154 / 281
第七章、最凶最悪の魔王
#154 地獄の王と友の約束
しおりを挟む
「な、何する気だ。」
「目には目を、歯には歯を、悪魔には悪魔を!!」
俺の背中から完全なる姿となったベルゼブブを背中辺りから出す。
「裁くのは、俺のス◯ンドだ!!」
「それもうアウトだろ!!」
俺とベルゼブブは容赦なく拳を叩き込みまくる。
「『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァァァァァァァ!!!!!!!!』」
「あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
ボコボコに殴られたハジメは力に耐えきれずぶっ飛んでいく。
そのまま地面に体を叩きつけられ動かなくなった。
「ふぅ、やれやれだぜ。」
『荒木先生に怒られるぞ。』
「あんな大先生が俺の小説見るわけないだろ。」
「あ、あがっ……。」
吹き飛ばされたハジメはボロボロで地面に横たわっている。
「なんだよこの終わり方……死ぬならもっとかっこよく死にたかったぜ。」
『ハジメ……。』
サタンは静かにハジメを見ている。
「なんだそんな顔して……、俺に…………情でもうつったか?」
『そうかもしれないな。吾輩は今初めて悲しいと思っている。』
「……そうか。」
ハジメはサタンの方をチラリと見る。
「サタン、俺の残りの寿命を全部やる。かわりにもう一つ契約を、願いを叶えてくれ。」
『なんだ?』
「幸せに生きてくれ。お前は化け物なんかじゃない。心がある優しいやつだ。」
『…………。』
「なんだ?地獄の王が契約者の願いを拒むのか?」
『吾輩にそんなことを言えるのはお前だけだな。』
サタンは微かに笑い、ハジメの心臓に手を当てる。
『ありがとうハジメ。我が友よ。』
寿命が全てなくなったハジメは静かに息を引き取った。
そこへ聖夜たちがやってくる。
「ハジメ……。」
『……最初は吾輩とハジメはお前を殺すためだけのコンビだった。』
サタンはハジメとの思い出を語り出す。
『変に野望に忠実で目的のためなら手段も選ばないやつだったが吾輩のことを気遣ってくれた。地獄の王と恐れられ化け物と罵られた吾輩をだ。』
サタンは魔術で小さな穴を掘り、そこにハジメを埋めて石碑をたてる。
『我が友のライバルよ。あいつは貴様のことを拒絶していたが貴様はどう思っていたのだ。』
そんなこと決まってる。
「俺とあいつはずっと友達だ。あいつに拒絶されようともな。」
『そうか。』
サタンは翼を使って空へ飛び上がる。
『私は友との約束を守るため、天界に向かう。友のライバルよ、我が息子たちを頼んだぞ。』
そう言って天高く飛び立っていった。
その後姿には優しさと温もりが溢れ出ていた。
「目には目を、歯には歯を、悪魔には悪魔を!!」
俺の背中から完全なる姿となったベルゼブブを背中辺りから出す。
「裁くのは、俺のス◯ンドだ!!」
「それもうアウトだろ!!」
俺とベルゼブブは容赦なく拳を叩き込みまくる。
「『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、オラァァァァァァァ!!!!!!!!』」
「あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
ボコボコに殴られたハジメは力に耐えきれずぶっ飛んでいく。
そのまま地面に体を叩きつけられ動かなくなった。
「ふぅ、やれやれだぜ。」
『荒木先生に怒られるぞ。』
「あんな大先生が俺の小説見るわけないだろ。」
「あ、あがっ……。」
吹き飛ばされたハジメはボロボロで地面に横たわっている。
「なんだよこの終わり方……死ぬならもっとかっこよく死にたかったぜ。」
『ハジメ……。』
サタンは静かにハジメを見ている。
「なんだそんな顔して……、俺に…………情でもうつったか?」
『そうかもしれないな。吾輩は今初めて悲しいと思っている。』
「……そうか。」
ハジメはサタンの方をチラリと見る。
「サタン、俺の残りの寿命を全部やる。かわりにもう一つ契約を、願いを叶えてくれ。」
『なんだ?』
「幸せに生きてくれ。お前は化け物なんかじゃない。心がある優しいやつだ。」
『…………。』
「なんだ?地獄の王が契約者の願いを拒むのか?」
『吾輩にそんなことを言えるのはお前だけだな。』
サタンは微かに笑い、ハジメの心臓に手を当てる。
『ありがとうハジメ。我が友よ。』
寿命が全てなくなったハジメは静かに息を引き取った。
そこへ聖夜たちがやってくる。
「ハジメ……。」
『……最初は吾輩とハジメはお前を殺すためだけのコンビだった。』
サタンはハジメとの思い出を語り出す。
『変に野望に忠実で目的のためなら手段も選ばないやつだったが吾輩のことを気遣ってくれた。地獄の王と恐れられ化け物と罵られた吾輩をだ。』
サタンは魔術で小さな穴を掘り、そこにハジメを埋めて石碑をたてる。
『我が友のライバルよ。あいつは貴様のことを拒絶していたが貴様はどう思っていたのだ。』
そんなこと決まってる。
「俺とあいつはずっと友達だ。あいつに拒絶されようともな。」
『そうか。』
サタンは翼を使って空へ飛び上がる。
『私は友との約束を守るため、天界に向かう。友のライバルよ、我が息子たちを頼んだぞ。』
そう言って天高く飛び立っていった。
その後姿には優しさと温もりが溢れ出ていた。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」
公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。
血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
旦那様に離婚を突きつけられて身を引きましたが妊娠していました。
ゆらゆらぎ
恋愛
ある日、平民出身である侯爵夫人カトリーナは辺境へ行って二ヶ月間会っていない夫、ランドロフから執事を通して離縁届を突きつけられる。元の身分の差を考え気持ちを残しながらも大人しく身を引いたカトリーナ。
実家に戻り、兄の隣国行きについていくことになったが隣国アスファルタ王国に向かう旅の途中、急激に体調を崩したカトリーナは医師の診察を受けることに。
【完結】虐待された少女が公爵家の養女になりました
鈴宮ソラ
ファンタジー
オラルト伯爵家に生まれたレイは、水色の髪と瞳という非凡な容姿をしていた。あまりに両親に似ていないため両親は彼女を幼い頃から不気味だと虐待しつづける。
レイは考える事をやめた。辛いだけだから、苦しいだけだから。心を閉ざしてしまった。
十数年後。法官として勤めるエメリック公爵によって伯爵の罪は暴かれた。そして公爵はレイの並外れた才能を見抜き、言うのだった。
「私の娘になってください。」
と。
養女として迎えられたレイは家族のあたたかさを知り、貴族の世界で成長していく。
前題 公爵家の養子になりました~最強の氷魔法まで授かっていたようです~
殿下には既に奥様がいらっしゃる様なので私は消える事にします
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のアナスタシアは、毒を盛られて3年間眠り続けていた。そして3年後目を覚ますと、婚約者で王太子のルイスは親友のマルモットと結婚していた。さらに自分を毒殺した犯人は、家族以上に信頼していた、専属メイドのリーナだと聞かされる。
真実を知ったアナスタシアは、深いショックを受ける。追い打ちをかける様に、家族からは役立たずと罵られ、ルイスからは側室として迎える準備をしていると告げられた。
そして輿入れ前日、マルモットから恐ろしい真実を聞かされたアナスタシアは、生きる希望を失い、着の身着のまま屋敷から逃げ出したのだが…
7万文字くらいのお話です。
よろしくお願いいたしますm(__)m
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる