上 下
1 / 10

エピローグ

しおりを挟む
10年前 戦争があった

………いや戦争ならば今ままで幾度となくあった
90年前の枢軸国と連合国が戦った太平洋戦争もそうだ

私が言う戦争とは
中華人民共和国による
台湾への軍事侵攻のことだ

予め進行は予知できていたものの
数の暴力には抗えず第2作戦区以外を掌握されるも
兵士たちの奇跡的な反撃により領土を回復し
和平交渉を行い 正当な独立を果たしたと言う嘘のような話
だが事実には変わりない
いくつかの隠し事はあるだろうが

台湾テレビのディレクターであった私、
李明明は特番でこの戦争についてすることになり
各国の様々な作戦記録、通信記録を読み漁っていた

そこで見つけた


空の片割れ という単語


どうやら空軍関係の通信に多く散見されるようだ
気になった私は関係各所に連絡を取ったが
わかったのは
空の片割れと呼ばれた男は傭兵パイロット
傭兵であるがため
正式な記録は残っていないということだった
いくつか古参兵から話を聞けたが
そこで聞けたのは凄腕のパイロットだったと言うことだけ


唯一、彼、空の片割れと呼ばれた男が在籍していたという
空軍志航基地の元司令官
張明名 元空軍少将から手がかりとなりそうな
物をもらった


彼の相棒と言うべき
整備兵 MS.SASENOの連絡先だ

私は彼女に会い話しを聞くため
日本へと飛んだ





2036年 日本国首都 東京 品川駅前のとあるカフェ


「あなたが私を訪ねてきた李さん?」

「えぇ 今日はよろしくお願いします」

私に話しかけてきたのは想像していたよりもかなり若い
…30代前半の女性だった
一見お淑やかで戦場なんて無関係に見える

「彼、あのエースパイロットについてよね?」

Ms.SASENOは常連のようで
マスターにいつものと告げて話し始めた

「はい 張少将から、あなたなら何か教えてくれるかもしれないと」

「話すと長いわよ いい?」

そう前置きをすると彼女は話し始めた
彼の航跡を
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

戦艦タナガーin太平洋

みにみ
歴史・時代
コンベース港でメビウス1率いる ISAF部隊に撃破され沈んだタナガー だがクルーたちが目を覚ますと そこは1942年の柱島泊地!?!?

それでも僕は空を舞う

みにみ
SF
この空を覆う 恐怖 悲しみ 畏怖 敬意 美しさ 大地を覆う 恐怖 幸せ  それを守るために空に舞う、1人の男と それを待つ1人の女の物語

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

零空(レイクウ) Empty Sky イノセント・スカイ

M921
SF
戦争はどこで起きても不思議ではない。 何が火種で起きるかわからない 一体何が正義で何が悪なのかそれさえもわからない。 傭兵…金で買われ戦場へ行き任務を遂行する まるでロボットのように。 そこに私情はない。 命はチェスの駒と一緒… 金で作られた翼でこの空を舞い叩き落とすだけ 私たちは傭兵。そこに命はない…… あらすじ ある日東京上空に国籍不明の戦闘機が出現 自衛隊も出撃するが手も足も出ず地上も占領されてしまう。 そこで日本政府より傭兵部隊であるフェニックス隊、リュコス隊へ国籍不明部隊を東京から追い出してほしいとの依頼が入る 一体どこの国なのか、目的はなんなのか。 そして、命とはなんなのか。 何を思い空を飛ぶ?金のためか?己の思想か? 愛するもののためか? 鋼の翼で不死鳥が空を舞う 「フェニックス隊!エンゲージ!!」 《ウィルコ!》 世界観は地球をもう一回り大きくして実際ある国と架空の国を織り交ぜている感じです。 パラレルワールドとして見てください。 ※本作はフィクションです。実際にある団体、組織とは何も関係ありません。ご了承の方のみ閲覧ください。

短編歴史小説集

永瀬 史乃
歴史・時代
 徒然なるままに日暮らしスマホに向かひて書いた歴史物をまとめました。  一作品2000〜4000字程度。日本史・東洋史混ざっています。  以前、投稿済みの作品もまとめて短編集とすることにしました。  準中華風、遊郭、大奥ものが多くなるかと思います。  表紙は「かんたん表紙メーカー」様HP にて作成しました。

大航海時代 日本語版

藤瀬 慶久
歴史・時代
日本にも大航海時代があった――― 関ケ原合戦に勝利した徳川家康は、香木『伽羅』を求めて朱印船と呼ばれる交易船を東南アジア各地に派遣した それはあたかも、香辛料を求めてアジア航路を開拓したヨーロッパ諸国の後を追うが如くであった ―――鎖国前夜の1631年 坂本龍馬に先駆けること200年以上前 東の果てから世界の海へと漕ぎ出した、角屋七郎兵衛栄吉の人生を描く海洋冒険ロマン 『小説家になろう』で掲載中の拙稿「近江の轍」のサイドストーリーシリーズです ※この小説は『小説家になろう』『カクヨム』『アルファポリス』で掲載します

新・大東亜戦争改

みたろ
歴史・時代
前作の「新・大東亜戦争」の内容をさらに深く彫り込んだ話となっています。第二次世界大戦のifの話となっております。

幕末博徒伝

雨川 海(旧 つくね)
歴史・時代
江戸時代、五街道の内の一つ、甲州街道が整備され、宿場町として賑わった勝沼は、天領、つまり、徳川幕府の直轄地として代官所が置かれていた。この頃、江戸幕府の財政は厳しく、役人の数も少なかったので、年貢の徴収だけで手がいっぱいになり、治安までは手が回らなかった。その為、近隣在所から無宿人、博徒、浪人などが流れ込み、無政府状態になっていた。これは、無頼の徒が活躍する任侠物語。

処理中です...