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3年生夏休み
8月26日(土)晴れ 清水夢愛との夏散歩Ⅲその4
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夏休み36日目の人権宣言記念日。
そんな今日は清水先輩と一緒に朝から散歩に出かけた。
僕は残り数日の休みになるけど、清水先輩はまだ一ヶ月近く休みがあるらしい。
「結局、バイトもしてないから休みを持て余してしまいそうなんだけどな」
「清水先輩、散歩以外は何をやってるんですか……?」
「うーん……普段は適当にぶらぶらしたり、大学の図書館で本を読んだりしてるかな。あっ、小織が戻ってきてる間は色々遊びに行ったよ」
「あれ? 清水先輩って本読まないタイプじゃありませんでした?」
「そうだったけど、最近は結構読んでるぞ。卒業までに全部読むかもしれない」
「それはまた極端な……でも、それなら結構充実してるんじゃないですか」
「でも、私は飽き性だぞ?」
清水先輩はなぜか誇らしげに言う。
でも、飽き性なのは本当なのでこれからやることがなくなる可能性を考えているのだろう。
「そういえばもう塾の集中講義とやらは終わったんじゃないか? いよいよ私の出番というわけだ」
「あっ……そうでしたね」
「その言い方からして忘れてるじゃないか。それとも私の助けはいらないくらいには勉強は順調ってことか」
「順調かと言われると……自信はないです」
「そうかそうか。だったら、私がしっかり指導しないとな……やはり塾でバイトして経験を積むべきか……? いや、それなら動画とか見て真似してもいいような……」
どうやら僕……と路ちゃんに勉強を教えることが残りの夏休み中の大きな指針になっているようである。
そこまで熱心になってくれるのは嬉しいけど……桜庭先輩が心配していたように、他との交友を狭めているような気もしてしまう。
散歩以外の時間を読書に費やしているなら、本当に一人の時間ばかりになっているはずだ。
「あっ。でも、9月に入ったら私も一応用事はあるんだ。大学の知り合いに誘われてボランティアに参加することになってて」
「へぇ。何のボランティアです?」
「子ども達と遊ぶやつらしい。私なら合うんじゃないかと言われた」
「なるほど」
「良助的にも納得なのか?」
「い、いえ。予定があるのはいいと思っただけです」
本当は清水先輩の言動は少し子どもっぽいところもあるから、そこが合いそうだと思っていた。
でも、大学の繋がりも少しあるようでそこは安心する。
……何だか僕も桜庭先輩のような思考になってきているけど、桜庭先輩がいない間は代わりを務めるつもりでいたいと思う。
そんな今日は清水先輩と一緒に朝から散歩に出かけた。
僕は残り数日の休みになるけど、清水先輩はまだ一ヶ月近く休みがあるらしい。
「結局、バイトもしてないから休みを持て余してしまいそうなんだけどな」
「清水先輩、散歩以外は何をやってるんですか……?」
「うーん……普段は適当にぶらぶらしたり、大学の図書館で本を読んだりしてるかな。あっ、小織が戻ってきてる間は色々遊びに行ったよ」
「あれ? 清水先輩って本読まないタイプじゃありませんでした?」
「そうだったけど、最近は結構読んでるぞ。卒業までに全部読むかもしれない」
「それはまた極端な……でも、それなら結構充実してるんじゃないですか」
「でも、私は飽き性だぞ?」
清水先輩はなぜか誇らしげに言う。
でも、飽き性なのは本当なのでこれからやることがなくなる可能性を考えているのだろう。
「そういえばもう塾の集中講義とやらは終わったんじゃないか? いよいよ私の出番というわけだ」
「あっ……そうでしたね」
「その言い方からして忘れてるじゃないか。それとも私の助けはいらないくらいには勉強は順調ってことか」
「順調かと言われると……自信はないです」
「そうかそうか。だったら、私がしっかり指導しないとな……やはり塾でバイトして経験を積むべきか……? いや、それなら動画とか見て真似してもいいような……」
どうやら僕……と路ちゃんに勉強を教えることが残りの夏休み中の大きな指針になっているようである。
そこまで熱心になってくれるのは嬉しいけど……桜庭先輩が心配していたように、他との交友を狭めているような気もしてしまう。
散歩以外の時間を読書に費やしているなら、本当に一人の時間ばかりになっているはずだ。
「あっ。でも、9月に入ったら私も一応用事はあるんだ。大学の知り合いに誘われてボランティアに参加することになってて」
「へぇ。何のボランティアです?」
「子ども達と遊ぶやつらしい。私なら合うんじゃないかと言われた」
「なるほど」
「良助的にも納得なのか?」
「い、いえ。予定があるのはいいと思っただけです」
本当は清水先輩の言動は少し子どもっぽいところもあるから、そこが合いそうだと思っていた。
でも、大学の繋がりも少しあるようでそこは安心する。
……何だか僕も桜庭先輩のような思考になってきているけど、桜庭先輩がいない間は代わりを務めるつもりでいたいと思う。
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