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14・俺の後悔(リシェ視点)

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 こんなにかわいい子が俺のお嫁さんになるだなんて! 俺は物凄く感激して、それで。
 ……――昨夜のことは、俺も悪いとは思ってるんだ。
 俺は閨だとかなんだとかのことは、最低限のことしか知らなかった。
 相手が女の子なら膣に、男の子ならお尻の穴に勃起した俺のそれを入れるって。
 それ以外はお嫁さんが知っているって聞いていた。
 でも初夜は威厳を持って、主導権は俺が取らなければならないとも言われていて。それにサフィルがかわいくて。この子と初夜を迎えられるんだって思ったらたまらなかったってのもある。
 だから頑張って威厳があるっぽいことを言って強引に事を進めた。
 よくわからないけど、入れればいいんだってそう思ってた。
 ……まさかあんなに血が出るなんて。
 初めては血が出るものなのだとは聞いていた。
 だから血の匂いがしたって気にしなかったし、入れてからはもう、気持ちよくて堪らなくて。
 いや、ものすっごくきつくて痛くもあったんだけど、それ以上に気持ちよかったんだ。
 そっからは衝動のまま腰を振った。
 夢中でいっぱい出して、腰を振って、気持ちよくて止まらなくて、我を忘れて気付いたら空が白んでいた。
 明け方までずっとサフィルを放せなかったんだってわかった。
 サフィルは悲鳴を上げていたと思う。
 痛いとも言ってた。
 でも、はじめては痛いとも聞いていたし、そのうち慣れるんだろうって、だから。
 ようやく落ち着いて辺りを見たら、物凄くいっぱい血が出ててサフィルはぐったりしてて血の気がなくて。俺はなんてことをしてしまったんだろうって、頭が真っ白になった。
 サフィルには勿論謝ったし、司祭にも物凄く怒られた。
 今は、ひどいことをしたってちゃんとわかってる。
 ていうか、わからないならせめてサフィルに聞かなければならなかったんだ。
 サフィルは待ってって言ってたのに、俺は全然話を聞かなかった。
 威厳を持たなければってそう思って、でも威厳を持つのと乱暴にするのは違うって怒られて、その通りだって、そう思った。
 サフィルはかわいそうに怯えてる。
 今も多分緊張してる。
 祭事の最中もそうだし、夕食もなんだかぎこちなかった。
 でも話しかけたら応えてくれてすごく嬉しい。
 夕食が終わったらまた閨だ。
 出来ればやっぱりサフィルとは、せめて一緒に寝たいと思う。
 昨日の気持ちよかったことを思い出したら我慢できるか不安だけど、でも俺は別にサフィルを怖がらせたいわけでも、痛めつけたいわけでもない。大事にしたいんだ。
 だってせっかく俺の所に来てくれたお嫁さんなんだ。それにサフィルはすっごくかわいい。
 ずっとずっと一緒にいて欲しい。だから。
 今夜はちょっとでも、せめて話だけでも出来ればいいな、そう思いながら、行儀よく夕食を摂るサフィルのかわいい姿を眺めて。とっても機嫌よく、夕食を済ませたのだった。
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