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異世界に行くまで
4.神様との話し合い
しおりを挟む「まずは僕の紹介をしないとね。僕は力が比較的弱い神々をまとめる神様。」
「私の紹介は必要ないでしょう?前置きはいいので本題を。」
「分かったよ。まず、元の世界には帰れないんだ。あと、自動翻訳が本来付くんだけど、君は世界に異世界人と認識されてないから付けようがないんだ。」
ごめんよ、力になれなくて。と、申し訳なさそうな顔で神様は続ける。
「それにここには、人間は3から5日くらいしか居れないんだよ。神の領域は人間にあまり良くないんだ。」
じゃあ、言葉はここで覚えておきたいな。言語は必要不可欠だ。
考え込んでいると、何を勘違いしたのか神様は少し焦った様に
「で、でも、欲しいものがあれば言って。僕が用意できるものなら用意するよ。制限は付けるかもしれないけど、無いよりいいだろう?」
と言った。
「そうですね……。わたしとしては戦闘になってもいいように自分の武器が欲しいです。、一番得意な籠手、剣2本、鞭、投げナイフと投げナイフ入れ、斧と後…」
「ちょっ、ちょっとまった。君がいた日本では武器の所持は禁止だろう?なんでそんなに自分の武器が…?」
あれ、知らないのか?
「私の世界にあったゲームの世界の中でよく使ってたんですよ。自分で体を仮想世界で動かして遊ぶんです。なかなか楽しかったですよ、訓練にもぴったりです。」
「いや、ゲームの中の話なんだよね。なんで実際に武器があるんだい。」
「作ってもらいました。知り合いに腕のいい鍛冶職人がいるんです。重さとかもゲーム内に反映されていたので、実際に使えます。」
「………本当かい?」
「こんなところで嘘ついてどうするんです?」
私の部下は大剣にレイピアに鞭、暗器も使っていたが、私はやはり籠手と剣が向いている。
「……分かったよ、武器は用意しておこう。戦いの中で必要になるだろうしね。でも、僕の世界に残すわけにはいかないんだ。だから、君が死んだと同時に消滅するようにするからね。」
当然だろう。私の武器には合金などの日本の技術が詰まっている。銃や一心(いっしん)も連れていけないだろう。
「一心というのは君が作った人工知能のことかな。君の右腕のような存在だったね。確かにいた方がいいと僕も思うけど……」
一心は私が作った人工知能だ。
まあ、そこらの人工知能とは違って人格もあるし性能も段違いなので、確かに付いて来てほしい。
………が、元の世界にいて部下の制御もしてほしい気もする。
「そうだ、君もう一台ここで作ったら?人工知能。」
はっ?
「人工知能。元にする機械はこっちで用意するよ?僕も作っているところ見てみたいし。」
「そうはいっても、一心並みに使えるようにするには1~2年かかりますよ。そんな時間はないでしょう?」
うーん……と唸る神様。……子供が宿題で困ってるみたいに見えてしまう。
とってもほんわかする。…と、思っていたら何か思いついたらしい
「一心の機械をそのまま増やして使えば、時間の短縮にならないかい?」
「一心の機械の部分を複製して、ということですか?」
確かに時間の短縮になるし、デバックもほとんど必要なくなるが…。
「…君が一心の複製のようなことをしたくないのは分かってるつもりだよ。だから一心のシステムだけを複製して、性格や声は新たに作ったらどうだい。」
!どうやら気づかれてたらしい。一心は私にとっては息子だ。道具のように増やして利用したくはない。
だが、弟妹を作ると思えばいいかもしれない。
「分かりました、作りましょうか。人工知能。ただ、人手が足りないので一心にも手伝ってもらいたいです。出来ますか?」
「ああ、大丈夫だよ。早速ここに呼ぼう。」
早速ですか。まぁ、一心が混乱するの見てみたいしいいか。
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