世界のためなら何度でも

つぼっち

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七つのエンディング

Aエンド

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「さよならだ。」

俺は魔剣を思い切りアレイスターのクビに突き刺した。

アレイスターはしばらくもがいたあと、糸が切れたようにだらんと動かなくなった。

「………………。」

俺は手についた血を舐めとる。

「俺は……何をしてんだ。」

いっときの感情に任せてアレイスターを殺してしまった。

途端に今までのアレイスターとの思い出が蘇る。

初めて会った時、仕事を頼まれた時、殺し合った時。

どれも頭の中に鮮明にこべりついている。

「離れろよ……、離れろって言ってんだろ!!」

忘れようとすればするほど思い出はより濃く鮮明になっていく。

それは彼が、俺にとっての友達だったからだろう。

もう俺はダメだ。

ゼロ達を助けるとか言ったけど俺には明確なプランも何もない。

「死のう。」

行動は早かった。

俺はスルッと剣を引き抜き、自分の胸に突き刺す。

自分の魔力で作った障壁も解除しているため、剣はあっさりと胸に突き刺さった。

ばたりと倒れる。

これでいい。

いや、よくはないが今はこれでいい。

これが俺の償いだ。

「ごめんなゼロ、ミルド。ごめんな、アレイス……。」

思考が回らない。

腕が動かない。

これが死か。

一度経験した時より痛いなぁ。

あぁ、

「心が痛いよ…………。」 






後日、死体が発見された。

死体は二つ。

その遺体達は手を繋いで一人は安らかな死顔の緑髪の青年、もう一人は悲痛の顔を浮かべていたという。

尚、第一発見者は水色髪の少女だったが現在行方がわからないという。




「残念だよ。二人ともが死んでしまうなんて。」

水色髪の少女はゆっくりと、宇宙(そら)の方を向いた。






世界のためなら何度でも–Aエンド

一瞬の感情で動いた者の末路
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