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第142話 リーダーの憂鬱

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翌日、シスレーと二人物資やスキルブックの調達をし、家に戻るとサーヤさんからの手紙が届いていた

依頼の内容は、湿地ダンジョン調査の傭兵という理由だった。一日一人銀貨2枚の報酬でシスレーは罠解除を専門とし戦闘へは参加、不参加の自由など事細かに決まっている依頼書だった

「なぁお前らに臨時のPT依頼がきてるがどうするんだ?」

「ギルドを通していて、相手はCランクですよね?僕は引き受けていいと思ってますが」

「行先は湿地のダンジョンか」

「うちらが先に行っておけばアル君達と行くとき、勝手を分かってるとスムーズじゃない?」

「えー、2人だけ先にいっちゃうのー?ずるーい」

「相手はCランクで、メンバーは5人か・・・ミードさんも他所の高ランクの事みろっていってたよな」

「ですよね、僕もそれを思ったので受けてもいいかなと思いました」

「わたくしもいいと思いますわ、ノエルさんが一緒ならシスレーは大丈夫だと思いますもの」

「えーずるいよー」

「シスレーさんが罠の内容を把握しておくのは、すごくいいことだと思うわ」

みんなで話合いをする中で、ティアだけが反対意見で、ナタリー、サリアは今後のことも考え賛成をしている。そのみんなの意見をまとめたようにアルが

「よっし、この依頼うけるか。ノエル、シスレー頼むぞ」

「えーー、射手は募集してないの?」

「二人ともがんばってくださいね」

「はい、明日から準備しますよ」

「ノエル達、何か食べたい食事はあるかしら?明日作り置きしておくわ」

「あっありがとうございます!」

「うちパンいっぱい!」

サリア・・・相手が悪くなかったら君がナンバーワンですよ・・・

アルが受けるという事を決めてくれた為、ぼくらはその手紙をもってギルドへ向かった

ギルドで久しぶりに受付へ並び事務的作業をするのだが・・・

いつもアルが全てしてくれていた為、こういうのを目にする機会が少なかった。が、手続きはそれほどめんどくさいわけでは無かったのはシスレーがすいすいとやってくれたからだ

「シスレー、ありがとうございます」

「ううん、道中とかはノエル君に頼ることになりそうだからね、このぐらいはやるよ」

僕ら二人が1っか月ほど抜けるという事でアル達も何か依頼を受けるようで、一緒にギルドにきて依頼票を眺めている

「おう、受けたか?」

「はい、シスレーがほぼ手続きしてくれました」

「そうか、でCランクってなんて名前だったんだ?」

「う~ん、一応依頼主だから秘密保守契約で喋っちゃいけないことになってるよ」

「シスレー、お前そんな真面目だったか?まぁいい、Cランクなんだから怪しいとこじゃないだろ」

アルなりに僕らの心配をしてくれていたようだ

「はい、アルも知っている所でしたよ。アルはいい依頼ありましたか?」

「ノエルがいないからあまり遠出はないよなー・・・はぁティアをどうやって依頼に連れていくかだよな」

「ふふ、ずっと不機嫌ですもんね」

「俺の立場になって考えろよ、お前ら二人が抜けて戦力半減。ティアがこないと遠距離がいねーから依頼も限られてくる・・・はぁ・・・」

何度も依頼票をみながらため息をはくアル。いつもこんな感じで一人で依頼を見繕ってくるのかと、意外なアルの一面をみてしまい、アルはリーダーをやっているのだと改めて思った

「シスレー、シスレーも前はこんな感じで依頼を決めてたんですか?」

「う~ん、そうだね。エマとシンは結構わがままだったからねー」

「やっぱり、リーダーって大変ですね」

いまだ依頼票とにらめっこするアルを眺めながら、シスレーの昔の苦労話などを聞くのだった
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