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第157話 プライムPT
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目標の軌道修正を終えて、サーヤさん達から今後の予定の説明が開かれた
「本来ここのセーフティーエリアを目指す計画と説明したと思うのだけど、やはり依頼がこの先のマッピングということなので、予定にないここのセーフティーエリアは目指さずにここ周辺をマッピングするわ」
当初の予定通り2個目のセーフティエリアはやめて、1個目のセーフティーエリア周辺の地図に埋まっていない場所を潰していく事になった
サーヤさんがコレットさんも近くにいることに気が付き、僕らは奥へ進むというとそこまで付いてくる気力がわかない様なのか・・・一人居住区を引き返していく
「大丈夫でしょうか?」
「そうね、心配だけど仕方ないわ」
「あんな奴ほっときゃいいんだよ」
「まぁ冒険者なんだ一人でなんとかするだろ」
一人でなんとかするっていっても・・・神官で装備ももってないのに?折角助けたのに
「シスレー、ちょっと物資わけてきますね」
「え!?・・・もう!うちもついてく!」
シスレーも不機嫌な顔を表情にだしたまま僕はコレットさんを追った
「コレットさん」
「は?なによ!あんたのせいで追い出されたんじゃない!」
「ほらノエル君!ほっとこうよ!」
「いやいや・・・あの、一人で戻られるようなのでこれどうぞ」
小袋に、食料と水筒を1日分と、それとこん棒とナイフを渡す
「・・・施しをして、盗んだことチャラにしようって魂胆がみえてるのよ!」
「ふー・・・いこっ、この人には何言っても通じないよ」
シスレーは何度も深呼吸し怒らない様に必死に抑えている
「お気をつけてくださいね、後ブレスレットが気になるなら、あなたのお仲間の白髪の方が持っていそうです」
「シェードが?なんでよ!」
「知りませんよ、ただ僕らが出会った時に手に何か隠していそうだったので」
ずっとシスレーに手を引っ張られていた為、最後の言葉を口にすると踏ん張っていた足も力を抜きコレットさんとはその場を離れることになった
「むかつく、むかつく、むかつくーー!」
「ふふ、よくシスレー我慢しましたね」
「なんでノエル君は平気なのよ!ずっと言われっぱなしで!食料もあげて!」
「だって僕口弱いんですもん。それに言わせておけばいいんですよ、お互い確証がない言い合いは不毛なだけなので」
「変に大人ぶって!」
「ふふ、帰ったら慰めてくださいね」
「・・・それはそれであり・・・仕方ないな~ふふふ」
シスレーのご機嫌斜めも、一人の世界に入っていき落ち着きを取り戻しながらサーヤさん達へ
「かぁーー!ノエル、お前甘すぎんだよ!ほっときゃいいんだよ、なんなら野垂れ死にしておけばせいせいするぜ」
「アンナ」
「サーヤお前も気分が悪いってさっき言ってたじゃねーか」
「それはそうだけど、言い過ぎよ」
「みなさん僕は気にしてないので、気を取り直して進みましょう」
アンナさん達も僕が物資を分けていたのを見て、そう言ってくれるが、本当に野垂れ死にしていると、それこそ気分が悪くなると思うのだけど、最低限やったという事実を僕は作りたかっただけだった
後からああしておけばよかったと思わない用の自分の為の行いだった。それに僕は女性には甘いと前みんなに言われたがその通りなのだと思ってしまった
◇
居住区をでて、階段を下る予定だった道を登りの階段になり、別の道から、今日泊ったセーフティーエリアを目指すことになった。次は神殿のような太い石柱の柱が何本も上に伸びている開けた空間を抜けていく
「高いですねー」
「だね、なんのための空間なんだろ」
大きな柱がある以外は何も見当たらない
柱の何本かにはたいまつが掲げられているため明るさはあった
「とまって」
シスレーの指示でみな立ち止まる
二日目にして、みなの足並みが揃い前の人にぶつかる事もなくなっていた
みなが立ち止まり、静けさがただよっていると僕の耳にもカチャリカチャリと鎧の足音が聞こえる
「リビングアーマーだね」
「よっし、下がってろシスレー。行くぞデックス」
アンナさん達が前にでて構えていると、柱の物陰からリビングアーマーがでてきた
が、昨日エンカウントしたやつとは少し雰囲気がちがう感じだ。鎧に少し飾りがあり豪華なのだ
カン
「あぶねーな、奥にもう一体いるぞ」
僕らの注意を一体が引き付けている間に、後ろから矢が飛んできていた
危険察知が働いていたが、矢には対処するには矢の速度が早すぎた
それでも、デックスさんはその矢を弾き防いでいた
次に火の礫も飛んでくるのが見え
「アイスショット」
ジュッ
僕よりも早く火の礫をアイスショットで相殺して消した、ガナートさん
「今見えているのは、リビングプライムよ。周りにに射手と魔法使いを率いているPTだわ」
サーヤさんから新種の魔物の名前を聞くが、リビングが付くという事なので上位種なのは分かる
ドンドンドン足音を響かせ、そのプライムの後ろからデックスさんよりも一回り大きい体格の大きな盾を持ったやつと、レイピアを腰に下げた大楯持ちと比べたら子供のように見える剣士風の鎧が現れた
同じPT同士のような対決になろうとしていた
そんな所に、シスレーがいきなり短剣を抜きホルドさんと場所を変わるようにホルドさんを体で押しのけ
カンっと鉄と鉄が響く音が聞こえると
シスレーと相対していたのは、鎧というには乏しいが、一番身軽そうな小手にブーツの首なし鎧が短剣でシスレーとつばぜり合いをしていた
「アイスショット!」
僕がその鎧へアイスショットを当てると、吹き飛ぶように後ろへ引き綺麗な受け身ですぐに立ち上がり、リビングプライムの隣へ
すると僕が与えたダメージを回復するかのように、黒い光がその受け身をとった身軽なやつを回復していた
指揮官の豪華な鎧のリビングプライム、射手、魔法使い、大楯、レイピア、短剣にクレリックとこちらと同じ人数の敵が現れたのだ
「へー、同じ人数か」
「久しぶりだな、3年前の闘技場以来だなこういうPT戦は」
「そうね。みんな大まかな指揮をとるけど、各自の判断を尊重するわ」
何か・・・僕だけ仲間外れな気がしてならないな・・・まぁこっちは魔法使い過多の少しバランスが偏っているから仕方ない
個々で戦えば恐らく、プライム以外はみんな圧勝するのではないかと思う。だが、レイス戦後の為、みんなまだHP、MP共に全快でない為気が抜けないのは確かだった
「まずはアーチャーとクレリックをガナートとノエル君で狙って」
「はいよー」
「はい」
「デックスはガーディアンへ。アンナはレイピア。シスレーさん申し訳ないけどアサシンへ対応してほしいわ」
「おうまかせとけ」
「私が全員倒してやるからまってろ」
「はい、準備できてます」
「ホルド、私の側で私の指示と状況をみて回復」
「うっす」
サーヤさんが指示で各自相対する相手が決まり、陣形を整えた
デックスさんが初めにのそのそと大楯を構えて歩いていくと、サーヤさんがガーディアンと呼んだ大楯の首なし鎧も同じように中央へと歩いてくる
「シスレー、僕の側に」
「ううん、敵のアサシンはまた姿を消したから恐らくサーヤさんかホルドさんを狙ってくるよ、ノエル君は先に相手を倒してきて」
「・・・無茶苦茶な、簡単に言わないで下さいよ」
「レイス倒せたんだからできるできる」
「うへぇ・・・」
別にレイス倒せたのもたまたまで、初めて相対する敵は怖いのに・・・
「矢をうってくるわ!」
「僕が!バリア!」
そんな怖いと思っていても、急な指示に反応できるほどに戦闘慣れしてきていた
サーヤさんの声でバリアを展開しみんなの前にでると、僕の周りで矢が消滅した
射手へは僕らの魔法の有効射程距離外の為、はぁここにティアが居てくれたらと恋しく思う
僕らが射手の攻撃を阻んでいるときに、デックスさんとアンナさんはそれぞれの敵と相対し始めていた
「アイスショット!」
ガナートさんはまた敵の魔法からアンナさんを守る
それでも相手の魔法使いがこちらに攻撃してこないのは、向こうもここまでは射程距離外のようだ
「ノエル君、自由に動いていいから射手をまず倒して!」
「分かりました」
ガナートさんは敵の魔法使いの迎撃をメインに始めだし
サーヤさんも指示を出しながら初級魔法を使い、敵のリビングプライムがそれを迎撃する形となっていた
結局ホルドさんを守る形になったシスレーはその場を動けなくなり、自由に動けるのは僕と敵の射手だけなのだ
「マジックミサイル!」
MPはすでに全快になっていた。2重の杖をもち発動していく
ここには目隠しになる柱がいたるところに点在している。敵のアサシンもそれを利用しているためにこっちも利用させてもらうのだ
タタタタと勢いよく走り、柱の物陰に隠れ味方と敵から姿を一瞬消すと
ブリンク
射手がどの位置にいるのかつかめていなかったが、どの方角から撃ってきているのかは把握できていた
(ブリンク)
2回のブリンクで射手の姿を確認し
(ブリンク、アゾールフラッシュ!)
近距離からの拡散弾!散らばる前の光の礫が、パララララと全てが鎧にぶつかっていく
一気にすべての部位がバラバラになり、消滅した
「思ったよりもあっさりだ」
ドロップした矢筒と、魔石を拾い上げると次に神官だ
こいつはプライムの近くにいたな・・・魔法使いが先か・・・近いやつでいいか
(レビテーション!)
足音を消し、柱の物陰に隠れながら進んでいく
(いた!ブリンク!アイスピラー!)
神官の首なし鎧はプライムの近くにいた為、ブリンクで近距離攻撃をするにはリスクがあり中距離からの攻撃に
神官の後ろをとり、氷の柱で鎧を突き刺すとそのままの勢いで飛び柱にぶつかると、鎧はバラバラに砕け消滅していった
ここでMPが残り20近くなっているために、シスレー達のもとに戻ることに
ブリンクを一度使い、シスレーやサーヤさんの場所に戻ろうとするも発動せず・・・あっ二重!?
MP計算が2重のせいでくるってしまっていた。何たるしったいかと思いながらもマジックポーションを飲み2重の杖をしまう
走ってシスレー達の場所に戻ると、シスレーはまたアサシンと相対し、応戦していた
「シスレー!マジック」
「まってうちにやらせて!」
魔法で迎撃しようかと思ったが、シスレーも戦いたいようなので見守ることに。ホルドさんも横に控えているのでシスレーの言う通りにしている
「アーチャーと神官は倒しました」
「流石ね、くっウェインドスラッシュ!」
サーヤさんは返事をしてくれるが、プライムとの魔法のせめぎあいで劣勢に。MPが少なくなっている為、初級魔法がメインで、連発できないからのようだ
デックスさん達にも目を向けると、デックスさんは力で大楯をねじ伏せている。アンナさんもレイピア使いの鎧の右手や左肩などを吹き飛ばしている
ガナートさんも敵の攻撃の迎撃から、攻めに転じ優勢になっていた
ここはサーヤさんに手を貸すのがいいか・・・だけどMPもマジックミサイル2回ほどしか今は撃てないが、それはサーヤさんやガナートさんも同じで残り少ないはず
「マジックミサイル!」
躊躇いもあったが、マジックミサイルを発動しプライムへ飛んでいく
僕のマジックミサイルを剣、一振りで3つを消滅させたが
「エアロブラスト!」
追従するサーヤさんの魔法がプライムの腕を剣ごと吹き飛ばす
「アイスピラー!」
ガナートさんの魔法がそこに追い打ちをかけて、プライムへ飛びもう片方のうでを持っていく
「くらいやがれ!」
アンナさんが双剣で同時に右足を吹き飛ばすと、立てれなくなったプライムは片膝だけで立ち尽くし
「おらぁ!」
デックスさんの大楯の突進で残った左足と胴体がバラバラにトドメをさした
シュウウっと煙を立ち込めながら、プライムは消え
「あれ・・・丁度そっちも終わってるじゃん」
シスレーもアサシンを倒したようで、隣に歩いてきていた
「シスレー、お怪我はないですか?」
「うん、かすり傷一つなし!」
最初は強敵かと思った敵だったが、それほどのやつらでなく、個々の能力で全員敵を上回っていた為なんなく倒すことができたようだ
ダンジョンに入り、ゴースト系にはやられっぱなしだったアンナさん達もここにきてこれが実力だと言わんばかりの戦いかただった。いつの間に倒し、プライムに加勢したのか分からなかったからだ
でもまたMPがみんなきれてしまっただろうな・・・長いダンジョンでの移動は魔法使いはMP切れが多発するのだと、他の魔法使いと同じPTになって実感させられる
「サーヤ、ガナートお前らMPはどうだ?」
「私はまた10をきったよ」
「私もよ」
「俺は回復誰もしてないので20はありますよ」
「かぁ~、ここのダンジョンは全然すすめねーなー」
「そうね・・・いいように作られているわ」
レイスがでた住居区、恐らくこれが答えだ。このダンジョンのレベルは高いのだ
それにサイシアールは階層が分かれていたようだが、ここは入り組んでいるためいきなり強い敵がいるエリアにたまたまついてしまったという可能性もあるということだった
「サーヤさん、うちの予想だとこの先がここと繋がって、ここを行けばセーフティーエリアに戻れそうなきがします。予想ですが」
シスレーが地図を開きながら、サーヤさんに説明している
「なるほど・・・こことここが繋がっている可能性は?」
「居住区から階段を30段ほど登りました、なので高さだと繋がっているとしたらこっちですね」
シスレーすげー・・・階段の段数かぞえてたんだ・・・
「そうね、ではこの先に扉や通路があれば繋がっている可能性が高いのね」
「はい」
地図は見れていなかったが、シスレーの言葉に妙な説得力があり、サーヤさんもシスレーの提案を受けることに
「サーヤ、私はマジックポーション残り2になった」
「あっ俺も3個っす」
戦闘後に用心の為飲んでいたせいで、食料以外にも物資がきれかけているみたいだ
「・・・ノエル君、ポーション類なども余っているようなら売って頂くことできるかしら」
「いいですよ」
僕はダンジョン内で商人活動できるのかと、またひとつ就職活動ではなく起業のことも視野にいれる
「助かるわ・・・ごめんなさい。1個・・・銅貨5枚でいいかしら」
「えっ・・・」
サイシアールだと一つ銅貨1枚、岩街だと銅貨2枚だ。そんなに割高でいいのかと、チラっとシスレーをみると
「はい、それでいいですよ」
代わりにこたえてくれる、助かるなーもう
「持っているとかさ張るから・・・都度購入でいい?」
「はい、いいですよ」
サーヤさんにはイベントリの事は喋っている。詳しくは話していないが、サーヤさんなら効果も詳しくしっているはずだ
「ということだから、ガナート、ホルド足りなくなればノエル君から購入してね」
「うっす」
「はいよー」
方針が決まり、この石柱の部屋を隅から隅まで探索しマッピングしてからシスレーの予想する道へ行くことになった
「シスレー」
「なーに?」
「ダンジョンで商人活動って楽しそうじゃないですか?」
「ふふそうだねー、ノエル君ならぴったりの仕事だね」
「テレポート覚えたらそれも視野にいれてみます、もちろんシスレーも手伝ってくれるんですよね」
「もちろーん」
やりたい事もまだまだ増えて行き、戦いや冒険とは別に生活することにも生きがいを見出していた
「本来ここのセーフティーエリアを目指す計画と説明したと思うのだけど、やはり依頼がこの先のマッピングということなので、予定にないここのセーフティーエリアは目指さずにここ周辺をマッピングするわ」
当初の予定通り2個目のセーフティエリアはやめて、1個目のセーフティーエリア周辺の地図に埋まっていない場所を潰していく事になった
サーヤさんがコレットさんも近くにいることに気が付き、僕らは奥へ進むというとそこまで付いてくる気力がわかない様なのか・・・一人居住区を引き返していく
「大丈夫でしょうか?」
「そうね、心配だけど仕方ないわ」
「あんな奴ほっときゃいいんだよ」
「まぁ冒険者なんだ一人でなんとかするだろ」
一人でなんとかするっていっても・・・神官で装備ももってないのに?折角助けたのに
「シスレー、ちょっと物資わけてきますね」
「え!?・・・もう!うちもついてく!」
シスレーも不機嫌な顔を表情にだしたまま僕はコレットさんを追った
「コレットさん」
「は?なによ!あんたのせいで追い出されたんじゃない!」
「ほらノエル君!ほっとこうよ!」
「いやいや・・・あの、一人で戻られるようなのでこれどうぞ」
小袋に、食料と水筒を1日分と、それとこん棒とナイフを渡す
「・・・施しをして、盗んだことチャラにしようって魂胆がみえてるのよ!」
「ふー・・・いこっ、この人には何言っても通じないよ」
シスレーは何度も深呼吸し怒らない様に必死に抑えている
「お気をつけてくださいね、後ブレスレットが気になるなら、あなたのお仲間の白髪の方が持っていそうです」
「シェードが?なんでよ!」
「知りませんよ、ただ僕らが出会った時に手に何か隠していそうだったので」
ずっとシスレーに手を引っ張られていた為、最後の言葉を口にすると踏ん張っていた足も力を抜きコレットさんとはその場を離れることになった
「むかつく、むかつく、むかつくーー!」
「ふふ、よくシスレー我慢しましたね」
「なんでノエル君は平気なのよ!ずっと言われっぱなしで!食料もあげて!」
「だって僕口弱いんですもん。それに言わせておけばいいんですよ、お互い確証がない言い合いは不毛なだけなので」
「変に大人ぶって!」
「ふふ、帰ったら慰めてくださいね」
「・・・それはそれであり・・・仕方ないな~ふふふ」
シスレーのご機嫌斜めも、一人の世界に入っていき落ち着きを取り戻しながらサーヤさん達へ
「かぁーー!ノエル、お前甘すぎんだよ!ほっときゃいいんだよ、なんなら野垂れ死にしておけばせいせいするぜ」
「アンナ」
「サーヤお前も気分が悪いってさっき言ってたじゃねーか」
「それはそうだけど、言い過ぎよ」
「みなさん僕は気にしてないので、気を取り直して進みましょう」
アンナさん達も僕が物資を分けていたのを見て、そう言ってくれるが、本当に野垂れ死にしていると、それこそ気分が悪くなると思うのだけど、最低限やったという事実を僕は作りたかっただけだった
後からああしておけばよかったと思わない用の自分の為の行いだった。それに僕は女性には甘いと前みんなに言われたがその通りなのだと思ってしまった
◇
居住区をでて、階段を下る予定だった道を登りの階段になり、別の道から、今日泊ったセーフティーエリアを目指すことになった。次は神殿のような太い石柱の柱が何本も上に伸びている開けた空間を抜けていく
「高いですねー」
「だね、なんのための空間なんだろ」
大きな柱がある以外は何も見当たらない
柱の何本かにはたいまつが掲げられているため明るさはあった
「とまって」
シスレーの指示でみな立ち止まる
二日目にして、みなの足並みが揃い前の人にぶつかる事もなくなっていた
みなが立ち止まり、静けさがただよっていると僕の耳にもカチャリカチャリと鎧の足音が聞こえる
「リビングアーマーだね」
「よっし、下がってろシスレー。行くぞデックス」
アンナさん達が前にでて構えていると、柱の物陰からリビングアーマーがでてきた
が、昨日エンカウントしたやつとは少し雰囲気がちがう感じだ。鎧に少し飾りがあり豪華なのだ
カン
「あぶねーな、奥にもう一体いるぞ」
僕らの注意を一体が引き付けている間に、後ろから矢が飛んできていた
危険察知が働いていたが、矢には対処するには矢の速度が早すぎた
それでも、デックスさんはその矢を弾き防いでいた
次に火の礫も飛んでくるのが見え
「アイスショット」
ジュッ
僕よりも早く火の礫をアイスショットで相殺して消した、ガナートさん
「今見えているのは、リビングプライムよ。周りにに射手と魔法使いを率いているPTだわ」
サーヤさんから新種の魔物の名前を聞くが、リビングが付くという事なので上位種なのは分かる
ドンドンドン足音を響かせ、そのプライムの後ろからデックスさんよりも一回り大きい体格の大きな盾を持ったやつと、レイピアを腰に下げた大楯持ちと比べたら子供のように見える剣士風の鎧が現れた
同じPT同士のような対決になろうとしていた
そんな所に、シスレーがいきなり短剣を抜きホルドさんと場所を変わるようにホルドさんを体で押しのけ
カンっと鉄と鉄が響く音が聞こえると
シスレーと相対していたのは、鎧というには乏しいが、一番身軽そうな小手にブーツの首なし鎧が短剣でシスレーとつばぜり合いをしていた
「アイスショット!」
僕がその鎧へアイスショットを当てると、吹き飛ぶように後ろへ引き綺麗な受け身ですぐに立ち上がり、リビングプライムの隣へ
すると僕が与えたダメージを回復するかのように、黒い光がその受け身をとった身軽なやつを回復していた
指揮官の豪華な鎧のリビングプライム、射手、魔法使い、大楯、レイピア、短剣にクレリックとこちらと同じ人数の敵が現れたのだ
「へー、同じ人数か」
「久しぶりだな、3年前の闘技場以来だなこういうPT戦は」
「そうね。みんな大まかな指揮をとるけど、各自の判断を尊重するわ」
何か・・・僕だけ仲間外れな気がしてならないな・・・まぁこっちは魔法使い過多の少しバランスが偏っているから仕方ない
個々で戦えば恐らく、プライム以外はみんな圧勝するのではないかと思う。だが、レイス戦後の為、みんなまだHP、MP共に全快でない為気が抜けないのは確かだった
「まずはアーチャーとクレリックをガナートとノエル君で狙って」
「はいよー」
「はい」
「デックスはガーディアンへ。アンナはレイピア。シスレーさん申し訳ないけどアサシンへ対応してほしいわ」
「おうまかせとけ」
「私が全員倒してやるからまってろ」
「はい、準備できてます」
「ホルド、私の側で私の指示と状況をみて回復」
「うっす」
サーヤさんが指示で各自相対する相手が決まり、陣形を整えた
デックスさんが初めにのそのそと大楯を構えて歩いていくと、サーヤさんがガーディアンと呼んだ大楯の首なし鎧も同じように中央へと歩いてくる
「シスレー、僕の側に」
「ううん、敵のアサシンはまた姿を消したから恐らくサーヤさんかホルドさんを狙ってくるよ、ノエル君は先に相手を倒してきて」
「・・・無茶苦茶な、簡単に言わないで下さいよ」
「レイス倒せたんだからできるできる」
「うへぇ・・・」
別にレイス倒せたのもたまたまで、初めて相対する敵は怖いのに・・・
「矢をうってくるわ!」
「僕が!バリア!」
そんな怖いと思っていても、急な指示に反応できるほどに戦闘慣れしてきていた
サーヤさんの声でバリアを展開しみんなの前にでると、僕の周りで矢が消滅した
射手へは僕らの魔法の有効射程距離外の為、はぁここにティアが居てくれたらと恋しく思う
僕らが射手の攻撃を阻んでいるときに、デックスさんとアンナさんはそれぞれの敵と相対し始めていた
「アイスショット!」
ガナートさんはまた敵の魔法からアンナさんを守る
それでも相手の魔法使いがこちらに攻撃してこないのは、向こうもここまでは射程距離外のようだ
「ノエル君、自由に動いていいから射手をまず倒して!」
「分かりました」
ガナートさんは敵の魔法使いの迎撃をメインに始めだし
サーヤさんも指示を出しながら初級魔法を使い、敵のリビングプライムがそれを迎撃する形となっていた
結局ホルドさんを守る形になったシスレーはその場を動けなくなり、自由に動けるのは僕と敵の射手だけなのだ
「マジックミサイル!」
MPはすでに全快になっていた。2重の杖をもち発動していく
ここには目隠しになる柱がいたるところに点在している。敵のアサシンもそれを利用しているためにこっちも利用させてもらうのだ
タタタタと勢いよく走り、柱の物陰に隠れ味方と敵から姿を一瞬消すと
ブリンク
射手がどの位置にいるのかつかめていなかったが、どの方角から撃ってきているのかは把握できていた
(ブリンク)
2回のブリンクで射手の姿を確認し
(ブリンク、アゾールフラッシュ!)
近距離からの拡散弾!散らばる前の光の礫が、パララララと全てが鎧にぶつかっていく
一気にすべての部位がバラバラになり、消滅した
「思ったよりもあっさりだ」
ドロップした矢筒と、魔石を拾い上げると次に神官だ
こいつはプライムの近くにいたな・・・魔法使いが先か・・・近いやつでいいか
(レビテーション!)
足音を消し、柱の物陰に隠れながら進んでいく
(いた!ブリンク!アイスピラー!)
神官の首なし鎧はプライムの近くにいた為、ブリンクで近距離攻撃をするにはリスクがあり中距離からの攻撃に
神官の後ろをとり、氷の柱で鎧を突き刺すとそのままの勢いで飛び柱にぶつかると、鎧はバラバラに砕け消滅していった
ここでMPが残り20近くなっているために、シスレー達のもとに戻ることに
ブリンクを一度使い、シスレーやサーヤさんの場所に戻ろうとするも発動せず・・・あっ二重!?
MP計算が2重のせいでくるってしまっていた。何たるしったいかと思いながらもマジックポーションを飲み2重の杖をしまう
走ってシスレー達の場所に戻ると、シスレーはまたアサシンと相対し、応戦していた
「シスレー!マジック」
「まってうちにやらせて!」
魔法で迎撃しようかと思ったが、シスレーも戦いたいようなので見守ることに。ホルドさんも横に控えているのでシスレーの言う通りにしている
「アーチャーと神官は倒しました」
「流石ね、くっウェインドスラッシュ!」
サーヤさんは返事をしてくれるが、プライムとの魔法のせめぎあいで劣勢に。MPが少なくなっている為、初級魔法がメインで、連発できないからのようだ
デックスさん達にも目を向けると、デックスさんは力で大楯をねじ伏せている。アンナさんもレイピア使いの鎧の右手や左肩などを吹き飛ばしている
ガナートさんも敵の攻撃の迎撃から、攻めに転じ優勢になっていた
ここはサーヤさんに手を貸すのがいいか・・・だけどMPもマジックミサイル2回ほどしか今は撃てないが、それはサーヤさんやガナートさんも同じで残り少ないはず
「マジックミサイル!」
躊躇いもあったが、マジックミサイルを発動しプライムへ飛んでいく
僕のマジックミサイルを剣、一振りで3つを消滅させたが
「エアロブラスト!」
追従するサーヤさんの魔法がプライムの腕を剣ごと吹き飛ばす
「アイスピラー!」
ガナートさんの魔法がそこに追い打ちをかけて、プライムへ飛びもう片方のうでを持っていく
「くらいやがれ!」
アンナさんが双剣で同時に右足を吹き飛ばすと、立てれなくなったプライムは片膝だけで立ち尽くし
「おらぁ!」
デックスさんの大楯の突進で残った左足と胴体がバラバラにトドメをさした
シュウウっと煙を立ち込めながら、プライムは消え
「あれ・・・丁度そっちも終わってるじゃん」
シスレーもアサシンを倒したようで、隣に歩いてきていた
「シスレー、お怪我はないですか?」
「うん、かすり傷一つなし!」
最初は強敵かと思った敵だったが、それほどのやつらでなく、個々の能力で全員敵を上回っていた為なんなく倒すことができたようだ
ダンジョンに入り、ゴースト系にはやられっぱなしだったアンナさん達もここにきてこれが実力だと言わんばかりの戦いかただった。いつの間に倒し、プライムに加勢したのか分からなかったからだ
でもまたMPがみんなきれてしまっただろうな・・・長いダンジョンでの移動は魔法使いはMP切れが多発するのだと、他の魔法使いと同じPTになって実感させられる
「サーヤ、ガナートお前らMPはどうだ?」
「私はまた10をきったよ」
「私もよ」
「俺は回復誰もしてないので20はありますよ」
「かぁ~、ここのダンジョンは全然すすめねーなー」
「そうね・・・いいように作られているわ」
レイスがでた住居区、恐らくこれが答えだ。このダンジョンのレベルは高いのだ
それにサイシアールは階層が分かれていたようだが、ここは入り組んでいるためいきなり強い敵がいるエリアにたまたまついてしまったという可能性もあるということだった
「サーヤさん、うちの予想だとこの先がここと繋がって、ここを行けばセーフティーエリアに戻れそうなきがします。予想ですが」
シスレーが地図を開きながら、サーヤさんに説明している
「なるほど・・・こことここが繋がっている可能性は?」
「居住区から階段を30段ほど登りました、なので高さだと繋がっているとしたらこっちですね」
シスレーすげー・・・階段の段数かぞえてたんだ・・・
「そうね、ではこの先に扉や通路があれば繋がっている可能性が高いのね」
「はい」
地図は見れていなかったが、シスレーの言葉に妙な説得力があり、サーヤさんもシスレーの提案を受けることに
「サーヤ、私はマジックポーション残り2になった」
「あっ俺も3個っす」
戦闘後に用心の為飲んでいたせいで、食料以外にも物資がきれかけているみたいだ
「・・・ノエル君、ポーション類なども余っているようなら売って頂くことできるかしら」
「いいですよ」
僕はダンジョン内で商人活動できるのかと、またひとつ就職活動ではなく起業のことも視野にいれる
「助かるわ・・・ごめんなさい。1個・・・銅貨5枚でいいかしら」
「えっ・・・」
サイシアールだと一つ銅貨1枚、岩街だと銅貨2枚だ。そんなに割高でいいのかと、チラっとシスレーをみると
「はい、それでいいですよ」
代わりにこたえてくれる、助かるなーもう
「持っているとかさ張るから・・・都度購入でいい?」
「はい、いいですよ」
サーヤさんにはイベントリの事は喋っている。詳しくは話していないが、サーヤさんなら効果も詳しくしっているはずだ
「ということだから、ガナート、ホルド足りなくなればノエル君から購入してね」
「うっす」
「はいよー」
方針が決まり、この石柱の部屋を隅から隅まで探索しマッピングしてからシスレーの予想する道へ行くことになった
「シスレー」
「なーに?」
「ダンジョンで商人活動って楽しそうじゃないですか?」
「ふふそうだねー、ノエル君ならぴったりの仕事だね」
「テレポート覚えたらそれも視野にいれてみます、もちろんシスレーも手伝ってくれるんですよね」
「もちろーん」
やりたい事もまだまだ増えて行き、戦いや冒険とは別に生活することにも生きがいを見出していた
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しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
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鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
大和型戦艦、異世界に転移する。
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※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
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