上 下
34 / 47
帝都脱出編

暴動開始

しおりを挟む
『エンシ!!』

私の目の前で

言葉で、物で傷つけられていくのを見ることしかできないなんて!

せっかく会えたのに、、肩の傷はもう大丈夫なの?本当にひどいことされなかったの?

ジャスミンもレーナもとても苦しそうに見ている。エンシが処刑台に着くと、ハイウェル将軍の一言で静かになった。わかっていても心がムズムズする!まだなの!?



ドォーン!!!

城の入り口から大きな音がする

「オーノさん達だわ!」ジャスミンが叫ぶ。

民衆が一同に振り返る

「おまえらぁ!!!! ちゃあんと悪魔の子やってっかあーー!!」

オーノさんが入り口の帝国兵を文字通り吹っ飛ばしながらそこらじゅうの建物を壊して回っている

「うわああああ!!!!」ちょっと遅れて事態を理解したみんなが大声で逃げ始めた

「何事だ!!」ハイウェル将軍も声を荒げる

「暴動です!! 相手は強大! 入り口の兵はやられました!」

「何をやっている!!ここには民が大勢いるんだぞ!私も後から行く、お前らも食い止めにいかんか!!」

「は!!」兵士が駆けだしていく

「私たちも行きましょう!」ジャスミンの掛け声で城の裏に向けて走り出す

「お前たち!どこへ行く!」警備兵が追いかけてきた

「だってあっち怖いじゃないですかあ!!」タビさんが叫ぶ

「そっちは立ち入り禁止だ!戻るんだ!」しつこく追いかけてくる

「あー、もう!」レーナが警備兵に向かっていった

「うっさいんだよ!」追いかけてた人物がいきなり向かって来ておののいたところに、レーナの必殺パンチが炸裂した

「言われたことしかできない能無しが!」レーナが吐き捨てるように言った後、合流してくる

「よし! これで追ってはいなくなったわ!急ぎましょう!」

待ち合わせ場所に向けて走りだした

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ハイウェルさんが国王のいる方を見る

「良し、下がったな!」

俺も連れられて見ると、兵士に連れられて国王が中に入っていくのがちらっと見えた

「ふん!」ハイウェルさんが俺の縄を切ってくれた

「さぁ、城の中に戻ろう」彼に連れられて城の中に戻っていく。うん?これは血かな?右目の視界が赤くなる。でもそんなことを気にしてる場合じゃない。幸い、誰も俺が撤退していくことを全く気にしていないようだ

ふらふらになりながら必死にハイウェルさんの背中についていく。アーヤに会うことしか考えられない

「もうすぐだ、しっかり!」ハイウェルさんが励ましてくれる

「くっ!!」ハイウェルさんが立ち止まる

顔を上げると、国王と10人くらいの警備兵が立っていた

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「おらおらおらぁ!! こんなもんかぁていこくう!」

ぬくぬくと城の中で練習しかしてない奴らが俺らに勝てるわけねぇだろう!

民衆はとりあえず外に逃がすようにしながら帝国兵をぶっとばしてるが、こいつらどんどん湧いてきやがる、キリがねぇな、、

「カズナ! レオス! 壁に穴を開ける! 手伝え!」

「りょうかい!」「ほいさ!」

カズナが爆発弓を壁に向けて撃つ

ドン! 壁にひびが入る

「はあああ!」レオスがサポートしてる間に思いきりひびの入った壁を叩く

ガシャン!

王城から帝都へ抜ける穴を開ける。少しでもあんちゃんらと民衆どもを逃げやすくするためだ、ぶっちゃけケガをさせないように立ち回るのは厳しいぜ

「女、子供はさっさと行きやがれぇ!」

ふう。遠めから見るにあんちゃんは処刑台からは逃げたみたいだな

あとはアーヤたちに任せるしかねぇな

「さぁさぁ、祭りはこれからだぜぇ!!」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ほう。今何でもするって言った?

佐土原いづる
ファンタジー
ひょんなことからすごい力を持って異世界転生をした主人公が、その力を使いながら仲間を増やして日々を過ごしていく予定

【前編完結】50のおっさん 精霊の使い魔になったけど 死んで自分の子供に生まれ変わる!?

眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです
ファンタジー
リストラされ、再就職先を見つけた帰りに、迷子の子供たちを見つけたので声をかけた。  これが全ての始まりだった。 声をかけた子供たち。実は、覚醒する前の精霊の王と女王。  なぜか真名を教えられ、知らない内に精霊王と精霊女王の加護を受けてしまう。 加護を受けたせいで、精霊の使い魔《エレメンタルファミリア》と為った50のおっさんこと芳乃《よしの》。  平凡な表の人間社会から、国から最重要危険人物に認定されてしまう。 果たして、芳乃の運命は如何に?

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

猫カフェを異世界で開くことにした

茜カナコ
ファンタジー
猫カフェを異世界で開くことにしたシンジ。猫様達のため、今日も奮闘中です。

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

【完結】シナリオブレイカーズ〜破滅確定悪役貴族の悠々自適箱庭生活〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
【ファンタジーカップ参加作品です。清き一票をお願いします】 王国の忠臣スグエンキル家の嫡子コモーノは弟の死に際を目前に、前世の記憶を思い出した。 自身が前世でやりこんだバッドエンド多めのシミュレーションゲーム『イバラの王国』の血塗れ侯爵であると気づき、まず最初に行動したのは、先祖代々から束縛された呪縛の解放。 それを実行する為には弟、アルフレッドの力が必要だった。 一方で文字化けした職能〈ジョブ〉を授かったとして廃嫡、離れの屋敷に幽閉されたアルフレッドもまた、見知らぬ男の記憶を見て、自信の授かったジョブが国家が転覆しかねない程のチートジョブだと知る。 コモーノはジョブでこそ認められたが、才能でアルフレッドを上回ることをできないと知りつつ、前世知識で無双することを決意する。 原作知識? 否、それはスイーツ。 前世パティシエだったコモーノの、あらゆる人材を甘い物で釣るスイーツ無双譚。ここに開幕!

僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~

SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。 ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。 『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』 『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』 そんな感じ。 『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。 隔週日曜日に更新予定。

処理中です...