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17.誘惑
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「何にでも興味を持つお前は元々狙われやすいタイプだ。甘い誘惑なんていくらでも転がってるんだから、これからはもっと慎重に判断しろ」
「はい…」
「今回はシアたちが気づいてくれたからよかったけどな、下手したら借金する羽目になってこの先の旅どころじゃなくなる可能性もあったことだけは覚えとけ」
「ぅん…めんなさ…」
震えながらかすれる声でそう言うシャノンを抱きしめてやる
「お兄ちゃ…ごめ…さ…あり…とぅ…」
多分シャノン自身どうしていいかわからなくなってたんだろう
負けた分を取り戻して何とか帳尻を合わせる事しか考えられなくなってたのかもしれない
そう思えば思うほどシャノンをカモにした奴らに怒りがわく
簡単に乗ったシャノンも悪いけど、判断力の弱い未成年をカモにした奴らの方がどう考えても悪いだろ
まぁ、普通に考えたら平民の未成年なんてカモにする以前の問題のはず
それにも関わらずルークのいない所を狙って声かけてる時点で悪質極まりない
確実に俺達の事を調べた上で近づいてる
「もう二度としないな?」
「しない…!」
うん。この様子じゃ怖くて二度と手を出せないだろう
あとはもう父さんたちに任せてしまえばいい
「シャノンはいつまでたってもお兄ちゃん子ね」
「母さん…」
何も今それを言わなくてもいいと思うんだけど
「母さんって時々誰よりもキツイ留めさすよね」
ルークは俺だけに聞こえるように呟いた
俺もそう思うよ
その言葉はあえて口にはしなかったけどな
「シャノンもちゃんとわかってるし反省してるみたいだからこれ以上は言わないわ。シア」
「ん?」
「あとはお願いね。私たちはカルムさん達と話をしなきゃいけないから」
「分かった」
「お前が自分の出来ることと出来ないことの区別がつくようになってくれて良かったよ」
父さんはそう言い残して母さんを促して出て行った
俺だってそれくらい分かる
だからこそ余計に悔しい
「確かにシアなら一人で突っ込んでいきそうな気がする」
「おい?」
部屋に3人になった途端ルークが呟いた
「だってシア昔から僕たちに何かある度に突っ込んで行ってたじゃん」
「そんなこと…」
あるな…
思い当たる事が多すぎる
「頼もしい兄貴で僕は心強かったけどね」
頼もしいもなにも小さい頃は殆ど念動力でやり返してただけだ
多分誰も俺がやり返したなんて気づいてない
「シャノンももう泣き止め。不細工になるぞ」
「ならないもん…」
そう言いながらも何とか泣き止もうとする当りがシャノンだな
身体を離して涙を拭くものの既に目元は腫れていた
「ほら」
俺は前に母さんがしてくれたようにシャノンの目元にヒールをかける
「え?今何やったの?」
「ヒールを掛けただけだ。前に母さんに教えてもらったんだよ」
「すごい。そんな使い方もあるんだ…」
「魔法は奥が深いからまだまだ知らない使い方があると思うぞ」
そんな話をしていると下から食事だと呼ぶ声がした
その夕食の席で俺達は驚く話を聞くことになる
「はい…」
「今回はシアたちが気づいてくれたからよかったけどな、下手したら借金する羽目になってこの先の旅どころじゃなくなる可能性もあったことだけは覚えとけ」
「ぅん…めんなさ…」
震えながらかすれる声でそう言うシャノンを抱きしめてやる
「お兄ちゃ…ごめ…さ…あり…とぅ…」
多分シャノン自身どうしていいかわからなくなってたんだろう
負けた分を取り戻して何とか帳尻を合わせる事しか考えられなくなってたのかもしれない
そう思えば思うほどシャノンをカモにした奴らに怒りがわく
簡単に乗ったシャノンも悪いけど、判断力の弱い未成年をカモにした奴らの方がどう考えても悪いだろ
まぁ、普通に考えたら平民の未成年なんてカモにする以前の問題のはず
それにも関わらずルークのいない所を狙って声かけてる時点で悪質極まりない
確実に俺達の事を調べた上で近づいてる
「もう二度としないな?」
「しない…!」
うん。この様子じゃ怖くて二度と手を出せないだろう
あとはもう父さんたちに任せてしまえばいい
「シャノンはいつまでたってもお兄ちゃん子ね」
「母さん…」
何も今それを言わなくてもいいと思うんだけど
「母さんって時々誰よりもキツイ留めさすよね」
ルークは俺だけに聞こえるように呟いた
俺もそう思うよ
その言葉はあえて口にはしなかったけどな
「シャノンもちゃんとわかってるし反省してるみたいだからこれ以上は言わないわ。シア」
「ん?」
「あとはお願いね。私たちはカルムさん達と話をしなきゃいけないから」
「分かった」
「お前が自分の出来ることと出来ないことの区別がつくようになってくれて良かったよ」
父さんはそう言い残して母さんを促して出て行った
俺だってそれくらい分かる
だからこそ余計に悔しい
「確かにシアなら一人で突っ込んでいきそうな気がする」
「おい?」
部屋に3人になった途端ルークが呟いた
「だってシア昔から僕たちに何かある度に突っ込んで行ってたじゃん」
「そんなこと…」
あるな…
思い当たる事が多すぎる
「頼もしい兄貴で僕は心強かったけどね」
頼もしいもなにも小さい頃は殆ど念動力でやり返してただけだ
多分誰も俺がやり返したなんて気づいてない
「シャノンももう泣き止め。不細工になるぞ」
「ならないもん…」
そう言いながらも何とか泣き止もうとする当りがシャノンだな
身体を離して涙を拭くものの既に目元は腫れていた
「ほら」
俺は前に母さんがしてくれたようにシャノンの目元にヒールをかける
「え?今何やったの?」
「ヒールを掛けただけだ。前に母さんに教えてもらったんだよ」
「すごい。そんな使い方もあるんだ…」
「魔法は奥が深いからまだまだ知らない使い方があると思うぞ」
そんな話をしていると下から食事だと呼ぶ声がした
その夕食の席で俺達は驚く話を聞くことになる
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