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第十八話 正義の味方
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第十八話 正義の味方
「なんだよ・・・・・、これ」
戦場の真ん中で、男が一人、呆然と立ち尽くしている。
男の周りには、無数の屍が地面を覆い隠していた。驚くべきは、その屍のほとんどが、先程まで自分と共に戦っていた味方であった事だ。
「生き残った奴は・・・・・・いないのかよ・・・・・」
気が付けば、この戦場で生き残ったのは、彼一人だけとなっていた。
彼が生き残れた理由は、戦闘中味方の屍で躓き、転倒して運悪く頭を打って、気を失ってしまったからである。倒れていたおかげで、敵兵に死体と間違われ、しかも幸運な事に、敵味方に踏みつぶされる事もなかったお陰で、偶然生き残れたのである。
しかしこの現状は、生き残れた幸運を喜ぶ事が出来ない、最悪の状態。
味方はゼロ。戦闘は恐らく、自軍の敗北で終わったはずだ。まだ近くに敵兵がいるかも知れない。この先どうすれば良いのか、全く思い付かない。
わかっているのは、自分はまだ戦えるという事だけだ。
(味方が負けたとしても、オレが敵の総大将を倒せば、それで逆転だ・・・・・・!)
状況は最悪。しかも、味方は敗北し、生き残りは撤退を開始しているはず。確かに彼の考える通り、この絶望的な状況下で逆転するには、それしか手はない。
いや、それしか手はないが、現実的に考えて、出来る事と出来ない事がある。
「やるか・・・・・・!」
味方の屍で埋め尽くされた、戦場の真ん中。絶望的状況にも関わらず、彼は戦意に満ち溢れている。
敵軍陣地の方角へと、前進を開始する。目指すは、敵軍総大将の撃破。
生き残った男による、たった一人の反撃が始まった・・・・・・。
「なんだよ・・・・・、これ」
戦場の真ん中で、男が一人、呆然と立ち尽くしている。
男の周りには、無数の屍が地面を覆い隠していた。驚くべきは、その屍のほとんどが、先程まで自分と共に戦っていた味方であった事だ。
「生き残った奴は・・・・・・いないのかよ・・・・・」
気が付けば、この戦場で生き残ったのは、彼一人だけとなっていた。
彼が生き残れた理由は、戦闘中味方の屍で躓き、転倒して運悪く頭を打って、気を失ってしまったからである。倒れていたおかげで、敵兵に死体と間違われ、しかも幸運な事に、敵味方に踏みつぶされる事もなかったお陰で、偶然生き残れたのである。
しかしこの現状は、生き残れた幸運を喜ぶ事が出来ない、最悪の状態。
味方はゼロ。戦闘は恐らく、自軍の敗北で終わったはずだ。まだ近くに敵兵がいるかも知れない。この先どうすれば良いのか、全く思い付かない。
わかっているのは、自分はまだ戦えるという事だけだ。
(味方が負けたとしても、オレが敵の総大将を倒せば、それで逆転だ・・・・・・!)
状況は最悪。しかも、味方は敗北し、生き残りは撤退を開始しているはず。確かに彼の考える通り、この絶望的な状況下で逆転するには、それしか手はない。
いや、それしか手はないが、現実的に考えて、出来る事と出来ない事がある。
「やるか・・・・・・!」
味方の屍で埋め尽くされた、戦場の真ん中。絶望的状況にも関わらず、彼は戦意に満ち溢れている。
敵軍陣地の方角へと、前進を開始する。目指すは、敵軍総大将の撃破。
生き残った男による、たった一人の反撃が始まった・・・・・・。
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