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第6話:二人きりの夜(その2)
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おれも西森も雨でビショ濡れ状態だったので、お風呂に入れるのはほんとありがたい。
洋服も泥だらけで汚れていたので、浴衣に着替えられるのもありがたい。
なので、おれはさっそく、
「じゃ、西森。
お風呂後は、そこの休憩スペースで待ってるから、出たらまた声をかけてくれ。」
と言って男湯に入ろうとした。
すると、西森が「ギュッ」とおれのシャツの裾をつかんだ。
「え?」
驚いて振り返ると、
「先生」
と、西森がおれを呼び止めた。
「ん?どうした?」
声が小さかったので、聞き取ろうと近づくと、西森が、
「本当に何もしません?」
と、真っ赤な顔で聞いてきた。
「えっ!?」
どういうことだ?
さっき「一緒に泊まる」話になった時、全く動揺もせず冷静だった西森が、急に態度を一変させ、緊張の面持ちを見せるとは!?
やばい、おれまでドキドキしてきた!
「な、何もしないつもりだけど・・・どうかした?」
冷静に聞いてみたけど、心の中はもはや冷静さのカケラも無く、心臓が最高潮にドキドキ音を立てている。
西森は、うつむいたまま、
「その・・・さっきは、雨に濡れて寒くて疲れていたので、もうどうでもいいや、という気持ちになっていていたんです。
『一緒に泊ってもいい』みたいな返事をしたのですが、冷静になって考えてみると、なんかドキドキしちゃって・・・。」
と言った。
そして再び、
「大丈夫ですよね?」
と聞いてきた。
うん・・・たぶん大丈夫・・・。
洋服も泥だらけで汚れていたので、浴衣に着替えられるのもありがたい。
なので、おれはさっそく、
「じゃ、西森。
お風呂後は、そこの休憩スペースで待ってるから、出たらまた声をかけてくれ。」
と言って男湯に入ろうとした。
すると、西森が「ギュッ」とおれのシャツの裾をつかんだ。
「え?」
驚いて振り返ると、
「先生」
と、西森がおれを呼び止めた。
「ん?どうした?」
声が小さかったので、聞き取ろうと近づくと、西森が、
「本当に何もしません?」
と、真っ赤な顔で聞いてきた。
「えっ!?」
どういうことだ?
さっき「一緒に泊まる」話になった時、全く動揺もせず冷静だった西森が、急に態度を一変させ、緊張の面持ちを見せるとは!?
やばい、おれまでドキドキしてきた!
「な、何もしないつもりだけど・・・どうかした?」
冷静に聞いてみたけど、心の中はもはや冷静さのカケラも無く、心臓が最高潮にドキドキ音を立てている。
西森は、うつむいたまま、
「その・・・さっきは、雨に濡れて寒くて疲れていたので、もうどうでもいいや、という気持ちになっていていたんです。
『一緒に泊ってもいい』みたいな返事をしたのですが、冷静になって考えてみると、なんかドキドキしちゃって・・・。」
と言った。
そして再び、
「大丈夫ですよね?」
と聞いてきた。
うん・・・たぶん大丈夫・・・。
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