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1年生2学期
11月22日(月)雨 過ごしやすい生活とは
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11月も終わりが近づく月曜日。今日は7時間目に生徒会が進行を進める生徒総会が開かれた。会の内容は部活動や行事に関わる決算及び昨年度予算予定と現在の学校生活に対する議論が中心となる。後者については10月末から先週にかけて各クラスや部活動で要望や意見が募集されて、ある程度絞ったものが今日の会の中で発表される。
文芸部については現時点では特に変えたいところもないという意見で一致したので今日は関わることはない。
一方、クラスについては以前栗原さんが桜庭先輩に注意された化粧の要望だったり、購買のラインナップを増やして欲しいという意見だったりと、規則の根幹を変えるものから今の生活にちょっと良くして欲しいというものまで様々な要望が出てきた。
形式としてはクラスや部活の代表がそれを読み上げて、生徒会の面々と生徒指導の先生を交えて意見交換をしていく。議論と言ってもそこまで言い争いが起こるものじゃなく、購買のラインナップみたいな話は結構先生方も乗り気で聞き入れているように見えた。
しかし、服装や化粧については何故それを緩和する必要があるのか、それが変わることで出る影響を考慮しているのか、など具体的な理由を求められることになる。
「将来的には化粧をすることがマナーになるので、派手になり過ぎない程度の化粧は学校生活においても練習になると思います」
「Tシャツの色をある程度指定することは確かに統一感を出せるかもしれません。しかし、実際の生活においてカラフルなシャツを着ていることを怒られることはないものです」
生徒である僕からすれば生徒側から出る具体的な理由はどれも納得できるものだと思う。ただ、生徒総会は今まで何回も行われていて、その中で今出ているような意見や要望は同じようなものが出ているはずだから、その部分は毎回変えられていない可能性がある。
「皆さん。たくさんの意見をありがとうございました。今回の意見や要望の結果は生徒会と先生方で更に話し合った上で報告させて頂きます」
生徒会長の挨拶を締めに生徒総会は終わっていく。今日出てきた要望の中のどれだけが本当に実現されるのだろうか。
そんなことを思っていると、体育館から教室に帰る途中に松永は口を開く。
「自販機の種類は増えるといいなー 今のラインナップも増えた方らしいけど」
「えっ? そうだったんだ」
「3年生の先輩が言ってた。実際増えたのはその先輩の入学前だって」
「じゃあ、自販機とか購買とかは結構通ったりするのかな」
「逆に言うとそれくらいじゃない? あとは部活の要望か。外のウォータークーラーは新しくして欲しいけど、顧問の先生はまだ使えるって言ってたしなー」
「あの機械いくらするんだろう。でも、そういう全体で役立ちそうなやつは変えてくれそうな気がする」
「まぁ、先生方のご機嫌次第だな」
別にご機嫌は関係ないと思うけど、何か変えるにはちょうどいいタイミングが重なることも条件になってくるのかもしれない。それで言えば校則も時代が合えば変えられる可能性はあるのだろうから、今回が駄目でも何度も出し続けるべきなのだろう。
文芸部については現時点では特に変えたいところもないという意見で一致したので今日は関わることはない。
一方、クラスについては以前栗原さんが桜庭先輩に注意された化粧の要望だったり、購買のラインナップを増やして欲しいという意見だったりと、規則の根幹を変えるものから今の生活にちょっと良くして欲しいというものまで様々な要望が出てきた。
形式としてはクラスや部活の代表がそれを読み上げて、生徒会の面々と生徒指導の先生を交えて意見交換をしていく。議論と言ってもそこまで言い争いが起こるものじゃなく、購買のラインナップみたいな話は結構先生方も乗り気で聞き入れているように見えた。
しかし、服装や化粧については何故それを緩和する必要があるのか、それが変わることで出る影響を考慮しているのか、など具体的な理由を求められることになる。
「将来的には化粧をすることがマナーになるので、派手になり過ぎない程度の化粧は学校生活においても練習になると思います」
「Tシャツの色をある程度指定することは確かに統一感を出せるかもしれません。しかし、実際の生活においてカラフルなシャツを着ていることを怒られることはないものです」
生徒である僕からすれば生徒側から出る具体的な理由はどれも納得できるものだと思う。ただ、生徒総会は今まで何回も行われていて、その中で今出ているような意見や要望は同じようなものが出ているはずだから、その部分は毎回変えられていない可能性がある。
「皆さん。たくさんの意見をありがとうございました。今回の意見や要望の結果は生徒会と先生方で更に話し合った上で報告させて頂きます」
生徒会長の挨拶を締めに生徒総会は終わっていく。今日出てきた要望の中のどれだけが本当に実現されるのだろうか。
そんなことを思っていると、体育館から教室に帰る途中に松永は口を開く。
「自販機の種類は増えるといいなー 今のラインナップも増えた方らしいけど」
「えっ? そうだったんだ」
「3年生の先輩が言ってた。実際増えたのはその先輩の入学前だって」
「じゃあ、自販機とか購買とかは結構通ったりするのかな」
「逆に言うとそれくらいじゃない? あとは部活の要望か。外のウォータークーラーは新しくして欲しいけど、顧問の先生はまだ使えるって言ってたしなー」
「あの機械いくらするんだろう。でも、そういう全体で役立ちそうなやつは変えてくれそうな気がする」
「まぁ、先生方のご機嫌次第だな」
別にご機嫌は関係ないと思うけど、何か変えるにはちょうどいいタイミングが重なることも条件になってくるのかもしれない。それで言えば校則も時代が合えば変えられる可能性はあるのだろうから、今回が駄目でも何度も出し続けるべきなのだろう。
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