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【第二幕】第一章、この世界が嫌いだから
#66 最終回
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「マスター。」
「我が主人よ。」
「……きたか。」
人間の軍勢は入国者の前に来ていた。
その数ざっと10万。
こちらの全力は騎士団1万人と俺とゼロとミルド。
勝ち目はゼロだった。
「フルメタルゴーレム。やれ。」
俺が合図を出すと国境を守るフルメタルゴーレムが起き上がり、迎撃を始める。
ちなみに国民は全員クルシュ村と魔獣の森へ避難が完了し、宝物庫は全て地下で結界を張って守っている。
俺は城でフルメタルゴーレムたちを見ていた。
すると頑丈なフルメタルゴーレムの一体が崩れていく。
「あーあ、厄介なのが来たな。」
刀を持った人間がフルメタルゴーレムを次々と切っていく。
その力から見て、転生者だとわかる。
転生者はざっと見て十人ほどいた。
転生者は一人で国を守れるほどの強大な力を持った人間。
それが十人も敵勢にいる。
そしてフルメタルゴーレムが全員切り捨てられ、人間がどんどん国に入ってくる。
だが俺もそう易々と国を壊滅させるわけにはいかない。
俺は召喚魔術で国のあちこちにモンスターを召喚していたのだ。
そのモンスターの名はネズミ花火。
名前の通りネズミ花火のようにシュルシュルと動き回り、爆発するモンスター。
そいつらが体力に出現したせいか、人間も狼狽始めた。
遠見の水晶から見ているので声は聞こえないが敵はどんどんと減っていった。
そして門が突破されてから約12時間。
敵の残りは千人程度。
しかし、とうとう城までたどり着かれてしまった。
「……腹括るか。」
俺は自室から離れ、大広間に移る。
そこではゼロとミルド、そして騎士団が転生者と戦っていた。
騎士団は全員死に絶え、残っているのはゼロとミルド、そして転生者達だけだった。
「マスター!!なぜここへ!!!」
「我が主人!!逃げてください!!この軍勢には勝てません!!!!」
そう言って叫ぶゼロとミルドはボロボロになりながら戦っていた。
俺はお前らに救われたよ。
理不尽なこの世界に飛ばされて、信じ合える仲間と出会えたから。
俺は今まで生きてこれた。
「ゼロ、ミルド。」
俺は二人を呼びかける。
そして二人に転移魔術をかける。
二人分の魔力はアレイスターからもらった魔力石を全部使って発動した。
もう後には引けない。
二人は泣き叫びながら俺に掴みかかる。
「マスター!!どういうつもりですか!!!!」
「我が主人よ!!!まさか一人で城に残る気じゃ!!!!」
「大丈夫だ、また来世で会えるよ。」
そして俺は腰に手を当て、笑いながらいう。
「今までありがとうな。」
そして、二人は転移魔術でクルシュ村へと転移した。
これでよかったんだ。
「言い残すことはあるか。」
転生者のうち一人が律儀に聞いてくる。
俺が魔力切れで動けないとわかっているからだろう。
「なにもないさ。律儀にありがとうな。」
俺はそう言って目を閉じる。
みんな、今までありがとう。
「我が主人よ。」
「……きたか。」
人間の軍勢は入国者の前に来ていた。
その数ざっと10万。
こちらの全力は騎士団1万人と俺とゼロとミルド。
勝ち目はゼロだった。
「フルメタルゴーレム。やれ。」
俺が合図を出すと国境を守るフルメタルゴーレムが起き上がり、迎撃を始める。
ちなみに国民は全員クルシュ村と魔獣の森へ避難が完了し、宝物庫は全て地下で結界を張って守っている。
俺は城でフルメタルゴーレムたちを見ていた。
すると頑丈なフルメタルゴーレムの一体が崩れていく。
「あーあ、厄介なのが来たな。」
刀を持った人間がフルメタルゴーレムを次々と切っていく。
その力から見て、転生者だとわかる。
転生者はざっと見て十人ほどいた。
転生者は一人で国を守れるほどの強大な力を持った人間。
それが十人も敵勢にいる。
そしてフルメタルゴーレムが全員切り捨てられ、人間がどんどん国に入ってくる。
だが俺もそう易々と国を壊滅させるわけにはいかない。
俺は召喚魔術で国のあちこちにモンスターを召喚していたのだ。
そのモンスターの名はネズミ花火。
名前の通りネズミ花火のようにシュルシュルと動き回り、爆発するモンスター。
そいつらが体力に出現したせいか、人間も狼狽始めた。
遠見の水晶から見ているので声は聞こえないが敵はどんどんと減っていった。
そして門が突破されてから約12時間。
敵の残りは千人程度。
しかし、とうとう城までたどり着かれてしまった。
「……腹括るか。」
俺は自室から離れ、大広間に移る。
そこではゼロとミルド、そして騎士団が転生者と戦っていた。
騎士団は全員死に絶え、残っているのはゼロとミルド、そして転生者達だけだった。
「マスター!!なぜここへ!!!」
「我が主人!!逃げてください!!この軍勢には勝てません!!!!」
そう言って叫ぶゼロとミルドはボロボロになりながら戦っていた。
俺はお前らに救われたよ。
理不尽なこの世界に飛ばされて、信じ合える仲間と出会えたから。
俺は今まで生きてこれた。
「ゼロ、ミルド。」
俺は二人を呼びかける。
そして二人に転移魔術をかける。
二人分の魔力はアレイスターからもらった魔力石を全部使って発動した。
もう後には引けない。
二人は泣き叫びながら俺に掴みかかる。
「マスター!!どういうつもりですか!!!!」
「我が主人よ!!!まさか一人で城に残る気じゃ!!!!」
「大丈夫だ、また来世で会えるよ。」
そして俺は腰に手を当て、笑いながらいう。
「今までありがとうな。」
そして、二人は転移魔術でクルシュ村へと転移した。
これでよかったんだ。
「言い残すことはあるか。」
転生者のうち一人が律儀に聞いてくる。
俺が魔力切れで動けないとわかっているからだろう。
「なにもないさ。律儀にありがとうな。」
俺はそう言って目を閉じる。
みんな、今までありがとう。
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