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ロリコがんばる
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ドサ
フラフラのサトルがベッドに横たわる
「あ~、血が足りねぇ・・・」
サトルの目が据わっている
「大丈夫?」
「どうだろうなぁ。たぶん死にはしないと思うけど、正直自分の能力にはわからないことが多いから、、」
「うん、、」
落ちた時からの記憶が無くて、気が付いたらサトルが腕から血を流していて、傍で女の狩人が倒れていた。
たぶん、私がまた迷惑をかけちゃったんだ・・・
あのサトルが腕に大ケガをするなんて、いったい何が起きたんだろう? 聞いてもサトルは教えてくれなかった。
狩人なんかにピンチになるようなことは無いと思うんだけど。
ううん! 今はサトルを何とかしないと!
サトルは今出血多量で意識が混濁している。切り傷があのスピードで治るならこのまま安静にしていれば大丈夫なのかもしれないけれど、居ても立っても居られない。
「サトル、血液型は?」
「A、、」
「A型か。私じゃダメだな、、この街の人から輸血させてもらわないと。でも、どうすれば・・・」
私は宿屋を飛び出し、イクサバの医療施設へ向かった
「あの~、ごめんくださーい」
奥から男の人が出てきた
「どうしたんだい?」
「私の連れが出血多量で危ないんです。A型の血を輸血したいのですが、、」
「A型ねぇ。今ちょうど切らしているんだよ、この街でケガ人がいない日は無いからねぇ」
「そうなんですか。じゃあ、誰かからもらってくれば輸血してくれますか?」
「それはもちろんだ。もし、より多くの血を持ってきてくれれば高値で買い取らせてもらうよ。
でも、君みたいな小さい子がこの街で誰かから血を分けてもらえるとは思えないけどねぇ」
「ぐっ! わ、わかりました! 持ってきます!」
施設から輸血用の注射器と容器を借りて出かける
注射のやり方はおばあちゃんから習っているから大丈夫、落ち着いてやればできるはず!
まずは砂漠用の服屋さんに向かう
「すいませーん!」
「いらっしゃ、、あ! 君はあの時助けてくれたお兄さんの!?」
「はい! そうなんです! いきなりなんですが、折り入ってお願いがありまして、、」
「いいよ! 僕で力になれることなら何でもするよ!」
「その、サトル、、あなたの奥様を助けた私の連れが出血多量で危ないんです! もし血液型がA型だったら少しだけ血を分けてくれませんか!?」
「A型か。僕は違うんだけど、嫁がA型なんだ。すぐ呼んでくるから待ってて!」
アンドレさんだったかな? 彼は店の奥に消えた後、すぐに奥様を連れて戻ってきた
「お嬢さん、あの時は本当にありがとう。私の血でよければ持っていってね」
「ありがとうございます!」
良かった! ひとまず血を手に入れることができた! でも、これじゃ全然足りない
その次はイクサバに来た時に初めて寄ったリンゴの店、その人の紹介で4人のA型の血を分けもらった。
「これでも、たぶん足りない・・・」
でも、私にはこれ以上のあてはない。何より時間がかかる!
このやり方は本位ではないけれど、やるしかない!
私はコロッセオ近くの豪邸へと足を進める
そう、ここは武闘会の優勝者が住む家。
サトルはS級に手こずったと言ってた、たぶんここだと思う。街の人に尋ねて今年の武闘会の優勝者、エリーダの元へやってきた
入り口には見張りの者がいる
「すいません」
「お前みたいなのがここに何の用だ?」
「エリーダさんに会いたいんですけど」
「今、エリーダさんは体が衰弱していてそれどころではない。帰ってくれ」
やっぱり通してはくれないのね
服の中から強烈な催眠作用の煙を出す火薬に火をつける
バタバタッ!
見張りは白目を向いて倒れた。もちろん、私は煙を吸わないように口元を隠している
権力者は本当に大きな部屋が好きなようで、、
開けっ広げの大きな部屋に入ると、見たことのある顔が椅子に座っている
「あなたが、エリーダさんですね?」
「うん? お前はあの時の、、どうやってここまで来たの!!」
エリーダは私を見ると大きな声で怒鳴り散らしてきた
「私にも多少戦闘の心得はあるんです。そんなことより、お願いがあってきました」
「うるさい! さっさと出て行って! じゃないと、ここであんたを殺すわよ!
あの時飲んだ変なアメのせいで、私の体は鎧も着れないくらい弱ってしまったんだから!」
「それは”体の筋肉が衰弱する薬”をあなたが勝手に口にしたからでしょう?今のあなたは歩くくらいが限界のはずです」
「でも! あんたごとき私の幻術があれば殺すなんて簡単よ!!」
「幻術・・・なるほど、、」
サトルがあんなになった理由。わかっちゃった、、
そうだよね、サトルが負けるはずないんだから・・・!
「私と勝負しましょう。ここでは強い人が正義なんでしょう?」
「威勢が良いガキね! いいわ、醜い最後にしてあげる!!」
「私が勝ったら?」
「なに!?」
「私が勝ったらどうするんですか?」
「はん! ありえないわ!あんたは私に触れることすらできない!」
「勝てる勝てないの話じゃありません。私が勝ったらあなたは何をしてくれるんですか?」
「うっさいわね!! 何でも好きにすればいいじゃない!!」
「・・・・・・・ほう?
今、何でもするって言いましたね?」
フラフラのサトルがベッドに横たわる
「あ~、血が足りねぇ・・・」
サトルの目が据わっている
「大丈夫?」
「どうだろうなぁ。たぶん死にはしないと思うけど、正直自分の能力にはわからないことが多いから、、」
「うん、、」
落ちた時からの記憶が無くて、気が付いたらサトルが腕から血を流していて、傍で女の狩人が倒れていた。
たぶん、私がまた迷惑をかけちゃったんだ・・・
あのサトルが腕に大ケガをするなんて、いったい何が起きたんだろう? 聞いてもサトルは教えてくれなかった。
狩人なんかにピンチになるようなことは無いと思うんだけど。
ううん! 今はサトルを何とかしないと!
サトルは今出血多量で意識が混濁している。切り傷があのスピードで治るならこのまま安静にしていれば大丈夫なのかもしれないけれど、居ても立っても居られない。
「サトル、血液型は?」
「A、、」
「A型か。私じゃダメだな、、この街の人から輸血させてもらわないと。でも、どうすれば・・・」
私は宿屋を飛び出し、イクサバの医療施設へ向かった
「あの~、ごめんくださーい」
奥から男の人が出てきた
「どうしたんだい?」
「私の連れが出血多量で危ないんです。A型の血を輸血したいのですが、、」
「A型ねぇ。今ちょうど切らしているんだよ、この街でケガ人がいない日は無いからねぇ」
「そうなんですか。じゃあ、誰かからもらってくれば輸血してくれますか?」
「それはもちろんだ。もし、より多くの血を持ってきてくれれば高値で買い取らせてもらうよ。
でも、君みたいな小さい子がこの街で誰かから血を分けてもらえるとは思えないけどねぇ」
「ぐっ! わ、わかりました! 持ってきます!」
施設から輸血用の注射器と容器を借りて出かける
注射のやり方はおばあちゃんから習っているから大丈夫、落ち着いてやればできるはず!
まずは砂漠用の服屋さんに向かう
「すいませーん!」
「いらっしゃ、、あ! 君はあの時助けてくれたお兄さんの!?」
「はい! そうなんです! いきなりなんですが、折り入ってお願いがありまして、、」
「いいよ! 僕で力になれることなら何でもするよ!」
「その、サトル、、あなたの奥様を助けた私の連れが出血多量で危ないんです! もし血液型がA型だったら少しだけ血を分けてくれませんか!?」
「A型か。僕は違うんだけど、嫁がA型なんだ。すぐ呼んでくるから待ってて!」
アンドレさんだったかな? 彼は店の奥に消えた後、すぐに奥様を連れて戻ってきた
「お嬢さん、あの時は本当にありがとう。私の血でよければ持っていってね」
「ありがとうございます!」
良かった! ひとまず血を手に入れることができた! でも、これじゃ全然足りない
その次はイクサバに来た時に初めて寄ったリンゴの店、その人の紹介で4人のA型の血を分けもらった。
「これでも、たぶん足りない・・・」
でも、私にはこれ以上のあてはない。何より時間がかかる!
このやり方は本位ではないけれど、やるしかない!
私はコロッセオ近くの豪邸へと足を進める
そう、ここは武闘会の優勝者が住む家。
サトルはS級に手こずったと言ってた、たぶんここだと思う。街の人に尋ねて今年の武闘会の優勝者、エリーダの元へやってきた
入り口には見張りの者がいる
「すいません」
「お前みたいなのがここに何の用だ?」
「エリーダさんに会いたいんですけど」
「今、エリーダさんは体が衰弱していてそれどころではない。帰ってくれ」
やっぱり通してはくれないのね
服の中から強烈な催眠作用の煙を出す火薬に火をつける
バタバタッ!
見張りは白目を向いて倒れた。もちろん、私は煙を吸わないように口元を隠している
権力者は本当に大きな部屋が好きなようで、、
開けっ広げの大きな部屋に入ると、見たことのある顔が椅子に座っている
「あなたが、エリーダさんですね?」
「うん? お前はあの時の、、どうやってここまで来たの!!」
エリーダは私を見ると大きな声で怒鳴り散らしてきた
「私にも多少戦闘の心得はあるんです。そんなことより、お願いがあってきました」
「うるさい! さっさと出て行って! じゃないと、ここであんたを殺すわよ!
あの時飲んだ変なアメのせいで、私の体は鎧も着れないくらい弱ってしまったんだから!」
「それは”体の筋肉が衰弱する薬”をあなたが勝手に口にしたからでしょう?今のあなたは歩くくらいが限界のはずです」
「でも! あんたごとき私の幻術があれば殺すなんて簡単よ!!」
「幻術・・・なるほど、、」
サトルがあんなになった理由。わかっちゃった、、
そうだよね、サトルが負けるはずないんだから・・・!
「私と勝負しましょう。ここでは強い人が正義なんでしょう?」
「威勢が良いガキね! いいわ、醜い最後にしてあげる!!」
「私が勝ったら?」
「なに!?」
「私が勝ったらどうするんですか?」
「はん! ありえないわ!あんたは私に触れることすらできない!」
「勝てる勝てないの話じゃありません。私が勝ったらあなたは何をしてくれるんですか?」
「うっさいわね!! 何でも好きにすればいいじゃない!!」
「・・・・・・・ほう?
今、何でもするって言いましたね?」
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