押し花

色彩

深く、重く、沈んでいく
心は軽くマシュマロのようで

そのマシュマロは海に浮くのか
それとも煌めきながら深い海の底へ沈んでいくのか
そんな事を考えながら色彩に飲まれ漂う
自分の色を欲しながら

この海では色彩が乱れ
それさえも美しさを帯びている
ピカピカ、パタパタ、ギラギラ、サラサラ
周りを見渡せば他人の色で溢れている
知らぬ間に自分の存在が消えるほどの広大な世界だった

そして段々と
蒼い、暗い、甘い深海へ
マシュマロに個性という重みが重ねられる
そうして認められる色調になっていった

その色はどんな色？
果たしてそれはほんとに自分が欲した色？
分からない、私は漂っていただけだから
ただ息を保つのに必死だったから
ただただ、分からない

嗚呼、こんなにも色彩で満たされているのに
私の喉は渇いたまま
でも、いつの日にか自分だけの色を手にした時
自分の色も輝ける事が出来るのかな
そんな日を夢に見ながら今日も眠りにつく

ある日、夢を見た
深く、重く、沈んでいく
深海の色彩に包み込まれるような、そんな夢
夢から醒めた瞳は、煌く海のように輝いて