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45.正妃一族の処刑(side:王宮+α)
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その日は王宮前の広場に大勢の人が集まっていた
何が起こるかは誰も知らされていない
ただ、歌姫の歌が聞けなくなって1週間が過ぎようとしていただけに、集まった者は一様に不安そうな表情をしていた
「おい見ろ!」
誰かが言った時、人々の中からはざわめきと悲鳴が起こる
用意されていたステージのような台の上に現れたのは、拘束された老若男女合わせて25人
それがゴールドの称号を持つ一族だというのは瞬時に分かった
「ちょっと!放しなさいよ!」
皆が打ちひしがれた顔をし、泣き出す者もいる中、正妃であるはずのソラセナだけが声を張り上げている
「皆聞いてくれ」
王がそう言った瞬間静まり返る
「このオーティ一族は、娘を正妃にするために学園長を脅し、王族に提出する書類を偽造した」
「何てことを…」
「王族を謀るなど恥知らずな…」
あちこちからそんなヤジが飛ぶ
「そしてまんまと正妃になったソラセナは、歴代の正妃・側妃が1か月かからず合格した妃教育に、半年たった今でも合格どころかその見込みもないことが分かった」
「それどころか国の金をわが物として使い込み、贅沢三昧の生活を送っていたのだ」
その言葉に、日々の食事さえ満足に食べられない民が騒ぎ出す
「我々はオーティ一族が王族に対して反逆の意志を持っていると判断した。他国との信用問題にもつながるため、オーティ家はこの瞬間を持って抹殺しソラセナ・オーティとの婚姻は無効とする。これに異を唱えるものはあるか?」
王に続くオナグルの言葉にその場は再び静まり返る
驚くことに反論する言葉は出てこない
他国との信用問題にどうつながるのかは分からないものの、オーティ家に虐げられてきた民は少なくはないのだ
「そなた達のこれまでの行いがよくわかるな」
王の言葉にオーティ家の当主は歯を食いしばる
「この一族はこの場に一晩晒したのち明日の朝8時にその首を切り落とすものとする」
王とオナグルが立ち去った瞬間あちこちから物が投げつけられる
「痛い!やめなさいよ!」
石をぶつけられ叫ぶも止まる気配はない
「うるさいのはお前だ!身分だけで権力を振りかざしやがって…!」
「学園でされたことをそのままやり返してやる」
そう言ってそばの噴水から泥水を汲んで来てソラセナの顔に正面から浴びせた
他にも残飯のゴミをひっくり返して頭からかける者もいる
「何てこと…する…」
耐えがたい臭いに顔を顰めながらソラセナは抗議することを止めない
「お前がしてきたことだろうが」
「私は扇子で頬を打たれたのよね」
そう言った女性は扇子を取り出しソラセナの頬を打った
「私は制服を切り刻まれたわ」
「私なんて学園の帰り道にならず者に襲われたのよ?護衛がついてたから最悪の事態にはならなかったけど、お父様が問いただしたらソラセナの指示だったわ」
「俺はそいつに足を潰されたんだ」
片足を引きずりながら当主に近づいた男は抱えてきた大きな石の塊をその場から足の上に落とした
骨の砕ける音と当主の悲鳴が響く中別の者が反対の足に同様の事をする
学園での復讐をする者、議会で受けた仕打ちの復讐をする者、あざ笑う者、恥を知れと怒る者、理由は様々だがその行為を止めるものはいない
一族は翌朝首を落とされるまで傷を増やし続けた
何が起こるかは誰も知らされていない
ただ、歌姫の歌が聞けなくなって1週間が過ぎようとしていただけに、集まった者は一様に不安そうな表情をしていた
「おい見ろ!」
誰かが言った時、人々の中からはざわめきと悲鳴が起こる
用意されていたステージのような台の上に現れたのは、拘束された老若男女合わせて25人
それがゴールドの称号を持つ一族だというのは瞬時に分かった
「ちょっと!放しなさいよ!」
皆が打ちひしがれた顔をし、泣き出す者もいる中、正妃であるはずのソラセナだけが声を張り上げている
「皆聞いてくれ」
王がそう言った瞬間静まり返る
「このオーティ一族は、娘を正妃にするために学園長を脅し、王族に提出する書類を偽造した」
「何てことを…」
「王族を謀るなど恥知らずな…」
あちこちからそんなヤジが飛ぶ
「そしてまんまと正妃になったソラセナは、歴代の正妃・側妃が1か月かからず合格した妃教育に、半年たった今でも合格どころかその見込みもないことが分かった」
「それどころか国の金をわが物として使い込み、贅沢三昧の生活を送っていたのだ」
その言葉に、日々の食事さえ満足に食べられない民が騒ぎ出す
「我々はオーティ一族が王族に対して反逆の意志を持っていると判断した。他国との信用問題にもつながるため、オーティ家はこの瞬間を持って抹殺しソラセナ・オーティとの婚姻は無効とする。これに異を唱えるものはあるか?」
王に続くオナグルの言葉にその場は再び静まり返る
驚くことに反論する言葉は出てこない
他国との信用問題にどうつながるのかは分からないものの、オーティ家に虐げられてきた民は少なくはないのだ
「そなた達のこれまでの行いがよくわかるな」
王の言葉にオーティ家の当主は歯を食いしばる
「この一族はこの場に一晩晒したのち明日の朝8時にその首を切り落とすものとする」
王とオナグルが立ち去った瞬間あちこちから物が投げつけられる
「痛い!やめなさいよ!」
石をぶつけられ叫ぶも止まる気配はない
「うるさいのはお前だ!身分だけで権力を振りかざしやがって…!」
「学園でされたことをそのままやり返してやる」
そう言ってそばの噴水から泥水を汲んで来てソラセナの顔に正面から浴びせた
他にも残飯のゴミをひっくり返して頭からかける者もいる
「何てこと…する…」
耐えがたい臭いに顔を顰めながらソラセナは抗議することを止めない
「お前がしてきたことだろうが」
「私は扇子で頬を打たれたのよね」
そう言った女性は扇子を取り出しソラセナの頬を打った
「私は制服を切り刻まれたわ」
「私なんて学園の帰り道にならず者に襲われたのよ?護衛がついてたから最悪の事態にはならなかったけど、お父様が問いただしたらソラセナの指示だったわ」
「俺はそいつに足を潰されたんだ」
片足を引きずりながら当主に近づいた男は抱えてきた大きな石の塊をその場から足の上に落とした
骨の砕ける音と当主の悲鳴が響く中別の者が反対の足に同様の事をする
学園での復讐をする者、議会で受けた仕打ちの復讐をする者、あざ笑う者、恥を知れと怒る者、理由は様々だがその行為を止めるものはいない
一族は翌朝首を落とされるまで傷を増やし続けた
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