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3年生1学期
6月28日(水)雨時々曇り 塾での日常その7
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蒸し暑さは据え置きのまま迎えたパフェの日。
テスト直前の塾ということで、みんな気合が入っているように見える。
「路ちゃん、これ落としたよ」
「あっ……うん。ありがとう」
そんな中、月曜の一件とテスト前のピリピリ感のせいか、今日の路ちゃんはやや素っ気ない態度だった。
その雰囲気を重森さんと大山さんが見逃すわけもなく……
「産賀くん。まさか……喧嘩中?」
「いや、喧嘩じゃないけど……」
「じゃあ、倦怠期?」
「じゃあってなに。別に何でもないよ」
「本当かなぁ? そうやって隠していると後悔することになるよ」
「こら、美里。変なこと言わないの。でも、絶対何かあったでしょ?」
大山さんは止めてくれる側だと思っていたけど、僕の言動が怪しかったのか追及されてしまう。
「小さなすれ違いでも大きくなる可能性はあるんだから」
「それ、私が言ったのと同じじゃない?」
「アタシは心配して言ってるの。美里はちょっと面白がってるからダメ」
「そんなことないもん。7:3くらいの比率だから」
「ちょっと入ってるし……って、話が逸れた。うぶクン、本当に何もなかったの?」
「じ、実はその……」
原因に児島さんが関わっているとは言いづらかったので、詳細は伏せつつも僕がデリカシーのない発言をしたことを説明する。
それを聞いた大山さんと重森さんは、わかりやすく非難する目になった。
「まぁ……うぶクンが悪い」
「十中八九産賀くんのせい」
「す、すみません……」
「いや、普段からそういう話をしているならまだしも、いきなり別の女子に興味あるとかいうのはダメでしょ」
「えっ? そっちなの?」
「それ以外に何があるの」
「だからその……常識のない発言をしてしまったからだと……」
「そこもあるだろうけど、2日経っても態度に現れてるのは絶対女子だったからだよ。男子ならこうなってないだろうし」
「うぶクン。これはうぶクンも感じていることだろうケド……ミチはそういう細かいところ結構気にするタイプだから」
2人から責められたことで先日の出来事をさらに反省する。
ただ、このまま凹んで終わるわけにはいかない。
「それで……僕はこれからどうすべきでしょうか」
「どうするって……アタシだったらその状態を察した上で何か言葉をかけて欲しいケド」
「私は……意外と放っておいて欲しいかも。まぁ、本気で怒ってるわけでもないだろうし」
「えっ、マジ? 気付いてるのに放置は良くなくない?」
「1人で考えたい時間もあると思う」
「…………」
「…………」
「うぶクンに任せた!」
「うん。みーちゃんのこと一番わかってるのはなんやかんやで産賀くんだろうし」
急に匙を投げられてしまったので、僕は目が点になる。
まぁでも、これくらい1人で解決できなければいけないのかもしれない。
話を聞いてもらえただけでも一歩進む勇気が湧いてきた。
「み、路ちゃん」
「うん?」
「その……この前のことなんだけど?」
その後、塾の終わりに路ちゃんと話したところ……
「えっ。全然気にしてないよ。今日はちょっと眠かったからがんばろうと思ってたのだけれど……それでちょっと不機嫌に見えたのかも」
「そ、そうなの?」
「うん。だから、どっちかというと気にしてたのは良助くんの方なんじゃないかな」
「そ、そうかも……」
「わたしは良助くんがちゃんと反省したのわかってるから。ふふっ」
と言われてしまったので、大山さんと重森さんの読みは間違っていたようだ。
なんとなく女子同士なら勘が当たるものだと思っていたけど、そんなこともないらしい。
テスト直前の塾ということで、みんな気合が入っているように見える。
「路ちゃん、これ落としたよ」
「あっ……うん。ありがとう」
そんな中、月曜の一件とテスト前のピリピリ感のせいか、今日の路ちゃんはやや素っ気ない態度だった。
その雰囲気を重森さんと大山さんが見逃すわけもなく……
「産賀くん。まさか……喧嘩中?」
「いや、喧嘩じゃないけど……」
「じゃあ、倦怠期?」
「じゃあってなに。別に何でもないよ」
「本当かなぁ? そうやって隠していると後悔することになるよ」
「こら、美里。変なこと言わないの。でも、絶対何かあったでしょ?」
大山さんは止めてくれる側だと思っていたけど、僕の言動が怪しかったのか追及されてしまう。
「小さなすれ違いでも大きくなる可能性はあるんだから」
「それ、私が言ったのと同じじゃない?」
「アタシは心配して言ってるの。美里はちょっと面白がってるからダメ」
「そんなことないもん。7:3くらいの比率だから」
「ちょっと入ってるし……って、話が逸れた。うぶクン、本当に何もなかったの?」
「じ、実はその……」
原因に児島さんが関わっているとは言いづらかったので、詳細は伏せつつも僕がデリカシーのない発言をしたことを説明する。
それを聞いた大山さんと重森さんは、わかりやすく非難する目になった。
「まぁ……うぶクンが悪い」
「十中八九産賀くんのせい」
「す、すみません……」
「いや、普段からそういう話をしているならまだしも、いきなり別の女子に興味あるとかいうのはダメでしょ」
「えっ? そっちなの?」
「それ以外に何があるの」
「だからその……常識のない発言をしてしまったからだと……」
「そこもあるだろうけど、2日経っても態度に現れてるのは絶対女子だったからだよ。男子ならこうなってないだろうし」
「うぶクン。これはうぶクンも感じていることだろうケド……ミチはそういう細かいところ結構気にするタイプだから」
2人から責められたことで先日の出来事をさらに反省する。
ただ、このまま凹んで終わるわけにはいかない。
「それで……僕はこれからどうすべきでしょうか」
「どうするって……アタシだったらその状態を察した上で何か言葉をかけて欲しいケド」
「私は……意外と放っておいて欲しいかも。まぁ、本気で怒ってるわけでもないだろうし」
「えっ、マジ? 気付いてるのに放置は良くなくない?」
「1人で考えたい時間もあると思う」
「…………」
「…………」
「うぶクンに任せた!」
「うん。みーちゃんのこと一番わかってるのはなんやかんやで産賀くんだろうし」
急に匙を投げられてしまったので、僕は目が点になる。
まぁでも、これくらい1人で解決できなければいけないのかもしれない。
話を聞いてもらえただけでも一歩進む勇気が湧いてきた。
「み、路ちゃん」
「うん?」
「その……この前のことなんだけど?」
その後、塾の終わりに路ちゃんと話したところ……
「えっ。全然気にしてないよ。今日はちょっと眠かったからがんばろうと思ってたのだけれど……それでちょっと不機嫌に見えたのかも」
「そ、そうなの?」
「うん。だから、どっちかというと気にしてたのは良助くんの方なんじゃないかな」
「そ、そうかも……」
「わたしは良助くんがちゃんと反省したのわかってるから。ふふっ」
と言われてしまったので、大山さんと重森さんの読みは間違っていたようだ。
なんとなく女子同士なら勘が当たるものだと思っていたけど、そんなこともないらしい。
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