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17.レイのパーティー加入
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アランさんとメリッサさんの挙式後、私たちと弾丸のメンバーは一緒に引き上げてきた
もちろんアランさんとメリッサさんは除いて
「あとはトータだけだな」
カルムさんが言う
「トータはその前に相手だろ」
「うわー…何かレイに言われるとムカつく」
トータさんが本当に悔しそうに言ったためみんな笑いだす
「ご飯適当に用意しちゃいますね」
「あ、私手伝うわ」
ナターシャさんがいつもの通り手伝いを買って出てくれる
ストック品も出しながら2人で手分けして作るのにも慣れてきたなと思う
男性陣はすでにお酒を飲み始めているようだ
「相変わらず飲み始めるの早いわ…」
ナターシャさんがあきれたように言う
「いつもの事だけどね。そうだ、ナターシャさんこれ飲んでみません?」
私は夏から漬け込んでいた梅酒を取り出した
「なーにこれ?」
「前の世界で私が一番好きだったお酒。そのままでもいいし水や氷を入れてもいいかも」
簡単に説明しながら原液を少しグラスに入れて渡す
ナターシャさんはとりあえず一口そのまま口に含んだ
「ん…おいしい…」
「何がおいしいって?」
レイがそう言いながら寄ってくる
飲食に関してのレイの耳は超人並みだと思うのは私だけだろうか?
「梅酒」
「お、俺もくれ。氷もな」
すでに飲んだことのあるレイは自分のお気に入りの飲み方を指定する
「カルムとトータも飲んでみるかー?」
「何?」
「あー果実酒の一種?」
レイが提案している段階で2つのグラスに少しずつ注いだものを用意した
「お、これは…」
カルムさんは気に入ったようでもっとくれと目で訴えてくる
「ちょっときついかも」
トータさんがそう言うとカルムさんが氷をグラスに入れた
「水もいっとくか?」
「頼む」
その場で水が足された
魔法の便利さが半端ない
そう言えば冷蔵庫がないのに全く不便を感じていないことに気付く
食事はインベントリで温度維持機能付きでの永久保存が可能
魔道具のおかげでキッチンには水道もコンロもあるので普通に調理ができる
この時点で前世とほぼ同等の環境だ
そこにさらに魔法が加わるとかなり便利になる
「どうかした?」
一人で考えていたようだ
「魔法って便利だなって」
「なーにそれ?」
ナターシャさんが笑う
魔法があって当たり前の世界で生まれ育ったのだから当然の反応だろう
「あ、でも時空魔法は私も使えるようになりたいわ」
「どうして?」
「インベントリにエイジング。その2つだけですっごい便利」
「確かに」
それには心から同意する
インベントリの食料保管としての機能は既に失ったら困るレベルになっている
エイジングは圧力鍋どころの騒ぎではない
「ってことで今回は煮込み料理を堪能させてね」
「…了解です」
2人で色々相談しながら料理するのは楽しい
料理に慣れてきたナターシャさんのおかげで出来上がるのも早くなった
「すげぇ」
テーブルに並んだ料理にトータさんが真っ先に食らいつく
「サラサのおかげでうちの飯まで豪華になったからな」
カルムさんが嬉しそうに言うとナターシャさんも嬉しそうに笑っていた
美味しいご飯は心を豊かにする
そんな言葉を何かで見たような気がする
あながち出鱈目でもないようだ
「そーだカルム」
「ん?」
「パーティー入り受けるよ」
食事が落ち着いたタイミングでレイが切り出した
「本気か?撤回は認めんぞ?」
「ああ。サラサも賛成してくれてるしな」
レイが私を抱き寄せてそう言った
「そうか。決めてくれたか」
何度も頷きながらカルムさんが言う
「やっとだな。歓迎するぞ」
トータさんも嬉しそうだ
「ナターシャも当分はパーティーに残るんだろ?」
「そのつもり。抜ける時期を決めてるわけじゃないから」
「とにかく新しい仲間に乾杯だ」
カルムさんの言葉にみんながグラスを掲げ一気に飲み干した
めでたいことが重なったため明け方まで騒いでいた
翌日、男性陣が迷宮にもぐりに行ったためナターシャさんと私はテラスでくつろいでいた
「しばらくパーティーにいるとしてもこれからの計画って立ててるの?」
「計画って程のものはないの。孤児を引き取るつもりって話は前にしたでしょう?」
「うん」
「これから時々孤児院に顔出すつもりだから『この子だ』って子に出会えたらそのタイミングになるんじゃないかな」
「そっか。いい子に出会えるといいね」
「ありがと」
ナターシャさんは本当に嬉しそうだ
「冒険者の生活も好きだけど、こうしてサラサちゃんと過ごす時間も私は好きよ。のんびりと他愛ない話をしたり一緒に料理したり…」
「ナターシャさん…」
「サラサちゃんは大切な仲間だけど、同時に妹のような存在でもあるからね」
ナターシャさんはまっすぐ私を見てそう言った
「だから…困ったときはいつでも頼ってくれていいし、レイの愚痴でも何でも言ってね?もちろん私も頼らせてもらうし聞いてもらうけど」
少し茶化すように向けられた言葉が胸にしみこんでくる
「ありがとナターシャさん」
自然と笑みがこぼれていた
もちろんアランさんとメリッサさんは除いて
「あとはトータだけだな」
カルムさんが言う
「トータはその前に相手だろ」
「うわー…何かレイに言われるとムカつく」
トータさんが本当に悔しそうに言ったためみんな笑いだす
「ご飯適当に用意しちゃいますね」
「あ、私手伝うわ」
ナターシャさんがいつもの通り手伝いを買って出てくれる
ストック品も出しながら2人で手分けして作るのにも慣れてきたなと思う
男性陣はすでにお酒を飲み始めているようだ
「相変わらず飲み始めるの早いわ…」
ナターシャさんがあきれたように言う
「いつもの事だけどね。そうだ、ナターシャさんこれ飲んでみません?」
私は夏から漬け込んでいた梅酒を取り出した
「なーにこれ?」
「前の世界で私が一番好きだったお酒。そのままでもいいし水や氷を入れてもいいかも」
簡単に説明しながら原液を少しグラスに入れて渡す
ナターシャさんはとりあえず一口そのまま口に含んだ
「ん…おいしい…」
「何がおいしいって?」
レイがそう言いながら寄ってくる
飲食に関してのレイの耳は超人並みだと思うのは私だけだろうか?
「梅酒」
「お、俺もくれ。氷もな」
すでに飲んだことのあるレイは自分のお気に入りの飲み方を指定する
「カルムとトータも飲んでみるかー?」
「何?」
「あー果実酒の一種?」
レイが提案している段階で2つのグラスに少しずつ注いだものを用意した
「お、これは…」
カルムさんは気に入ったようでもっとくれと目で訴えてくる
「ちょっときついかも」
トータさんがそう言うとカルムさんが氷をグラスに入れた
「水もいっとくか?」
「頼む」
その場で水が足された
魔法の便利さが半端ない
そう言えば冷蔵庫がないのに全く不便を感じていないことに気付く
食事はインベントリで温度維持機能付きでの永久保存が可能
魔道具のおかげでキッチンには水道もコンロもあるので普通に調理ができる
この時点で前世とほぼ同等の環境だ
そこにさらに魔法が加わるとかなり便利になる
「どうかした?」
一人で考えていたようだ
「魔法って便利だなって」
「なーにそれ?」
ナターシャさんが笑う
魔法があって当たり前の世界で生まれ育ったのだから当然の反応だろう
「あ、でも時空魔法は私も使えるようになりたいわ」
「どうして?」
「インベントリにエイジング。その2つだけですっごい便利」
「確かに」
それには心から同意する
インベントリの食料保管としての機能は既に失ったら困るレベルになっている
エイジングは圧力鍋どころの騒ぎではない
「ってことで今回は煮込み料理を堪能させてね」
「…了解です」
2人で色々相談しながら料理するのは楽しい
料理に慣れてきたナターシャさんのおかげで出来上がるのも早くなった
「すげぇ」
テーブルに並んだ料理にトータさんが真っ先に食らいつく
「サラサのおかげでうちの飯まで豪華になったからな」
カルムさんが嬉しそうに言うとナターシャさんも嬉しそうに笑っていた
美味しいご飯は心を豊かにする
そんな言葉を何かで見たような気がする
あながち出鱈目でもないようだ
「そーだカルム」
「ん?」
「パーティー入り受けるよ」
食事が落ち着いたタイミングでレイが切り出した
「本気か?撤回は認めんぞ?」
「ああ。サラサも賛成してくれてるしな」
レイが私を抱き寄せてそう言った
「そうか。決めてくれたか」
何度も頷きながらカルムさんが言う
「やっとだな。歓迎するぞ」
トータさんも嬉しそうだ
「ナターシャも当分はパーティーに残るんだろ?」
「そのつもり。抜ける時期を決めてるわけじゃないから」
「とにかく新しい仲間に乾杯だ」
カルムさんの言葉にみんながグラスを掲げ一気に飲み干した
めでたいことが重なったため明け方まで騒いでいた
翌日、男性陣が迷宮にもぐりに行ったためナターシャさんと私はテラスでくつろいでいた
「しばらくパーティーにいるとしてもこれからの計画って立ててるの?」
「計画って程のものはないの。孤児を引き取るつもりって話は前にしたでしょう?」
「うん」
「これから時々孤児院に顔出すつもりだから『この子だ』って子に出会えたらそのタイミングになるんじゃないかな」
「そっか。いい子に出会えるといいね」
「ありがと」
ナターシャさんは本当に嬉しそうだ
「冒険者の生活も好きだけど、こうしてサラサちゃんと過ごす時間も私は好きよ。のんびりと他愛ない話をしたり一緒に料理したり…」
「ナターシャさん…」
「サラサちゃんは大切な仲間だけど、同時に妹のような存在でもあるからね」
ナターシャさんはまっすぐ私を見てそう言った
「だから…困ったときはいつでも頼ってくれていいし、レイの愚痴でも何でも言ってね?もちろん私も頼らせてもらうし聞いてもらうけど」
少し茶化すように向けられた言葉が胸にしみこんでくる
「ありがとナターシャさん」
自然と笑みがこぼれていた
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