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3年生2学期

9月3日(日)晴れ 花園華凛との日常その25

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 太陽の照り付けが戻ってきたグミの日。
 思い立ったが吉日ということで、本日は夏休み中に話していた花園さんの家である花月堂へ路ちゃんと行った。
 夏休み明けではあるけど、日曜の昼過ぎに行ったので、午後のティータイムを過ごすお客さんが結構いた。

「いらっしゃいませ、ミチちゃんにリョウスケ。花月堂のことを覚えていてくれて嬉しいですよ」

「いや、忘れてたわけじゃないんだけど……」

「ごめんね。今年の夏は忙しかったから……」

「わかっています。ただ、ここだけの話……この時期はちょうど商品の入れ替わりのタイミングなので、あまり珍しいラインナップはないかもしれません」

 そう言いながら花園さんが店で食べる用のメニューを指差すと、確かにいくつかの商品には「現在は取り扱っていません」というシールが貼られていた。

「そうか。かき氷はもう時期的に外れてるか」

「リョウスケはかき氷を食べるつもりだったのですか?」

「ううん。でも、お汁粉を食べるにしてはまだ暑いから……どっちかというと冷たい系がいいかな」

「それなら冷やしぜんざいはまだ提供できるのでおすすめします。夏休み期間中も好評でした」

「おお、ちょうどいいかも。僕はそれで」

「ミチちゃんは……」

「ちょ、ちょっと待ってね。うーん……」

「2個頼んでもいいんですよ……」

「さ、さすがにそれは……この夏、食べ過ぎてるような気がするし……」

 路ちゃんの発言に僕は昨日の明莉とのやり取りを思い出す。
 今日はデートだから例外的に考えていたけど、何かを食べることには変わりないので、これでは意志薄弱と思われるかもしれない。
 僕は参考までにメニューの下の方に表記されていたカロリー表記を確認する。
 冷やしぜんざいは白玉やフルーツが乗っかって約300キロカロリー……いつだか調べた記憶ではアイスが180キロカロリーくらい、ケーキが300キロカロリーだったと思うからケーキ並みのカロリーだ。
 そう考えると和風な見た目に騙されているけど、かなりのカロリー爆弾だ。

「じゃあ、わたしは……この抹茶と白玉のぱふぇで!」

「かしこまりました。それではイートインスペースでお待ちください」

 そう言われて移動する前に僕は抹茶と白玉のぱふぇのカロリーを確認すると……500をオーバーしていた。

「せっかく来たから大きめのやつ頼んじゃったけれど……帰りに少し歩くし大丈夫だよね」

 しかし、路ちゃんが食べると決めたのならこの事実は伏せるべきだと思った。
 いや、きっとカロリー表記を見た上で選んだに違いない。

 その後、注文した商品を口にしたらカロリーなんてどうでもよくなるくらいには美味しかった。
 花園さんとの話というよりは2日連続で食欲の話になってしまったけど、ここから暫くは控えて……冬のお汁粉に備えよう。
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