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12.合同で迷宮へ

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ルークがランクアップした翌日俺達は3人で迷宮の前で待っていた
「マリクたち来るかな?」
シャノンが少しワクワクしてるように見えるのは気のせいか?

「来ると思うぞ。今日はエンドレスだろうからな」
「あ、もしかして、それで声かけたの?」
「それもある。マリクもリアムも後は累計討伐数だけらしいから」
「だけって…それが一番大変なんだけどね」
「そうだよ。次のランクまでの基準が自分のランクで450、1つ上のランクが100だもんな」
あくまでそれは目安だけどな
前のランクで基準以上討伐してればその分は差し引かれるから
ランクアップ時の基準は2つ下のランクが50、1つ下が200、同ランクが450、1つ上が100になってて、それを単純に足していった数が必要となる累計討伐数だ

つまり、FランクからEランクに上がる場合は最低でもFランクを450、Eランクを100討伐する必要がある
そして、EランクからDランクに上がる場合は累計でFランクを650、Eランクを550、Dランクを100討伐する必要になる
もしEランクに上がる時にFランクを500討伐してれば、Dに上がる時は1つ下の200じゃなくて、累計討伐数の650から500を引いた残りである150を討伐すればいいってこと

「全員が同じランクならまだやりやすいけどマリクたちはDランクが2人いるもんね。パーティーランクがCランクでもBランクの魔物はちょっときつそう」
「そうだな。Bランク以上の討伐依頼は対象が1の事が多いしな。ランクアップ条件の5回をクリアしても残り95が必要になる。数をこなすとなると基本迷宮だしな」
「迷宮でも大体25階層以降だもんね。初級の転移陣は10階層ごとだから結構リスキーかな」
ルークとシャノンは最近2人で初級迷宮を踏破しただけあってよく覚えているらしい

「今日マリクたちを誘ったのはこっちにも利があるからだよ」
「え?」
「シャノンの補助だけどな、他人にかけた場合はそいつが魔物を倒した時に貢献度の形で経験値が得られるはずだ。強化は戦いそのものに貢献するからそれなりに大きいと思うぞ」
「まじで?」
ルークが口にしながらシャノンを見る

「…そう言えばシアに言われてルークに補助かけるようになってから討伐数のカウントが早くなった気がする?」
「母さんに確認したから確かな情報だと思うぞ」
そう、俺はそれを確認した上でシャノンにルークの補助をするように言ったんだ
母さんは色んなことを元の世界と比較するせいか疑問を持つことが多くて、その疑問は解決するまで徹底的に調べつくす

「だから今日はマリクのパーティーメンバー全員に補助をかけろ。特にスクルト(全員の防御力強化)とピリオム(全員の素早さ向上)は定期的に重ね掛けしとけよ。後はそれぞれにバイキルト(単体の攻撃力2倍)の重ね掛けも忘れるな」
「エンドレスの間中?」
シャノンが不安そうな顔をした

「魔力が心配ならコレ持ってろ」
俺は上級の魔力回復薬を3本シャノンに渡す

「こんなにいいの?滅茶苦茶高いヤツ…」
「低級大量に持つより便利」
俺が上級を持つ理由はそれだけだ
確かに低級は安い
でもその分効果は低いから俺の魔力を回復させようと思ったら大量に必要になる
端的に言えば邪魔ってことだな

「ストックはまだあるから気にするな。マリクたちを誘ったのは俺だからな。魔力に問題なければ双方にメリットあるだろ?」
「…まさかそこまで考えてるなんて思わなかった」
「本当。たった1つしか違わないのにね」
ルークとシャノンはそう言いながら苦笑する
その時複数の足音が近づいてきた
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