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つぼっち

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第七章、最凶最悪の魔王

#151 凶魔

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城が砂になり終えると今度は近くにある花が枯れ始める。

どんどんと広範囲の草木が枯れ、水も枯渇していき、地面は干上がっていった。

「なんだこれ……。」

「これが俺のエクストラスキル、【凶魔】。このスキルで触れたものは木々は枯れ水は干上がり地面は崩れ生命は死に絶える。これで見晴らしが良くなったな。」

荒れ果てて荒野になった城跡を見て満足そうな表情を浮かべる。

「さて、殺しの続きをしようか、な!!」

俺は城が壊れた時間に軽く回復しておいた。

しかしハジメの方が体力も魔術のセンスも優れている。

勝ち目はあるのだろうか。

そして何かあいつの中から不気味な存在を感じる。

「さて、エクストラスキルも見せたしそろそろ聖夜もエクストラスキルだしなよ。」

「ちっ。」

俺はエクストラスキルを発動し、身体能力を大幅に上げる。

「悪魔の力。いいね、俺と同じだ。」

「同じ?」

「俺のこのエクストラスキルも悪魔の力を借りて使うことのできる。」

ハジメの後ろから黒い人形のようなモヤができる。

『……。』

その姿を見て悪魔たちは黙りだした。

余程そいつが恐ろしいのだろう。

「俺の悪魔は『契約』、対価を支払い合うことで共存しているんだ。悪魔において契約は絶対、聖夜みたいに絆なんていうチンケなもので悪魔たちと融合してるのとは訳が違うんだよ。そして俺が契約している悪魔はお前らとは格が違う。」

黒いモヤは腕を組み、まるで自身の威厳をアピールするように立ち振る舞う。

「俺が契約したのはサタン。地獄を作り王として君臨する7大悪魔最凶の一柱だ。」

『そう、我輩は全てを破壊する力を、』

「俺は一年を残して全ての寿命を、」

「『血の契約は絶対、そのかわり相応の対価を支払い支払われる。』」

息ぴったりのその言葉に俺は思わず後退りする。

「なぁ、俺確かベルゼブブとルシファーとは契約したよな。あれはどうなるんだ?」

「契約とは本来膨大な魔力と精神力を使うもの。あの時お前にはその必要な魔力量がなかったが呼ばれてきたんだし少し弱目の契約をしてたんだ。」

「そっか……、じゃあ今は契約に必要な魔力あるよな。再契約しようぜ。」

「いいのか?契約には俺様たちの要望も聞き入れないといけないんだぞ?悪魔は欲望に忠実、お前の体なんかお構いなしで要望を頼んでくるぞ。」

「構わないよ。それほどまでに今はあいつをぶん殴りたいからな。」

「…………そうか。」

ベルゼブブはそういうと精神世界へ俺を連れて行く。

精神世界なら時が止まっているのでハジメを気にせず契約ができる。

俺は精神世界にすでに描かれている魔法陣の上に立った。
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