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第五章、仲間が欲しい
#29 もう一体の仲間
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翌日
俺は森で野宿した後、ゼロの背中に乗って魔王の城に向かっている。
「俺を差し置いて魔王と名乗るなんてけしからん。 ゼロ、俺が魔王を倒したら俺が次の魔王になれるとかはないの?」
「それはないです。 魔王というのはどうやら二つ名らしいので。」
二つ名?
「ゼロ、二つ名ってなんだ?」
「二つ名っていうのは世界から認められた人だけがもらえるものなのです。 現最強の魔術師は神の王に認められて〈最強の魔術師〉という二つ名をもらったらしいです。」
「俺も欲しい~、てかその魔王は実力はないのに世界に認められたってことか?」
「そうなりますね、何か特別なことでも起こしたんでしょう。」
二つ名の話をしていると、城が見えてきた。
「随分とかっいい城だな。」
見えてきたのは真っ黒でいびつな形をした城だった。
「マスターはこのようなものが好きなのですか?」
若干ゼロに引かれてしまった気がする。
でもこういういかにも悪役ってオーラが好きだ。
正面にはでかい扉。
魔力を流し込まないと開かない仕組みだった。
隣には『雑魚は帰れ。 強い奴だけ入ってよし。 ま、どうせ攻略できないだろうけど。』と、煽りまくった文字が書かれていた。
俺は悪い顔でニヤッとする。
「マスターどうかしましたか?」
「今から魔王が嫌がる方法でこの城を攻略する。」
「正気ですか?」
看板の文字ごときでキレる俺もまだまだだが、俺に向かって煽るとはいい度胸だ。
俺はスッと扉からある程度離れ、右手を突き出す。
「火炎魔術最高火力をお見舞いしてやる、くらえ!!〈アイン・エクスプロージョン〉!!」
俺は火炎魔術最強の爆発を扉に食らわせる。
もちろんこの程度じゃ壊せないのは承知の上だ。
「〈ツヴァイ・エクスプロージョン〉!!」
今度はさっきのよりもさらに強力な魔術をノータイムで発動させる。
扉はもうボロボロだ。
「これでトドメだ、〈ドライ・エクスプロージョン〉!!!」
この魔術は火炎魔術の中でも特に威力が高い爆発系統の魔術をノータイムで3回発動させることができる魔術だ。
ドカーーーーーーーーーーーーーン!!!!!
魔王の城の扉は粉々に砕け散った。
「すごいです、マスター。 さぁ、このまま突っ切りましもう。」
「いや、ちょっと待つんだ。」
俺はアイテムポーチから小瓶を2つ取り出す。
その小瓶にはそれぞれに龍の骨粉が入っている。
俺はビンを2つとも開けて目の前に撒く。
「何をしているのですか?」
「んー?頼もしい仲間を作ってるんだよ。」
そう言って俺は撒いた骨粉に死霊魔術を使う。
すると、骨粉からスケルトンがぞろぞろと湧き始めた。
ざっと50体くらいだろう。
そして次に最後のビンの骨粉に俺の血を少量混ぜて最上位の死霊魔術で元剣聖の魂を超希少で闇市にしか回らない〈竜の骨粉〉に降ろす。
すると今度はピカピカの鎧の上にボロボロの黒いローブをきた一体のスケルトンが生まれた。
「お前の名前はミルド。俺の配下であのスケルトンたちを束ねるリーダーだ。」
「わかりました、我が主人よ。このミルド、命尽きるまであなたに従います。」
「よろしく頼むぞ。」
「御意。」
「ところでお前はなにが得意とかはあるか?」
「そうですね、私は元剣聖の魂も入っているので仲間を統率するのが得意ですね。防御力は骨なのであまりないですがそのかわり攻撃力は高いと思っています。」
「おぉ、頼もしいな。」
「光栄です。 では私たちに続いてください。」
そういうとミルドは、スケルトンたちをまとめ、城の中へと入っていった。
「よし、俺たちも続くぞ。」
「マスターってなんでもありですね。」
俺はミルドたちに続いて城の中へと入っていった。
俺は森で野宿した後、ゼロの背中に乗って魔王の城に向かっている。
「俺を差し置いて魔王と名乗るなんてけしからん。 ゼロ、俺が魔王を倒したら俺が次の魔王になれるとかはないの?」
「それはないです。 魔王というのはどうやら二つ名らしいので。」
二つ名?
「ゼロ、二つ名ってなんだ?」
「二つ名っていうのは世界から認められた人だけがもらえるものなのです。 現最強の魔術師は神の王に認められて〈最強の魔術師〉という二つ名をもらったらしいです。」
「俺も欲しい~、てかその魔王は実力はないのに世界に認められたってことか?」
「そうなりますね、何か特別なことでも起こしたんでしょう。」
二つ名の話をしていると、城が見えてきた。
「随分とかっいい城だな。」
見えてきたのは真っ黒でいびつな形をした城だった。
「マスターはこのようなものが好きなのですか?」
若干ゼロに引かれてしまった気がする。
でもこういういかにも悪役ってオーラが好きだ。
正面にはでかい扉。
魔力を流し込まないと開かない仕組みだった。
隣には『雑魚は帰れ。 強い奴だけ入ってよし。 ま、どうせ攻略できないだろうけど。』と、煽りまくった文字が書かれていた。
俺は悪い顔でニヤッとする。
「マスターどうかしましたか?」
「今から魔王が嫌がる方法でこの城を攻略する。」
「正気ですか?」
看板の文字ごときでキレる俺もまだまだだが、俺に向かって煽るとはいい度胸だ。
俺はスッと扉からある程度離れ、右手を突き出す。
「火炎魔術最高火力をお見舞いしてやる、くらえ!!〈アイン・エクスプロージョン〉!!」
俺は火炎魔術最強の爆発を扉に食らわせる。
もちろんこの程度じゃ壊せないのは承知の上だ。
「〈ツヴァイ・エクスプロージョン〉!!」
今度はさっきのよりもさらに強力な魔術をノータイムで発動させる。
扉はもうボロボロだ。
「これでトドメだ、〈ドライ・エクスプロージョン〉!!!」
この魔術は火炎魔術の中でも特に威力が高い爆発系統の魔術をノータイムで3回発動させることができる魔術だ。
ドカーーーーーーーーーーーーーン!!!!!
魔王の城の扉は粉々に砕け散った。
「すごいです、マスター。 さぁ、このまま突っ切りましもう。」
「いや、ちょっと待つんだ。」
俺はアイテムポーチから小瓶を2つ取り出す。
その小瓶にはそれぞれに龍の骨粉が入っている。
俺はビンを2つとも開けて目の前に撒く。
「何をしているのですか?」
「んー?頼もしい仲間を作ってるんだよ。」
そう言って俺は撒いた骨粉に死霊魔術を使う。
すると、骨粉からスケルトンがぞろぞろと湧き始めた。
ざっと50体くらいだろう。
そして次に最後のビンの骨粉に俺の血を少量混ぜて最上位の死霊魔術で元剣聖の魂を超希少で闇市にしか回らない〈竜の骨粉〉に降ろす。
すると今度はピカピカの鎧の上にボロボロの黒いローブをきた一体のスケルトンが生まれた。
「お前の名前はミルド。俺の配下であのスケルトンたちを束ねるリーダーだ。」
「わかりました、我が主人よ。このミルド、命尽きるまであなたに従います。」
「よろしく頼むぞ。」
「御意。」
「ところでお前はなにが得意とかはあるか?」
「そうですね、私は元剣聖の魂も入っているので仲間を統率するのが得意ですね。防御力は骨なのであまりないですがそのかわり攻撃力は高いと思っています。」
「おぉ、頼もしいな。」
「光栄です。 では私たちに続いてください。」
そういうとミルドは、スケルトンたちをまとめ、城の中へと入っていった。
「よし、俺たちも続くぞ。」
「マスターってなんでもありですね。」
俺はミルドたちに続いて城の中へと入っていった。
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