BL短歌1～100

BL短歌 40~45

41 七年越し 再会果たした友の身を 案ずる資格 左目の呪縛

七年越しに再会と果たした友人の身を案じる資格は俺にはない。この左目に、友とは違う覚悟を果たす呪縛持つからだ。

42 愛憎の 果てに奏でる レクイエム 二人で壊す 世界を創る

愛と憎しみが交錯する果てにレクイエムを奏でよう。二人でこの世界を壊した後に、平和な世界を再創造するんだ。

43 薄明かり 西洋鬼の様相で 同情される 僕肺患い

薄明りの中、彼は西洋鬼の様相で、病に伏した僕の元に来る。同情的な視線に肺を患っている僕は咳をしながらも、いつもと違う彼に煩わしさを覚える。

44 志 半ばで朽ちる 命なら 意味はあるのか 血濡れのあさぎ

志半ばで朽ちていく命に、なんの意味があるのだろうか。血で塗られた浅黄色の羽織を、じっと見つめる。

45 大切な 人を失うくらいなら いっそこの手で 斬ってしまおう

大切な人を誰かに奪われ失うくらいならば、いっそこの手で斬ってしまいたい。