862 / 942
3年生夏休み
8月13日(日)晴れ 祖父母宅での夏休みⅢその2
しおりを挟む
夏休み23日目の左利きの日。
いつも通り祖父母の家にいる間はのんびりとしていたけど、今回はじいちゃんの様子が少し気にしながらの滞在になった。
「良助と明莉、少しいいかい?」
そんな中、帰りの準備をする前にばあちゃんが僕と明莉に声をかける。
「どうしたの?」
「いや、今年は2人とも同じ学校にいるから、運動会か文化祭のどっちかに顔を出そうと思っててねぇ。いつ開催するか教えてもらっていいかい?」
「来てくれるんだ! えっと、体育祭は……いつだっけ?」
「ちょ、ちょっと待って」
急に言われたので僕も日付は把握してなかったので、スマホで年間予定を調べる。
例年通り体育祭は9月、文化祭は10月の開催予定だった。
「そうかい。さすがにどっちも行くのは大変そうだから……どっちがおすすめだい?」
「それはもちろん……文化祭じゃない? りょうちゃんは文芸部最後だし」
「えっ? そうだけど、明莉は体育祭の方が……」
「いやいや。あかりもバド部でお店出すだろうし、それに……10月の方が来やすいと思うから」
明莉はそう言いながら少し離れた位置にいるじいちゃんに視線を向ける。
そうか。じいちゃんのための気遣いでもあったのか。
「あと、ばあちゃん的には文芸部の方が興味あるでしょ?」
「そんなことはないよ。明莉が運動会で活躍するのを見るのも好きだったからねぇ」
「おばあちゃんが見に来てたのっていつ頃?」
「小学校の時に運動会は2回ほど見に行ってたよ。その時は発表会も見に行けてたけど、今はばあちゃんも腰が重くなってしまって」
「そっかぁ。まぁ、おじいちゃんと相談してからでいいけど、明莉的にも文化祭がおすすめ! りょうちゃんもそうでしょ?」
「う、うん。今年は2年生が主導になるけど、僕も作品を出したり、当日に展示案内したりするから」
「それならそうさせてもらおうかねぇ。楽しみにしているよ」
それからじいちゃんにもその話をしたところ、文化祭の方に参加する予定になった。
明莉の気遣いにすぐ気付けなかったのは少し反省するけど、2人が来てくれるのは純粋に嬉しい。
文化祭を楽しんでもらうためにも……僕は自分の作品をがんばって仕上げよう。
いつも通り祖父母の家にいる間はのんびりとしていたけど、今回はじいちゃんの様子が少し気にしながらの滞在になった。
「良助と明莉、少しいいかい?」
そんな中、帰りの準備をする前にばあちゃんが僕と明莉に声をかける。
「どうしたの?」
「いや、今年は2人とも同じ学校にいるから、運動会か文化祭のどっちかに顔を出そうと思っててねぇ。いつ開催するか教えてもらっていいかい?」
「来てくれるんだ! えっと、体育祭は……いつだっけ?」
「ちょ、ちょっと待って」
急に言われたので僕も日付は把握してなかったので、スマホで年間予定を調べる。
例年通り体育祭は9月、文化祭は10月の開催予定だった。
「そうかい。さすがにどっちも行くのは大変そうだから……どっちがおすすめだい?」
「それはもちろん……文化祭じゃない? りょうちゃんは文芸部最後だし」
「えっ? そうだけど、明莉は体育祭の方が……」
「いやいや。あかりもバド部でお店出すだろうし、それに……10月の方が来やすいと思うから」
明莉はそう言いながら少し離れた位置にいるじいちゃんに視線を向ける。
そうか。じいちゃんのための気遣いでもあったのか。
「あと、ばあちゃん的には文芸部の方が興味あるでしょ?」
「そんなことはないよ。明莉が運動会で活躍するのを見るのも好きだったからねぇ」
「おばあちゃんが見に来てたのっていつ頃?」
「小学校の時に運動会は2回ほど見に行ってたよ。その時は発表会も見に行けてたけど、今はばあちゃんも腰が重くなってしまって」
「そっかぁ。まぁ、おじいちゃんと相談してからでいいけど、明莉的にも文化祭がおすすめ! りょうちゃんもそうでしょ?」
「う、うん。今年は2年生が主導になるけど、僕も作品を出したり、当日に展示案内したりするから」
「それならそうさせてもらおうかねぇ。楽しみにしているよ」
それからじいちゃんにもその話をしたところ、文化祭の方に参加する予定になった。
明莉の気遣いにすぐ気付けなかったのは少し反省するけど、2人が来てくれるのは純粋に嬉しい。
文化祭を楽しんでもらうためにも……僕は自分の作品をがんばって仕上げよう。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
連れ子が中学生に成長して胸が膨らむ・・・1人での快感にも目覚て恥ずかしそうにベッドの上で寝る
マッキーの世界
大衆娯楽
連れ子が成長し、中学生になった。
思春期ということもあり、反抗的な態度をとられる。
だが、そんな反抗的な表情も妙に俺の心を捉えて離さない。
「ああ、抱きたい・・・」
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
家政婦さんは同級生のメイド女子高生
coche
青春
祖母から習った家事で主婦力抜群の女子高生、彩香(さいか)。高校入学と同時に小説家の家で家政婦のアルバイトを始めた。実はその家は・・・彩香たちの成長を描く青春ラブコメです。
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる