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第46話 討伐隊の報酬

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シスレーへ指輪を渡した翌日、今日は物件探しとギルドへ討伐隊として報告と魔石の買取をしてもらうことになっている

「んんーーっ良く寝た!」

上半身だけ起き上がり、背伸びをする

時間は6時30分かー、シスレーもアルもまだ寝ている

ギルドへの報告は混みあっていない、9時頃いくことになっているのだ

いつも通り散歩にでかけますと書き置きし町へ繰り出すことにした

いつもの市場でブラブラしているが、丘の上の宮殿は何なのだろうと疑問に思った。ここセイクリッドストーンにきても行った場所は数少なく、まだどこに何があるのか全然分からなかった。ダンジョンがどこにあるかも分からず、シスレーが絵を描いたりと詳しそうなので教えて貰おう

そんなことを思い市場をブラつけば、時間は8時を過ぎていた

「メルさんのとこは8時からだよなー、そこよって宿屋に帰ろっかな?」

お礼がてら朝は基本的に自由なので、朝いちの掃除の時間に行くことにしようと思っていたのだ。市場で果実水を買い収納に入れてお土産も準備ばっちり

カラン

「いらっしゃーい、あっ今日もきてくれたんだ」

想像どおりメルさんは掃除をしていた、僕をみるなり笑顔になるのがみえた

「はい昨日の指輪とても喜んでもらいました、そのお礼がいいたくて、ありがとうございます」

「そんなことわざわざ良いのに」

ふふっと柔らかい笑顔を向ける

「いつもの場所にリコール掛けたらいいですか」

「あら?また買うの?」

僕がリコールを掛けるというので、メルさんが勘違いしたようだ

「いえいえ、金貨をそんなぽんぽん使えるほどお金もってないですよ。ただ時間が空いたので先ほど言った通り、お礼とついでにリコールを掛けにです。これ市場で買ってきたものです、リンゴとモモどちらがいいですか?」

僕は笑いながら答えた、金貨1枚10万円ほどの価値計算だ、僕が自由に使えるお金はもう金貨3枚を切っている

「ほんとにそれだけで来てくれたんだ!?冒険者には珍しいぐらい律儀ねー、じゃあモモ頂くね。ありがとう」

メルさんは驚いた様子でそういった

「街にいたらMP使う事もないですし、当分はダンジョンにもいかないと思うのでそれならメルさんのお役に立てた方がいいじゃないですか」

僕には関係ないがそれらしいことも言った後に、お店全体にリコールを掛けた

「ありがとね!いやぁほんと助かるわよ」

メルさんも満足そうだ

「いえいえ、では用事がありますので帰りますね、また来ますね」

「もう帰っちゃうの?ゆっくりしていけばいいのに」

僕は帰ろうとすると引き留められたが、時間はもう9時になろうとしている

魔石は僕がもっているのでアルたちと一緒にギルドへ行かなければいけないのだ

「すいません、僕もゆっくりお話ししたいのですが、PTメンバーと待ち合わせしてますのでまた今度お願いします」

申し訳なさそうに僕がいうので、メルさんもがっかりしたようだが、分かってくれた

「うん、大丈夫よ、またおいで。私のおすすめのお茶菓子用意しとくわ」

「はい!ではまたきます」

メルさんの店をあとに、速足で宿にもどった


宿の前に仁王立ちをしているアルとシスレーをみつけたので、小走りで急いできたという感じをだして声を掛けた

「はぁはぁ、すいません遅れてしまって」

「何がはぁはぁだ、魔物に襲われた時も息一つあがってなかったじゃねーか」

ぎくりっ確かにそうだった

「アハハ、バレましたか・・・おはようございます、気を取り直してギルドへ行きましょう」

「お前がいうなっ!まったく何を毎日あさからブラブラしてんだよ」

「いやぁ・・・見慣れない街って楽しいじゃないですか、それに市場で掘り出し物探すの楽しいですよ?今度アルも一緒に行きましょうよ」

朝の散歩の良さを教えてあげたら、アルも考えを変えてくれるかも

「お前と一緒って朝一だろ?やだね」

せっかく人が誘ってるっていうのに、こいつはー、性根を叩き直さなければいけないな!

「朝いちばんがいいのがあるに決まってるじゃないですか!ぐずぐずしてたら売れちゃいますよ!」

「あほか、鑑定なんてアビリティみんな持ってるわけじゃないんだ、どんな時間だろうといいものは残ってるときは残ってるもんだ」

ぐぬぬ・・・一理ある・・・

「まぁまぁ、とりあえずギルドへ行こうよ」

シスレーが仲裁をするようにギルドへ行くようすすめる

「あぁそうだな、まったくいらない時間使っちまったぜ」

アルがぼやく後ろをついて行きながらシスレーにも謝る

「シスレーもごめんね遅れちゃって」

「ううん、うちは気にしてないよ、それよりもギルドへ向かいながら何かいいものあったのか、教えてよ」

やっぱ器の大きさがアルと違うわー、アルは自分は寝坊をよくするくせに人のこととなると!

「シスレーは優しいですね、今日見つけたものじゃないんですけど、盾買ったんですよ。これです」

イベントリから小盾を取り出した

「ふ~ん・・・ミスリル製かな?」

シスレーに小盾を渡すとぐるりと一周みてミスリルだと当てた

「はい、そうだと言ってましたね。付加効果もついてますよ」

僕がそういうと前に歩いていたアルが後ろを振り返り

「付加効果?なんだそれは」

「あっやっぱり聞いてました?ふふ、こういう事は食いつきいいですよね」

ミスリルといった時点で、そわそわしているのが見えたが。付加効果という言葉には抗えなかったようだ

パシンッと頭をはたかれた

「いった~、え?なんで叩いたんですか?」

「いや・・・なんかむかつく顔してたから」

「なんですかそれ・・・付加効果は浮遊がついてます」

腑に落ちないが、話が脱線しそうなのでスキルについて話をした

「浮遊?うくってこと?」

「こんな感じです」

盾を空中に浮かべて、ゆっくりと動かした

「え!?すごーい!操作できるの??」

「はい、わりと自由に動かせますよ」

「でもそんな小さい盾じゃ何もまもれねーだろ」

その言葉にイラっときたので小盾をアルにぶつける

アルにぶつかると小盾は地面に落ちるので、もう一度浮遊を使い浮かせた

「いってー!何すんだよ!」

「小盾君が怒ったみたいで、ぶつかっていきました」

「ぷぷ、ノエル君面白いね」

「今のは突進速度の半分の速さなので、もう少し速く動かしてぶつけるといいダメージが期待できますよ」

ぶつけた肩をさすさすしているアルへ言い放つ

「盾じゃなくて、浮遊ナイフとかだったらもっと強かったのにな」

アルは反論するかのように、そう吐き捨てると歩き始めた

「くっ・・・いえ盾の方が便利ですよ」

僕は盾をなでなでしながら、盾を可愛がった

「ほんとアル君とノエル君ってほかの男たちと違って面白いね」

ギルドへ向かう前に袋に魔石を詰め込んで買取カウンターへ

今回の討伐隊の報酬は、全て入手したものは各自の物になっているのだ

魔石は森を掃討した時にかなり手に入ったから、これだけでもいい額になるんじゃないかな

買取カウンターへ魔石を渡し、量が量なのですこし待つことになった

岩街のギルドはダンジョン街のギルドよりも大きく、それでいて綺麗なのだ、一度きたけどそこまでじっくり見なかった為今日が初めての気分だ。やはり採れる物資上、この街は豊かな街のようだった

受付も5か所あって、受付嬢や職員もたくさんいるようだ

査定が終わり、サイシアールと同じように紙を渡されて受付に行くよう指示される

受付へ行き、アルが紙を渡すとお金が入っている袋をもらえる

「こちらが買取金額と討伐隊への参加報酬です」

シスレーも途中でPTに入ったけど、討伐隊への参加報酬は一人金貨1枚なのでアルがまとめて受け取った

「あとアルフレッドさんに騎士団様から早めに、騎士団本部へ顔をだうすようにと伝言をお預かりしております。詳細はこちらをご確認してください」

アルは受付嬢から袋と手紙をもらいギルドから出ることにした

「金貨8枚あるとはな、結構な金額になったな」

目が¥マークになるアル

「ですね、もっとかたっぱしから魔物をしまっていけばよかった」

「それで騎士団からの手紙はなんて書いてあるの?」

「そうだったな、早めに顔を出すようにって言われたな、ちょっと見てみるか」

アルはくるくると書状のように丸められた紙を伸ばし読む

「ほー、正式に勲章が授与されることになったようだぜ、報奨金も報告時真偽分金貨10枚と成果報酬で金貨30枚だとよ」

落ち着いたように話しているが、顔は満面の笑みだ

「おぉ・・・お金の感覚が変わってきそうです・・・」

(日本円だと合わせて400万円・・・これが冒険者ドリーム)

それか金貨1枚10万円とおもったけど、本当はもう少し価値が低いのかもしれない様だ

「本当にね、うちも冒険者やって3年ほどだけど、こんな短期間にまとまった金額はじめてだよ」

シスレーは冒険者歴は3年なのか、そういえばレベルってどんな感じなんだろ?

「じゃあ俺は騎士団に顔だしてくるぜ、物件探しはお前たちに任せていいか?」

お金にくらんだのだろうアルは、騎士団に早く行きたいようだった

「そうですねー、下見だけぐらいなら僕達だけでしてもいいかもしれませんね」

「だね、今日決めるわけじゃないし、何件か絞っておけば次みるとき楽になるもんね」

シスレーもいいようだったので、2人でいくことになった
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