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つぼっち

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第十章、正義を求めて

#59 正々堂々一騎討ち

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「はぁぁぁぁぁ!!!!」

「甘いぞ聖夜!!」

剣と剣がぶつかり合い、火花が散る。

俺の剣に大悪魔であるベルゼブブが憑いているのと同じく、正義の剣には大天使ガブリエルが憑いていた。

『ひさしいな、ガブリエル!!お前と戦うのは5000年前の《魔天の戦い》以来だな!!』

『そうですね、まぁあの時は私の圧勝でしたけどね。』

『嘘つくな!!!俺が圧勝だっただろうが!!ホラ吹きババア!!』

『ば、ババアですって!?私はまだ6800歳ですよ!!』

「ババアじゃねぇか。」

『うるさいわね!!人間とは時間軸が違うのよ。』

「ガブリエル、戦いに集中して欲しいんだが。」

『はっ!我を忘れてたわ。集中集中。』

『怒るとシワが増えるぜババア天使ガブリエル様』

『ババアって言うな!!!』

このようにさっきから悪口の言い合いである。

剣で斬りあおうぜ。

「聖夜!!戦いの最中に別のことを考えるなんていい度胸だな!!」

そう言って正義は剣を容赦なく振り下ろしてくる。

俺はとっさに地面を喰い、穴を掘って避ける。

「!?」

正義は突然の出来事に理解が追いついていないようだ。

俺はそのまま地面を喰い進み、正義の背後に周り、剣を振り下ろす。

「甘い!!」

それを正義は避けようともせずこちらに振り返り、横なぎを入れる。

「ごはっ!?」

すごい力で吹き飛ばされた俺はとっさに受け身を取り、立ち直る。

「いいぞ!これこそ本当の真剣勝負だ!!!」

正義はこちらへ向かって猛ダッシュでやってくる。

俺は素早く地面を蹴り、空高く飛んだ。

「ばかめ!空中から降りてきた時がお前の最後だ。」

「じゃあ俺が降りなかったら最後じゃないよな。」

俺は浮遊魔術で空中に止まる。

「な!?」

俺はそのまま空間魔術で氷属性スナイパーライフル、アイスクリスタルを取り出す。

「さぁ、逃げ回れ!!」

俺はアイスクリスタルを当たるか当たらないか程度のところで打ちまくる。

「うわぁ!!卑怯だぞ!!」

「別に武器は複数使ってはいけないとかいうルールないじゃん。」

「そうだけどずるい!!」

アイスクリスタルの弾が着弾した場所には水晶のような氷が生え、正義の道を塞いで行った。

そして、

「とどめだ。」

俺は空間魔術でハジメの城で使った『戦車ライフル』を改造したライフル型の大砲を取り出す。

「それはチートだろ。」

「戦車ライフルをさらに強化した『対戦車ライフル』だ!!」

俺は正義に対戦車ライフルをぶち込む。

「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

弾丸は見事に正義に着弾し、轟音と爆発と共に正義を消しとばした。
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