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「今話してくれたことは俺の中だけに留めとく」
「…いいの?」
「シャノンのあれはタダの興味本位だし、聞いたところで受け止めきれない。それなら最初から聞かない方がいい」
「…シアは変わってるって言われない?」
「良く言われるな。気にするだけ無駄ってくらい」
何なら規格外とも散々言われてるけどな

「俺達は2~3日ここで休んでから動く予定。レティシアナはさっき寝てたベッドを使ってくれたらいい。ホントならシャノンのテントの方がいいんだろうけどあいつのはまだ1人分の広さしかない上に物が多すぎる」
下手したら足の踏み場もない
旅の直前にもらったところなのに、あいつは自分の部屋にある荷物を片っ端から突っ込んで来たらしいからなぁ…

「仕切りになるようなものは後で用意する」
「…ありがとう。でもすごいのね。このテント」
「ん?」
「空間魔法が施されてるテントなんて初めて見たから」
「ああ、おかげで助かってる。あいつらと話してくるから適当にくつろいでてくれ。中にある物は好きにしてくれて構わない」
俺はそう告げてから一旦テントを出た

「あ、シア」
「とりあえずしばらく俺らの旅に同行することになった。立ち寄った町でいい所があればそこで別れる」
「え~どうせなら一緒に家まで帰ればいいのに。あの様子じゃ帰る場所もないんでしょ?」
「まぁ…な。でもそれを決めるのはレティシアナだ」
「そうだけど…」
「今はまだ考えるのも怖いだろうからしばらくはそっとしといたほうがいいだろ」
「わかった。でもシアはちゃんとレティシアナさんを守ってあげてよね」
シャノンの言葉に驚いた

「何でそんな呆けるのよ?シアが女の人に興味持つなんてめったにないことなんだからね?この機会逃したら昔のお父さんみたいに1人寂しく過ごすことになるかもしれないじゃない」
「昔の父さんってお前…」
「お母さんと出会う前は一人だったってナターシャさんが言ってたもん。私シアがそんな孤独な日々を送るなんて絶対嫌だからね」
「…心配してくれるのは嬉しいけどそういうんじゃないぞ?」
「分かんないじゃない。少なくともシアが守ろうとすることは今まで無かったもん」
「って何でお前はそんなムキになってるんだ?」
掴みかかりそうな勢いのシャノンに尋ねるとルークが耳打ちしてきた
今まで皆から羨ましがられるポジションを独り占めしてたのに、レティシアナに取られそうでやきもち焼いてるだけだから、らしい

「レティシアナさん、シアのテントでしょ?襲っちゃだめだよ?」
「…もう勝手に言ってろ。お前らもほどほどにして休めよ」
「「はーい」」
何かたくらんでそうな2人を気にするのはやめてテントに戻った
レティシアナはソファーで本を読むのに夢中で俺に気付かない
それが何となく心地いいと感じた

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