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第四話 リクトビア・フローレンス
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「終わりましたね」
「はい」
リックたちに気付かれないよう、離れた場所で見守っていた者たち。女王ユリーシアと騎士団長メシア。
目の見えぬ代わりに、耳の良いユリーシアは、リックのとんでも宣言を含めて、全て聞いていた。
「私は決めました。やはりあの方には、この名前こそ相応しい」
ユリーシアの腕には、一冊の絵本が抱えられている。
彼女は確かめたかった。リックが仲間たちに、どんな思いを抱いているのかを。命を狙った仲間相手に、どんな選択をとるのかを。
今日の出来事は、彼女に一つの決心を固めさせたのだった。
「これからは一層苦労をかけます。メシア、私に今後も力を貸してくれますか?」
「この身は御身の剣です。私の力、存分にお使い下さい」
この日、少女は後に、大陸全土に知れ渡ることになる名前を、自分の信じた男へ与えることを決心する。
だが彼女は、その名前がもたらす未来を、知る由もない。
「はい」
リックたちに気付かれないよう、離れた場所で見守っていた者たち。女王ユリーシアと騎士団長メシア。
目の見えぬ代わりに、耳の良いユリーシアは、リックのとんでも宣言を含めて、全て聞いていた。
「私は決めました。やはりあの方には、この名前こそ相応しい」
ユリーシアの腕には、一冊の絵本が抱えられている。
彼女は確かめたかった。リックが仲間たちに、どんな思いを抱いているのかを。命を狙った仲間相手に、どんな選択をとるのかを。
今日の出来事は、彼女に一つの決心を固めさせたのだった。
「これからは一層苦労をかけます。メシア、私に今後も力を貸してくれますか?」
「この身は御身の剣です。私の力、存分にお使い下さい」
この日、少女は後に、大陸全土に知れ渡ることになる名前を、自分の信じた男へ与えることを決心する。
だが彼女は、その名前がもたらす未来を、知る由もない。
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