハニービー達を指揮している存在はかなりの知能をもっていると考えられます。」


「なるほど、そういうことですか。では、キラーホーネット達をとりあえず倒せばいい、とお考えですの?」


「そういうことになります。」


「話はわかりましたわ。では、キラーホーネット達を殲滅しましょう!」


 アンジェリカさんの意見に女性陣達が頷く。


「ということで、アイス隊長、指示をお願いしますわ。」


 そういうと、アンジェリカさんだけでなく、セイラさんやルカさんも期待の籠もった目でこちらを見ている。初参加のカムイちゃんは訳が分からないといった顔をしていた。マーブル達も戦姫同様に期待の籠もった目をしてこちらを見ていた。久しぶりですからね、まあ、カムイちゃんもそのうち慣れるでしょう。っと、のんびりしてもいられないな。キラーホーネット達が援軍を呼んでおり、こちらに近づいてきているな。


「今回の作戦ですが、ハニービーを襲っているキラーホーネット達は私が殲滅します。乱戦状態ですので、私が倒した方がいいと判断したからです。それから、キラーホーネットの援軍がこちらに向かって来ておりますので、各隊員はそちらの迎撃をお願いしたいと考えております。」


 私がそう言うと、周りのみんなも頷く。


「まずはマーブル隊員ですが、先頭にいるキラーホーネットをまずは倒してください、そうすれば、キラーホーネット達の意識はこちらに向きます。」


「ミャッ!」


 と右前足を使って敬礼のポーズで応える。うん、いつみても可愛いね。


「キラーホーネット達がこちらに攻撃を仕掛けてきたら、アンジェリカ隊員はこちらに突進するやつを、セイラ隊員とルカ隊員は空中にいるやつを攻撃してください。」


「承知しましたわ。」


「了解です。」


「わかった。」


 3人もそれぞれノリノリで敬礼する。


「ジェミニ隊員もこちらに近づいてくるやつを攻撃してください。」


「キュウ(了解です)!」


 ジェミニも可愛い敬礼で応える。


「ライム隊員とオニキス隊員は戦姫達の護衛です。」


「いつも通りだね。わかったー!」


「ぴー!」


 ライムとオニキスはその場でピョンピョン跳ねる。


「最後に、カムイ隊員はキラーホーネット達の他に援軍が来ないか調べてください。」


「承知した!」


 周りを見て察したのか、カムイちゃんも敬礼のポーズを取った。案外さまになっているな。


「では、作戦開始です!!」


 私が号令してから、他のみんなは後方へと移動する。私はキラーホーネット達に水術を繰り出して凍らせると、その重さに耐えきれなくなったのかキラーホーネット達が落ちていく。落ちたところを次々に踏み抜いてあっさりと終了。バニービー達は私に敵対の意志がないとわかると警戒こそしていたが、大半が巣に戻っていった。キラーホーネットは毒針と刃を落としていたので回収した。何かに使えるだろう。ドロップ品を回収した後は、これ以上ハニービー達を警戒させてもかわいそうだから、少し離れたところで待機した。


 待つこと数分後、マーブル達が戻ってきたので出迎える。大した相手ではなかったようで、疲れは全く見られなかった。


 全員と合流した後、ドロップ品について確認していたら、ハニービーの巣からモコモコした1体がこちらにやってきた。何かを伝えたがっていたが、生憎私にはその内容が理解できなかったが、マーブルは理解できたらしく、それをジェミニに伝えると、ジェミニが説明してくれた。


「アイスさん、この方はここの女王蜂だそうです。お礼がしたいそうです。」


 私はお礼として蜂蜜をお願いすると、蓄えから分けてくれるとのことだった。蜂蜜ゲットだぜ!


 女王蜂が巣に戻って少し経つと、女王蜂を先頭に働き蜂であろう集団がこちらにやってきて、壺をいくつか持ってきてくれた。蜂達にお礼を言って空間収納にしまう。話によると、ここに来てくれればいつでも分けてくれるとのことだった。量的には結構な量ではあるが、交易に使えるほどの量ではないので、領内だけで流通させようと思っている。


 そんなこんな考えつつ先を進むが、一向に階段が見つからなくて正直うんざりしていたが、頑張って進んでいると夕食前くらいの時間にようやく下り階段が見つかったので、階段の手前に転送ポイントを設置してもらってフロストの町に転送魔法で戻った。


 アマデウス教会へと戻り今日は解散した。蜂蜜についてはしばらくは空間収納にしまっておくことにした。今のところ直接舐めたりするくらいしか思い浮かばないけど、そのうちたくさん必要になるだろうからね。


 さてと、次の階層には一体何があるのやら、、、。
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