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1年生夏休み
8月5日(木)晴れのち曇り 岬ソフィアへの報告
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夏休み16日目。今日は清水先輩を含めて誰からの呼び出しもなかった。だけど、僕は清水先輩について、もう一つ済ませておくべきことが残っていた。
「ソフィア先輩、清水先輩と桜庭先輩の件なんですけど……」
『あっ! もしかして……』
「はい。どうやら仲直り……というか、話し合いができて円満に解決したみたいです」
『良かった~』
通話越しでもわかるくらいソフィア先輩は心の底からそう言っていた。ちょっとだけしか関わっていないけど、ここまで安心しているのはソフィア先輩なりに心配してくれていたんだろう。
『それじゃあ……ソフィアも清水さんに挨拶していい感じかな?』
「はい。とはいっても、いきなり喋るのは難しいとは思いますけど……」
『もー、そこはウーブ君がセッティングしてくれるんでしょ!』
「ええっ!?」
そんな話は聞いていないし、言っていない。いや、流れとしては知り合いの僕に頼むのは不自然じゃないけれども。
「僕より桜庭先輩に頼んだ方が……」
『うーん……でも、ソフィアとしてはウーブ君の部活の先輩ってところからの方が喋りやすいとおもうけどなー』
「た、確かに……」
『無理そうなら別に大丈夫だよ。夏休み明けなら顔を合わせられる機会もあるだろうし!』
しかもソフィア先輩は夏休み中にセッティングして欲しかったようだ。急すぎる話だけど……よく考えたら僕は清水先輩から誘われるばかりで、自分からは誘っていない。
「……いえ。清水先輩に話してみます。ただ、お盆は予定が入ると思うので、もしも会うとしてもお盆明けにはなりそうですけど、いいですか?」
『全然OKだよ! ありがとう、ウーブ君!』
だから、これはいい機会かもしれない。夏休み前に自分から誰かを誘うことをもう少しがんばろうと思ったけれど、今のところ僕が誘えているのは大倉くんだけだ。
「それでは失礼します」
しかし、お盆が明ければ夏休みも残り少なくなってしまう。できそうなことは今のうちに考えておこうと思った。
「ソフィア先輩、清水先輩と桜庭先輩の件なんですけど……」
『あっ! もしかして……』
「はい。どうやら仲直り……というか、話し合いができて円満に解決したみたいです」
『良かった~』
通話越しでもわかるくらいソフィア先輩は心の底からそう言っていた。ちょっとだけしか関わっていないけど、ここまで安心しているのはソフィア先輩なりに心配してくれていたんだろう。
『それじゃあ……ソフィアも清水さんに挨拶していい感じかな?』
「はい。とはいっても、いきなり喋るのは難しいとは思いますけど……」
『もー、そこはウーブ君がセッティングしてくれるんでしょ!』
「ええっ!?」
そんな話は聞いていないし、言っていない。いや、流れとしては知り合いの僕に頼むのは不自然じゃないけれども。
「僕より桜庭先輩に頼んだ方が……」
『うーん……でも、ソフィアとしてはウーブ君の部活の先輩ってところからの方が喋りやすいとおもうけどなー』
「た、確かに……」
『無理そうなら別に大丈夫だよ。夏休み明けなら顔を合わせられる機会もあるだろうし!』
しかもソフィア先輩は夏休み中にセッティングして欲しかったようだ。急すぎる話だけど……よく考えたら僕は清水先輩から誘われるばかりで、自分からは誘っていない。
「……いえ。清水先輩に話してみます。ただ、お盆は予定が入ると思うので、もしも会うとしてもお盆明けにはなりそうですけど、いいですか?」
『全然OKだよ! ありがとう、ウーブ君!』
だから、これはいい機会かもしれない。夏休み前に自分から誰かを誘うことをもう少しがんばろうと思ったけれど、今のところ僕が誘えているのは大倉くんだけだ。
「それでは失礼します」
しかし、お盆が明ければ夏休みも残り少なくなってしまう。できそうなことは今のうちに考えておこうと思った。
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