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101.飲み会
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「オリビエいいか?」
ダビアがそう声をかけてきたのはバーベキューから2週間ほどたった頃だった
「どうかした?」
「ああ、前に行ってた飲み会の件」
「日が決まったの?」
「決まった。3日後なんだけどいいか?」
「3日後?休み前の風の日ね。大丈夫よ」
3日もあれば材料も揃えられるだろう
「何か希望は?」
「チーズと…あと生ハムの入ったサンドイッチ、揚げ物あたりか」
「了解。チーズはバーベキューの時の盛り合わせでいい?シュロとマロニエのおかげでストックが大量にあるの」
「大歓迎だ。そういや大量に取って来てたんだったか?」
「そ。私が見たことない種類も入ってたわ。流石にもう新種は出ないと思うけど…」
「お前も大概調べつくしてるもんな」
ダビアの言う通り迷宮の攻略情報は着々と更新されている
特に食材関連は皆も協力してくれるからかなり詳しい
「ちょっと持って行く?」
「おう。サンキュー」
嬉しそうに言う
そういえばダビアはチーズも好物だったっけ
「屋台で食ってからこっちに来る予定だから」
「オッケー19時半スタートくらいで用意する」
「了解。じゃぁ頼むな」
ダビアはそう言って出て行った
「ノリノリだな」
「よっぽど楽しみなのね」
「まぁ本当はもっと早くやりたかったみたいだからな。なのに騎士側の休みが合わなかったらしい」
「なるほどね。待ちに待った何とやらってことか」
そりゃノリノリにもなるわ
「ダビア達って付き合い始めたらどうなるのかな」
「どうって?」
「ここから出ていくのかなって」
「いや。結婚でもしないかぎりはいるんじゃないか。そこまで踏み込まれるのを許す奴らじゃないし」
「それはロキも一緒だったんでしょう?」
「…」
ロキが視線をそらした
そのバツが悪そうな顔に思わず笑ってしまったのだけど…
「明日は寝不足だな」
呟くように言うロキに表情が固まった
「えっと、ロキ?」
「なんだ?」
「…ごめん?」
「何の謝罪かわからんな。ほら、メニュー考えるんだろ?」
さっきまでのことを完全にかき消すように投げかけて来る
今夜は散々意地悪されるんだろうと、どこか覚悟を決めてメニューを考えた
そして迎えた当日、テラス席に灯りをともして料理を並べているとダビア達がやってきた
「悪いなオリビエ」
「気にしないで」
そう返しながらやってきたメンバーを見る
4人は知ってるから初対面の女性騎士二人に会釈する
「こんばんわ。このカフェのオーナーのオリビエです」
「フジェ所属になったアニーです。カフェの事は皆から聞いてて一度来てみたかったの」
「同じくエレノアよ。よろしく」
2人の印象は気さくな人って感じかな
「オリビエ少なくないか?」
テーブルに並んだ料理を見てダビアが不満そうに言う
「揚げ物は今からなの。出来たものから運ぶわ。グラスやカップはこっちのテーブルに有るから必要なら使って。この中には氷が入れてあるから冷やすのにどうぞ」
何となくビンごと行きそうなイメージがあるけど…
「助かるよ。クロキュスは?」
「ロキは中で本読んでるよ」
「あぁ、いつもの場所か」
「お気に入りなんだって。じゃぁ私は料理の続きに戻るからご自由に」
そう言って私が店内に戻って少しすると賑やかな話声が聞こえて来た
「すごい盛り上がりだよね」
「騎士が酒飲んだらあんなもんだろ」
大して気にも留めずロキは言う
特に珍しい状況でもないってことかな?
ダビアがそう声をかけてきたのはバーベキューから2週間ほどたった頃だった
「どうかした?」
「ああ、前に行ってた飲み会の件」
「日が決まったの?」
「決まった。3日後なんだけどいいか?」
「3日後?休み前の風の日ね。大丈夫よ」
3日もあれば材料も揃えられるだろう
「何か希望は?」
「チーズと…あと生ハムの入ったサンドイッチ、揚げ物あたりか」
「了解。チーズはバーベキューの時の盛り合わせでいい?シュロとマロニエのおかげでストックが大量にあるの」
「大歓迎だ。そういや大量に取って来てたんだったか?」
「そ。私が見たことない種類も入ってたわ。流石にもう新種は出ないと思うけど…」
「お前も大概調べつくしてるもんな」
ダビアの言う通り迷宮の攻略情報は着々と更新されている
特に食材関連は皆も協力してくれるからかなり詳しい
「ちょっと持って行く?」
「おう。サンキュー」
嬉しそうに言う
そういえばダビアはチーズも好物だったっけ
「屋台で食ってからこっちに来る予定だから」
「オッケー19時半スタートくらいで用意する」
「了解。じゃぁ頼むな」
ダビアはそう言って出て行った
「ノリノリだな」
「よっぽど楽しみなのね」
「まぁ本当はもっと早くやりたかったみたいだからな。なのに騎士側の休みが合わなかったらしい」
「なるほどね。待ちに待った何とやらってことか」
そりゃノリノリにもなるわ
「ダビア達って付き合い始めたらどうなるのかな」
「どうって?」
「ここから出ていくのかなって」
「いや。結婚でもしないかぎりはいるんじゃないか。そこまで踏み込まれるのを許す奴らじゃないし」
「それはロキも一緒だったんでしょう?」
「…」
ロキが視線をそらした
そのバツが悪そうな顔に思わず笑ってしまったのだけど…
「明日は寝不足だな」
呟くように言うロキに表情が固まった
「えっと、ロキ?」
「なんだ?」
「…ごめん?」
「何の謝罪かわからんな。ほら、メニュー考えるんだろ?」
さっきまでのことを完全にかき消すように投げかけて来る
今夜は散々意地悪されるんだろうと、どこか覚悟を決めてメニューを考えた
そして迎えた当日、テラス席に灯りをともして料理を並べているとダビア達がやってきた
「悪いなオリビエ」
「気にしないで」
そう返しながらやってきたメンバーを見る
4人は知ってるから初対面の女性騎士二人に会釈する
「こんばんわ。このカフェのオーナーのオリビエです」
「フジェ所属になったアニーです。カフェの事は皆から聞いてて一度来てみたかったの」
「同じくエレノアよ。よろしく」
2人の印象は気さくな人って感じかな
「オリビエ少なくないか?」
テーブルに並んだ料理を見てダビアが不満そうに言う
「揚げ物は今からなの。出来たものから運ぶわ。グラスやカップはこっちのテーブルに有るから必要なら使って。この中には氷が入れてあるから冷やすのにどうぞ」
何となくビンごと行きそうなイメージがあるけど…
「助かるよ。クロキュスは?」
「ロキは中で本読んでるよ」
「あぁ、いつもの場所か」
「お気に入りなんだって。じゃぁ私は料理の続きに戻るからご自由に」
そう言って私が店内に戻って少しすると賑やかな話声が聞こえて来た
「すごい盛り上がりだよね」
「騎士が酒飲んだらあんなもんだろ」
大して気にも留めずロキは言う
特に珍しい状況でもないってことかな?
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