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第十章
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一人で入れるからと一度は断ったのだが、立ち上がろうとすると足腰が立たずその場に座り込みそうになった。
仕方なく彼に抱き上げられて主寝室に備え付けられた浴室に向かい、そこで彼に体を洗われながら、もう一度抱き合った。
湯あたり寸前のところで湯船から再び抱き上げられて、自分の寝室へ連れて行って貰った。
体にタオルが巻かれた状態で自分の寝台に下ろされる。
「今日はどこにも行かずゆっくりするといい。明日は出掛けるのだろう?」
「はい。イラ……アッシュハルクさんと慰問に」
本当は大丈夫だと言いたかったが、体の中心に彼を受け入れた感触がまだ残っていて、三度もやった後では体力が殆ど残っていなかった。
同じ条件で私より睡眠も足りていないはずなのに、こうして私を抱えたりして動き回れるなんて、彼がすごいのか男の人は皆そうなのだろうか。
「少し待っていなさい」
どこに行くのだろうと彼の行動について考えていると、手に何か小さな容器を持って戻ってきた。
「それは?」
寝台に座る私の前に膝まずくと、手に持ったそれの蓋を開けたので、中を覗き込むと白いクリームみたいだった。
「軟膏だ。塗ってあげよう」
二本指でたっぷりとそれを掬ってこちらを見る。
何処に?と訊ねる間もなく、彼はクリームの付いていない方の手で私の足首を持つと、自分の肩にかけてクリームの付いた手を下から中に差し込んだ。
「や、ル、ルイス……」
ヒヤリとした冷たい感触が秘所に当たり、指二本が膣口から奥へと差し込まれた。
「いや……あ、そんな……」
冷たいクリームが周囲ぐるりに塗られ、その冷たさと彼の指が気持ちいいところに触れる快感でおかしくなりそうだ。
「これはここの傷にいいと言われている。感じるのは我慢しなさい。薬が流れる」
「や、そんなことで……しゃべらないで……む、無理……」
顔が近くにあって彼の息が薬の塗られた場所にかかる。
何度も指を回転させて本当は達きたかったが、薬が流れるからと我慢させられてしまった。
「よく我慢したね」
塗り終わってから私の身を起こして頭にキスを落とすと、マリアンナたちを呼んでこようと言ったのをぼんやりと聞いた。
彼が部屋から出ていき、暫くしてマリアンナとマディソンが入ってきた。
「クリスティアーヌ様、おはようございます」
夕べ私と旦那様に何があったか当然わかっているんだろうなと、いつもと変わらない態度で挨拶してくれる二人を見ながら、これも慣れなくちゃいけないのかなと考えた。
「マディソン、もうお母様の具合はいいの?」
「はい。お陰さまで……熱を出しただけで他は特に何も……旦那様がたくさんお金を持たせてくれましたので、お医者様だけでなく滋養のあるものを食べさせてあげることができました」
「旦那様が……」
彼がマディソンのためにお金を用立てたことを初めて聞いて驚いた。
「旦那様は使用人の家族が病気になったり怪我をしたりすると、お金のせいでお医者様にかかれず死んでしまったり治りが遅くなってはいけないと、いつも気を配ってくださいます。もし不幸にも助からなかったとしても、家族として死者を送り出すためにと心付けをくださいます」
マリアンナが付け加える。
「そうなのね……」
それは素敵なことだと胸の内で感動する。
「奥さまも……マリアンナさんから聞きました。痣のことを黙っていたことで私を庇っていただいたとか」
「庇うだなんて……私が黙っていてと頼ん……命令したことに従っただけでしょ。そのことでもし処罰されるなら、それは私の責任だもの。もちろん、私が頼まなくてもルイスレーン様はあなたを叱ったりはなさらなかったでしょうけど」
ルイスレーン様ならきっと何もおっしゃらなかっただろう。恐らくマリアンナが軽く注意してそれで終わり。そんなところで終わらせたと思う。私の懇願など無駄なことだった。
「さあ、そのままではいくら夏と言っても風邪を引いてしまいます。お着替えをしましょう」
鏡の前に立つと腕の痣より体中に発疹のように赤い印が散らばっている方が気になったが、二人が何も言わずてきぱきと着付けていくので、さっきルイスレーン様が言った我が家の使用人は……という言葉を思い出し実感した。
仕方なく彼に抱き上げられて主寝室に備え付けられた浴室に向かい、そこで彼に体を洗われながら、もう一度抱き合った。
湯あたり寸前のところで湯船から再び抱き上げられて、自分の寝室へ連れて行って貰った。
体にタオルが巻かれた状態で自分の寝台に下ろされる。
「今日はどこにも行かずゆっくりするといい。明日は出掛けるのだろう?」
「はい。イラ……アッシュハルクさんと慰問に」
本当は大丈夫だと言いたかったが、体の中心に彼を受け入れた感触がまだ残っていて、三度もやった後では体力が殆ど残っていなかった。
同じ条件で私より睡眠も足りていないはずなのに、こうして私を抱えたりして動き回れるなんて、彼がすごいのか男の人は皆そうなのだろうか。
「少し待っていなさい」
どこに行くのだろうと彼の行動について考えていると、手に何か小さな容器を持って戻ってきた。
「それは?」
寝台に座る私の前に膝まずくと、手に持ったそれの蓋を開けたので、中を覗き込むと白いクリームみたいだった。
「軟膏だ。塗ってあげよう」
二本指でたっぷりとそれを掬ってこちらを見る。
何処に?と訊ねる間もなく、彼はクリームの付いていない方の手で私の足首を持つと、自分の肩にかけてクリームの付いた手を下から中に差し込んだ。
「や、ル、ルイス……」
ヒヤリとした冷たい感触が秘所に当たり、指二本が膣口から奥へと差し込まれた。
「いや……あ、そんな……」
冷たいクリームが周囲ぐるりに塗られ、その冷たさと彼の指が気持ちいいところに触れる快感でおかしくなりそうだ。
「これはここの傷にいいと言われている。感じるのは我慢しなさい。薬が流れる」
「や、そんなことで……しゃべらないで……む、無理……」
顔が近くにあって彼の息が薬の塗られた場所にかかる。
何度も指を回転させて本当は達きたかったが、薬が流れるからと我慢させられてしまった。
「よく我慢したね」
塗り終わってから私の身を起こして頭にキスを落とすと、マリアンナたちを呼んでこようと言ったのをぼんやりと聞いた。
彼が部屋から出ていき、暫くしてマリアンナとマディソンが入ってきた。
「クリスティアーヌ様、おはようございます」
夕べ私と旦那様に何があったか当然わかっているんだろうなと、いつもと変わらない態度で挨拶してくれる二人を見ながら、これも慣れなくちゃいけないのかなと考えた。
「マディソン、もうお母様の具合はいいの?」
「はい。お陰さまで……熱を出しただけで他は特に何も……旦那様がたくさんお金を持たせてくれましたので、お医者様だけでなく滋養のあるものを食べさせてあげることができました」
「旦那様が……」
彼がマディソンのためにお金を用立てたことを初めて聞いて驚いた。
「旦那様は使用人の家族が病気になったり怪我をしたりすると、お金のせいでお医者様にかかれず死んでしまったり治りが遅くなってはいけないと、いつも気を配ってくださいます。もし不幸にも助からなかったとしても、家族として死者を送り出すためにと心付けをくださいます」
マリアンナが付け加える。
「そうなのね……」
それは素敵なことだと胸の内で感動する。
「奥さまも……マリアンナさんから聞きました。痣のことを黙っていたことで私を庇っていただいたとか」
「庇うだなんて……私が黙っていてと頼ん……命令したことに従っただけでしょ。そのことでもし処罰されるなら、それは私の責任だもの。もちろん、私が頼まなくてもルイスレーン様はあなたを叱ったりはなさらなかったでしょうけど」
ルイスレーン様ならきっと何もおっしゃらなかっただろう。恐らくマリアンナが軽く注意してそれで終わり。そんなところで終わらせたと思う。私の懇願など無駄なことだった。
「さあ、そのままではいくら夏と言っても風邪を引いてしまいます。お着替えをしましょう」
鏡の前に立つと腕の痣より体中に発疹のように赤い印が散らばっている方が気になったが、二人が何も言わずてきぱきと着付けていくので、さっきルイスレーン様が言った我が家の使用人は……という言葉を思い出し実感した。
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