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つぼっち

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第七章、蒼い血の自警団

#40 蒼き血

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「まぁ俺は女神の追手じゃないから安心しろ!! 俺は今は『蒼血騎士団』のリーダーとして活動しているに過ぎない!!」

そう言って高らかに胸を張る。

「だがお前はこの国の法律である麻薬の売買の禁止を破った。 よって俺たちの手で沈める!!」

「めちゃくちゃだな。」

ヨルムンは鞘から蒼色の剣を取り出す。

みていると吸い込まれそうな色だ。

「その剣、聖剣だな。」

「あぁそうさ!! こいつは聖剣ヨルムンガンド。 俺の血に反応して形が変わる聖剣だ。」

「親切に説明ありがとな!!!!!」

俺は懐から短剣を取り出して思いっきりヨルムンに投げつける。

それだけだと倒せないと思うので俺は瞬時にヨルムンの真正面に立ち、魔剣で一刀両断する。


ズバッ


「ぐっはぁぁぁぁぁ!?」

「は?」

これで仕留められるとは思ってもいなかったがヨルムンはそれっぽい声を上げる。

もしかしてこいつめっちゃ弱い?

俺が切ったところから血が吹き出すが、それは人間のものとは思えないようなものだった。

蒼色だったのだ。

しかもその血が体から飛び出したと思ったら急に体の方に戻り始めたのだ。

そして傷口は治ってないが血の動きが再開し始める。

「痛かったー。」

こいつ人間じゃないのか?

それとも不死身なのか?

吹き出した血が体に戻り始めるって怖すぎるだろ。

「なかなかひどいことをしてくれたな。 今度はこっちの番だ!!!」

そういうと今度はヨルムンの体から湯気のようなものが出てくる。

こいつギ◯セカンドが使えるのか!?

俺の予想は的中。

ヨルムンが高速で俺の背後に回ってきた。


チッ


聖剣が俺の体をかする。

冷や汗が大量に溢れ出す。

怖!!

けどこいつの力の正体がなんとなくわかった。

こいつは自分の血液を操る力を持っている。

だから血が飛び散ったとしても自力で血管に戻して再び規則正しく血が巡るように動かしているんだ。

そして傷口は自分の血を少量操って血が溢れないようにしている。

なんてせこい能力なんだ!!

おそらく今の状態は血圧を超高速で上げることによって自分の身体能力を上げる技。

ただ血管にそれ相応の力が加わっているので血管に少し傷をつければ勢いに負けて全ての血管が裂けるはず。

試してみるか。

俺は漫画とかのキャラがやってる殺気に意識を向けることで相手の動きを捉える技をやってみる。

すると思ったより完成度が高いのができた。

ヨルムンの動きが遅く感じる。

そしてわざと外してくる剣撃を見分けられる。

その時、さっきのより強い殺気が感じられた。

これが命をとりにくる殺気。

俺はそれをグラトニアスで弾き、首を一刀両断する。

するとヨルムンの首に傷が入り、大動脈に傷が入る。

そして大動脈が傷ついたことによって自らが加速させた血流に耐えきれず体中の血管が避け始めた。

ヨルムンの身体中から蒼色の血が飛び散る。

「がはっ!?」

自らの力で自らを殺めるってこういうことなのか。
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