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第198話 洞窟の奥へと
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「ノエル!なんで本当に引き連れてきてんだよ!」
「いや・・・それはクリスさんのせいでして・・・」
「は?また人のせいにしやがって!おら!」
パシンと頭を叩かれる
いやいや・・・今回は本当にクリスさんのせいなのに・・・
理不尽に怒られるが、先ほどのアルに心の中で感謝してしまった為に反論できず口をつむぐ
グリーンウッドと、ホルンがクリスとクラリアへポーションを掛けると、クラリアは目を覚まし、クリスも意識がはっきりしてきていた
「ノエル、明かりだしてくれ。真っ暗で何もみえねー」
「明かり・・・?あっ」
ここは洞窟の中、僕は暗月のブローチで見えていた為気が付かなかった
明かりはグリーンウッドが持っている松明1本の明かりだけだった
えっ・・・みんな真っ暗な中で戦って雪ハーピー倒してたって事?
「MPがないなら、たいまつでもいいからよ」
「あっはい」
アルに急かされイベントリから松明を出し、光源を確保する
「兄貴!流石っス!クラリアさんを助けてくれてありがとうっす!」
「俺からも、クリスを連れて戻ってきてくれて感謝する」
ホルンとグリーンウッドがまだ朧げな2人に変わって僕にお礼を言う
「いえいえ、僕の方こそハーピーを連れてきてしまったのに、暗い中倒して貰って助かりました」
「ウッドはエルフだから目がいいにしても、ホルンは見えていたのか?あんな正確に場所捉えることが出来るのかよ」
アルはやはり見えていなかったのか、ウィンドスラッシュも恐らくの位置にはなっていたような口ぶりだ
「気配っすね。まぁそれがアル君と私の実力の違いっすねニャハハ」
「・・・うぜー、年の功かよ」
「また年寄りあつかいっす・・・」
軽口も出るくらいには事態の状況は落ちついたようだ
クラリアとクリスも喋れるようになると、ひとまず僕のMPの回復をしたいのでアルは休憩するように勧めた
「ノエル君、ありがとう」
「私からも・・・ありがとうございます」
クリスとクラリアが改めてお礼を言う。クラリアはいい・・・捕まったのは事故なのだから・・・。だがクリス、てめーは駄目だ!
「・・・クリスさん、当分僕から支援はないと思った方がいいですよ。僕はクリスさんと協力した事を後悔しました」
「う・・・本当に申し訳ない・・・」
クリスは自分がしたことに、頭を地面につけるかのように謝る
「おいおい、クリス。ノエル君もそこまで責めなくても」
「そうだぜ、お前のミスだろ」
「兄貴、クリス様はクラリアさんが心配で残っただけなんすよ・・・あんまり責めてあげないでほしいっす」
その様子を見て、僕が悪者になったかのようにクリスを守ろうとするが、みなくしゃみ事件を知らないからだ
クリスも守って貰っている状況が気まずそうだが、自分のせいだといい辛そうにしている。クラリアも事実を喋りたそうだが、制限で喋れないのか口を紡ぐ
「はぁ~・・・クリスさんが静寂の中でくしゃみしたんですよ、気持ちのいいぐらいにね。そしたらハーピーが起きたんです」
大人な対応をしてもいいが、命の危険があったために今後もないとは限らない為にみんなに何があったのかを教える
「え?」
口をそろえて、みな疑問の声をあげクリスを見る
「クラリアそれ本当か?」
アルがクラリアに問うと、クラリアは静かに頷いた
「クリス・・・お前は・・・ノエル君に任せておけばいい事を・・・この話じゃ2度目じゃないか、ノエル君の邪魔をしたのは」
「・・・」
「ノエル・・・叩いて悪かったな」
クラリアの証言もあり、先ほどのクリスを擁護するムードは無くなった
「・・・みんなを巻き込んでしまって本当に申し訳ない」
クリスはまた頭を下げる
「グリーンウッドさんがいうように、これで2度目なので。次クリスさんがミスしても僕は助けませんからね」
「すまない・・・」
気まずい雰囲気が流れたが、これは仕方のない事だ。僕はクリスを助けるために一緒にいるわけではない
「い、いや~でもクラリアさんも無事でよかったすよ。兄貴には感謝しかないっす」
「・・・私ももう駄目かと思ってたわ・・・本当に感謝してます」
このメンバーの中で、ムードメーカーはホルンになるのだろう。空気を変えるように喋り始めた
「いえいえ」
だが男たちはその会話に誰も返事をしようとはせずに、黙りこんだのだった
「アル、この先って道繋がってますかね?」
「あー・・・戻れねーよな」
「恐らく・・・かなり賢い魔物でしたからね」
「とりあえず進んでみるしかねーか」
僕とアルはその場から離れ、4人と距離を空けた場所に移動しこの先の事を喋り始めた
アルと自分に骨付きオークを取り出し、かじりながら洞窟の奥をさぐる
「ライトフローディング」
奥へと光の玉が進んでいくが、魔法の有効距離以上に洞窟は続いている様子だ
天井は入口と同じ高さが続き、ゴツゴツとした岩肌が進み辛そうではある
「結構長いな・・・これだけ長いとどこかに続いてるだろ」
「そうですけど、道に迷わないか心配ですよ」
「ん~・・・じゃあハーピーが居なくなる方がいいか?」
「分かりませんよ、こういう時こそアルが決めてください」
「ちっ・・・面倒くせーこといつも投げやがって」
「・・・僕だって面倒な事してますが」
結構体張っていると思うと反論する
「・・・だったな、洞窟を進む。あのハーピーの群れから逃げる気自信ねーからな」
「はい、最初からそういえばいいんですよ」
「う、うぜー」
僕らも椅子を出して、MPの回復を待つことに
時間も深夜ということで、みな備えていたとはいえ体内時計適に活発に動く時間ではない為に静かにしていた
「リコール、ふー」
リコールをすると心も癒されるかのように落ち着く
「少しは我慢しろよ、それMP使ってんだろ」
「僕はいいんですよ。あっそういえば僕祝福が6に上がったので、アルを追い抜きましたね」
「は?まじかよ、それが一番へこむわ」
僕を一度みると、少し怒りが混じっているかのようにアルは串肉をかぶりついた
「仕方ないですよ、僕はゴブリンリーダーやレイス、経験値になってるか知りませんがCランク相当の冒険者を倒しているので」
久しぶりのレベルアップだったが、それなりに強敵を倒してきたための結果だった
MPの確認も、ハーピーからの逃走で90まで上がっているとわかった。魔力はあがっているだろうか
魔力はレベル1が20だから、順調にあがっていれば今25はあるはずだ。レベルが後2あがれば装備も合わせたら30行く予定なので、長距離テレポートまで遅くても後2年ほどの計算だ
僕のレベルアップの報告にアルは本当に落ち込んでいるようだ
気分を落としたアルと、上機嫌の僕の会話は異質だっただろうが、僕は気分がいいので話は続けた
2時間みっちりと休息したためにMPは全快となった
「いや・・・それはクリスさんのせいでして・・・」
「は?また人のせいにしやがって!おら!」
パシンと頭を叩かれる
いやいや・・・今回は本当にクリスさんのせいなのに・・・
理不尽に怒られるが、先ほどのアルに心の中で感謝してしまった為に反論できず口をつむぐ
グリーンウッドと、ホルンがクリスとクラリアへポーションを掛けると、クラリアは目を覚まし、クリスも意識がはっきりしてきていた
「ノエル、明かりだしてくれ。真っ暗で何もみえねー」
「明かり・・・?あっ」
ここは洞窟の中、僕は暗月のブローチで見えていた為気が付かなかった
明かりはグリーンウッドが持っている松明1本の明かりだけだった
えっ・・・みんな真っ暗な中で戦って雪ハーピー倒してたって事?
「MPがないなら、たいまつでもいいからよ」
「あっはい」
アルに急かされイベントリから松明を出し、光源を確保する
「兄貴!流石っス!クラリアさんを助けてくれてありがとうっす!」
「俺からも、クリスを連れて戻ってきてくれて感謝する」
ホルンとグリーンウッドがまだ朧げな2人に変わって僕にお礼を言う
「いえいえ、僕の方こそハーピーを連れてきてしまったのに、暗い中倒して貰って助かりました」
「ウッドはエルフだから目がいいにしても、ホルンは見えていたのか?あんな正確に場所捉えることが出来るのかよ」
アルはやはり見えていなかったのか、ウィンドスラッシュも恐らくの位置にはなっていたような口ぶりだ
「気配っすね。まぁそれがアル君と私の実力の違いっすねニャハハ」
「・・・うぜー、年の功かよ」
「また年寄りあつかいっす・・・」
軽口も出るくらいには事態の状況は落ちついたようだ
クラリアとクリスも喋れるようになると、ひとまず僕のMPの回復をしたいのでアルは休憩するように勧めた
「ノエル君、ありがとう」
「私からも・・・ありがとうございます」
クリスとクラリアが改めてお礼を言う。クラリアはいい・・・捕まったのは事故なのだから・・・。だがクリス、てめーは駄目だ!
「・・・クリスさん、当分僕から支援はないと思った方がいいですよ。僕はクリスさんと協力した事を後悔しました」
「う・・・本当に申し訳ない・・・」
クリスは自分がしたことに、頭を地面につけるかのように謝る
「おいおい、クリス。ノエル君もそこまで責めなくても」
「そうだぜ、お前のミスだろ」
「兄貴、クリス様はクラリアさんが心配で残っただけなんすよ・・・あんまり責めてあげないでほしいっす」
その様子を見て、僕が悪者になったかのようにクリスを守ろうとするが、みなくしゃみ事件を知らないからだ
クリスも守って貰っている状況が気まずそうだが、自分のせいだといい辛そうにしている。クラリアも事実を喋りたそうだが、制限で喋れないのか口を紡ぐ
「はぁ~・・・クリスさんが静寂の中でくしゃみしたんですよ、気持ちのいいぐらいにね。そしたらハーピーが起きたんです」
大人な対応をしてもいいが、命の危険があったために今後もないとは限らない為にみんなに何があったのかを教える
「え?」
口をそろえて、みな疑問の声をあげクリスを見る
「クラリアそれ本当か?」
アルがクラリアに問うと、クラリアは静かに頷いた
「クリス・・・お前は・・・ノエル君に任せておけばいい事を・・・この話じゃ2度目じゃないか、ノエル君の邪魔をしたのは」
「・・・」
「ノエル・・・叩いて悪かったな」
クラリアの証言もあり、先ほどのクリスを擁護するムードは無くなった
「・・・みんなを巻き込んでしまって本当に申し訳ない」
クリスはまた頭を下げる
「グリーンウッドさんがいうように、これで2度目なので。次クリスさんがミスしても僕は助けませんからね」
「すまない・・・」
気まずい雰囲気が流れたが、これは仕方のない事だ。僕はクリスを助けるために一緒にいるわけではない
「い、いや~でもクラリアさんも無事でよかったすよ。兄貴には感謝しかないっす」
「・・・私ももう駄目かと思ってたわ・・・本当に感謝してます」
このメンバーの中で、ムードメーカーはホルンになるのだろう。空気を変えるように喋り始めた
「いえいえ」
だが男たちはその会話に誰も返事をしようとはせずに、黙りこんだのだった
「アル、この先って道繋がってますかね?」
「あー・・・戻れねーよな」
「恐らく・・・かなり賢い魔物でしたからね」
「とりあえず進んでみるしかねーか」
僕とアルはその場から離れ、4人と距離を空けた場所に移動しこの先の事を喋り始めた
アルと自分に骨付きオークを取り出し、かじりながら洞窟の奥をさぐる
「ライトフローディング」
奥へと光の玉が進んでいくが、魔法の有効距離以上に洞窟は続いている様子だ
天井は入口と同じ高さが続き、ゴツゴツとした岩肌が進み辛そうではある
「結構長いな・・・これだけ長いとどこかに続いてるだろ」
「そうですけど、道に迷わないか心配ですよ」
「ん~・・・じゃあハーピーが居なくなる方がいいか?」
「分かりませんよ、こういう時こそアルが決めてください」
「ちっ・・・面倒くせーこといつも投げやがって」
「・・・僕だって面倒な事してますが」
結構体張っていると思うと反論する
「・・・だったな、洞窟を進む。あのハーピーの群れから逃げる気自信ねーからな」
「はい、最初からそういえばいいんですよ」
「う、うぜー」
僕らも椅子を出して、MPの回復を待つことに
時間も深夜ということで、みな備えていたとはいえ体内時計適に活発に動く時間ではない為に静かにしていた
「リコール、ふー」
リコールをすると心も癒されるかのように落ち着く
「少しは我慢しろよ、それMP使ってんだろ」
「僕はいいんですよ。あっそういえば僕祝福が6に上がったので、アルを追い抜きましたね」
「は?まじかよ、それが一番へこむわ」
僕を一度みると、少し怒りが混じっているかのようにアルは串肉をかぶりついた
「仕方ないですよ、僕はゴブリンリーダーやレイス、経験値になってるか知りませんがCランク相当の冒険者を倒しているので」
久しぶりのレベルアップだったが、それなりに強敵を倒してきたための結果だった
MPの確認も、ハーピーからの逃走で90まで上がっているとわかった。魔力はあがっているだろうか
魔力はレベル1が20だから、順調にあがっていれば今25はあるはずだ。レベルが後2あがれば装備も合わせたら30行く予定なので、長距離テレポートまで遅くても後2年ほどの計算だ
僕のレベルアップの報告にアルは本当に落ち込んでいるようだ
気分を落としたアルと、上機嫌の僕の会話は異質だっただろうが、僕は気分がいいので話は続けた
2時間みっちりと休息したためにMPは全快となった
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