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第四話 リクトビア・フローレンス
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城内で騒ぎが広がっていき、兵士たちが襲撃者を捕えようと動く中、騎士団長であるメシアは一人、女王の寝室を目指していた。
寝室の前に辿り着くと、警護の騎士たちがおり、異常がないかを騎士に確認して、寝室の扉を開く。部屋の中には、寝間着姿の女王ユリーシアと、彼女を守るように立つ、数人のメイドたちがいた。
「陛下、御無事ですか」
「私は心配ありません。これは何事ですか?」
「報告によれば、リックの命を狙った者が現れ、今その者は、城内を逃走しております」
「リック様は御無事なのですか?」
「怪我はないとのことです。今は兵士たちの指揮を執っております」
胸を撫で下ろし、息を吐くユリーシア。突然の銃声と騒ぎから、リックの身をずっと案じていたためである。
「リック様の命を狙った者は、何者ですか?」
「数日前にリックが連れてきた、イヴ・ベルトーチカという者です。あの男の狙いは陛下ではないようですが、念のため避難致しましょう」
「話には聞いていますが、その方はリック様の・・・・・」
リックやメイドたちからの話で、イヴの存在と人物については理解している。イヴはリックのお気に入りの一人であり、銃器を操るということも知っていた。
そのイヴが裏切ったという。リックの命を狙い、今は逃走中なのだとメシアは語った。
気に入っていた人間に裏切られ、自分の命が狙われる。今のリックの心境は、想像に難くない。
「メシア。頼みがあります」
「お断りします」
「まだ何も言っていません・・・・・」
騎士団長であり、女王のことを理解している彼女は、目の前の少女が、何を頼もうとしているかがわかる。
その頼みが、危険な行為であるという事も・・・・・・。
「どうしても行くというのですか?」
「・・・・はい、私は確かめねばならないのです。あの方が、どの様な選択をするのかを」
「何のためにですか?」
「知りたいのです、あの方を。私には、彼を知る義務がありますから」
メシアは思う。こうなった彼女は強情で、誰にも止められないと。
盲目であるにも関わらず、今彼女は、リックのもとへと向かおうとしていた。彼女は一人であっても、彼のもとへと向かうだろう。
危険なのは百も承知だ。しかし、どうしても確かめたい。
「お願いですメシア。私を、リック様のもとへ」
寝室の前に辿り着くと、警護の騎士たちがおり、異常がないかを騎士に確認して、寝室の扉を開く。部屋の中には、寝間着姿の女王ユリーシアと、彼女を守るように立つ、数人のメイドたちがいた。
「陛下、御無事ですか」
「私は心配ありません。これは何事ですか?」
「報告によれば、リックの命を狙った者が現れ、今その者は、城内を逃走しております」
「リック様は御無事なのですか?」
「怪我はないとのことです。今は兵士たちの指揮を執っております」
胸を撫で下ろし、息を吐くユリーシア。突然の銃声と騒ぎから、リックの身をずっと案じていたためである。
「リック様の命を狙った者は、何者ですか?」
「数日前にリックが連れてきた、イヴ・ベルトーチカという者です。あの男の狙いは陛下ではないようですが、念のため避難致しましょう」
「話には聞いていますが、その方はリック様の・・・・・」
リックやメイドたちからの話で、イヴの存在と人物については理解している。イヴはリックのお気に入りの一人であり、銃器を操るということも知っていた。
そのイヴが裏切ったという。リックの命を狙い、今は逃走中なのだとメシアは語った。
気に入っていた人間に裏切られ、自分の命が狙われる。今のリックの心境は、想像に難くない。
「メシア。頼みがあります」
「お断りします」
「まだ何も言っていません・・・・・」
騎士団長であり、女王のことを理解している彼女は、目の前の少女が、何を頼もうとしているかがわかる。
その頼みが、危険な行為であるという事も・・・・・・。
「どうしても行くというのですか?」
「・・・・はい、私は確かめねばならないのです。あの方が、どの様な選択をするのかを」
「何のためにですか?」
「知りたいのです、あの方を。私には、彼を知る義務がありますから」
メシアは思う。こうなった彼女は強情で、誰にも止められないと。
盲目であるにも関わらず、今彼女は、リックのもとへと向かおうとしていた。彼女は一人であっても、彼のもとへと向かうだろう。
危険なのは百も承知だ。しかし、どうしても確かめたい。
「お願いですメシア。私を、リック様のもとへ」
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